7 二週間後
グラントたちと一緒にレアモンスターを狩る生活を続けて、二週間が経った。
魔石を稼いでは、それをもとに新たなアイテムを入手し、それを使って、また魔石を――という繰り返しの生活。
「お、『交換所』のランクが上がった」
その日、魔石を回収し終えた俺は、スキルを発動した。
で、『交換所』のランクが上がっていることに気づいたのだ。
今までの『ランク2』から『ランク3』になっている。
俺のスキル【アイテム交換所】は、異空間にあるアイテムショップ――その名も『アイテム交換所』に行くことができる。
その『交換所』はスキルの熟練に応じて、ランクが上がっていくのだという。
ランクアップした『交換所』が具体的にどうなるのか、よく分からないが――。
「そいつを確認するためにも、行ってみるか」
「ですね」
俺とアリシアは顔を見合せ、うなずいた。
――というわけで、俺たちは異空間にある『アイテム交換所』にやって来た。
周囲は真っ白な空間。
その中に、ぽつんと一軒の店がたたずんでいる。
これが『アイテム交換所』である。
小さな売店という感じで、カウンターに一人の少女がいた。
薄桃色の髪をロングヘアにした絶世の美少女で、背中から純白の翼が生えている。
俺のスキルを具現化したこの場所は『売店』であり、神が『店主』、そして彼女――天使アムディエルことアムは『売り子』といったところだ。
「ようこそ二人とも。お久しぶりですね」
アムが微笑んだ。
「そういえば、前回以来だな……」
俺はハッとなった。
「魔石集めに夢中で気づかなかった」
「もう。寂しかったんですよ?」
拗ねたように口をとがらせる天使。
「ラインナップも順調に増えてますし、もっと立ち寄ってくださいね。ここに来ることでポイントも溜まりますし」
「ポイント?」
「スキルのランクアップは、スキルをたくさん使用することで上昇する『習熟度』や『アイテム交換数』、そして『来店ポイント』などによって決まるんです」
「じゃあ、この店にたくさん来れば、それだけランクアップが早くなるのか……」
「そういうことです」
なるほど、これからはもう少し来店頻度を上げよう。
「あ、そういえば――」
せっかく店に来たついでに、前々からの疑問をたずねてみることにした。
「なあ、ここのアイテムってどういう理由で新しい品物が増えるんだ?」
「アイテム交換所は――未来を見る力があるのです」
アムが笑った。
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