4 効率よく大量撃破&魔石ゲット1
「この向こうは空洞になっているのさ。俺のスキル【壁抜け】なら、ここを通過して向こう側に行ける」
「空洞になってるのを見つけたのはあたしだからね」
と、マーヤ。
「あたし、偉い」
「ええ、マーヤちゃんは偉いね」
カチュアが盗賊少女の頭を撫でた。
「じゃあ、さっそくやるぞ。みんな、俺の周りに集まってくれ」
グラントが言った。
「スキルの効果範囲はおおよそ五メートルくらいだ」
言われて、俺とアリシアはグラントの側に寄る。
他のみんなも同じく集まった。
「【壁抜け】――」
静かに告げるグラント。
「うわっ……」
目の前に壁が迫ってきた。
――と思ったら、スキル名の通りにその壁を通り抜けて向こう側に移動する。
「ここが壁の向こうか……」
巨大な空洞になっていた。
思っていたよりかなり大きい。
数百メートル先まで空洞は続いているだろう。
「あれは――」
前方を歩いているのは、身長一メートルくらいのモンスターだった。
丸っこい岩で構成されたゴーレム。
通常のゴーレムは鋭角的でいかついデザインだが、こいつは丸々として可愛らしい。
「魔石ゴーレム……?」
俺はハッとなった。
名前の通り全身が魔石でできたゴーレムである。
遭遇することはほとんどなく、かなりのレアモンスターだった。
「すごい、こんなに大量にいるなんて」
「隠しスポットってところか」
グラントがニヤリと笑った。
「隠しスポット?」
「ああ、ダンジョン内には普通の方法ではいけない隠し場所が存在することがある。ここもそうなんだと思う」
俺はアリシアに説明した。
「たいがいの隠しスポットには宝物がたくさんあるとか、秘蔵の魔法書が置かれているとか、なんらかの特典があることが多い。ここはレアモンスターの生息場所なんだろう。絶好の狩場ってことだ」
「なるほど……」
「ゼノ、さっそく罠を頼むぜ」
「分かりました!」
俺は『交換所』の収納エリアから魔導罠を取り出した。
レアモンスターを一網打尽にしてやるか――。
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