12 Dランクダンジョン、ラスボス戦1
現れたのは全長十メートルほどの機械人形型のモンスターだった。
中ボスのラグナマシンに似ている――。
ずんぐりした丸い胴体に細い手足、そして青い単眼。
ただ、細かなデザインが違っていた。
さらに体色は金である。
『魔導鑑定装置』でこいつの情報を測ってみる。
――――――――――――――――
名 前:ラグナマシン(第四世代型)
種 族:機械族
レベル:505
体 力:3000/3000
魔 力:0/0
攻撃力:931
防御力:1100
呪 文:なし
装 備:複合魔導装甲。光属性をのぞく全属性魔法と物理攻撃を遮断する。さらに光属性の魔法攻撃について、ダメージを30パーセント軽減する。
――――――――――――――――
こいつもラグナマシンか。
ただし中ボスが『第三世代型』だったのに対し、こいつは『第四世代型』。
一段階進化した機体、と考えてよさそうだ。
「ここは神の領域……人間は、排除……排除……」
ラグナマシンが平板な声で告げた。
「神の領域……?」
Eランクダンジョンのラスボスも似たようなことを言っていたな。
がしゃん。
ラグナマシンの両腕が変形し、砲に変わった。
砲口にまばゆい光が集まってくる。
魔力弾を撃ってくる――?
俺はアリシアとともに全速力で場を離れた。
ラグナマシンといったん距離を置いて仕切り直しだ。
「奴の弱点は光属性の魔法攻撃か……」
手持ちのアイテムに、光属性魔法を撃てるものはない。
「あたしが……撃ってみましょうか?」
アリシアが言った。
「『交換所』で魔力アップのアイテムをもらいましたし」
「一日に一回使えるし、ここが使いどころかもな」
俺は彼女に言った。
「よし、俺が奴をひきつける。その隙に撃ちまくってくれ」
「了解です。魔力が尽きるまで撃ちますね」
簡単な打ち合わせをすると、俺はものかげから飛び出した。
作戦はシンプルだ。
俺が敵の注意を引きつけ、アリシアが光属性の攻撃魔法を撃つ。
これの繰り返しでラグナマシンを倒せるかどうか……。
「こっちだ、来い!」
俺はラグナマシンの前に飛び出した。
とたんに、奴の四つの砲が俺に照準を定める。
こんなものをまともに食らったら、跡形もなく吹き飛ばされるだろう。
「『加速魔導装置』――起動」
俺はすかさず速力を数倍にアップさせ、走った。
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