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僕のお友達のスリープバラック。

作者: 七瀬




僕はね、、、?

いつも、睡魔に負けてしまうんだよ。


『今日は、家族みんなで旅行に行こう。』

僕のパパがそう言って、夜になったらみんなで星空を見ようねと。

約束しても、僕だけ起きていられなくってパパママと4つ上の

お兄ちゃんの3人だけでキレイな夜空を見てたんだって。


『湛も起きてたら、あの夜空を見れたのにな~』

『パパ! 湛の為に、写真いっぱい撮っておいたぞ~!』

『湛! 後でパパに、写真見せてもらいなさい!』



何故? 僕だけ起きていられないんだろう?


僕は、いつもそうなんだよ。

夜だけじゃない、昼間でもお日様がぽかぽかしていると。

ウトウトして、深い眠りに入ってしまうんだ。


一度寝てしまうと?

僕は、なかなか起きないらしく。


ゆすっても、叩いても、引っ張っても起きないらしい。


だからね、、、?

無理に、誰も僕を起こさないようになったんだよ。



【___僕だって、みんなと一緒にいろんなモノを見たいよ。】



・・・そんなある時。


僕の目の前に、キミが現れたんだよ。


『やあ~会うのは初めてだね、湛!』

『___キミは?』

『君の眠りをコントロールするその名も!“スリープバラック”だよ。』

『___ひょっとして、僕に意地悪している奴か?』

『おいおい? 人聞きが悪いな~!』

『だってそうだろう! 肝心な時に、僕は起きてられないんだぞ!』

『___まあまあ、そう怒るな! 起きていたいんだろう?』

『___ううん。』

『ボクが、眠りをコントロールをすれば! 君が肝心な時には起きていら

れるんだよ! 凄くないか?』

『じゃあーはじめっからそうしてよ!』

『でもな! タダではしないよ。』

『やっぱり、悪い奴じゃん!!!』

『___でも夜更かしだって出来るんだぞ! いいだろう!』

『・・・・・・それって、いいね。』

『だろう! だったら、条件をつけるよ! 君は、守れるか?』

『うん!』

『___毎日じゃなくていい! チョコを夜、少しだけ食べてくれ!』

『___えぇ!?』

『週5回でどうだ?』

『___僕、虫歯になっちゃうじゃん!』

『夜中に、チョコを食べろと言ってる訳じゃない! どの時間でもいいんだ!

ちょっとだけ、チョコを食べてくれればいい!』

『ひょっとして? バラック、チョコが大好きなの?』

『おい? いきなり呼び捨てか? まあ~そうだよ!』

『でもさ~僕はあまりチョコが好きじゃないんだよ!』

『そう言わずに、チョコを食べてくれよ! 甘いのがダメならビターでも

いいんだぞ~!』

『___あぁ! そういう手があったか!?』

『やっぱり、君は、子供だな~!』

『まあね!』

『どうだ? 守れるか?』

『___まあ、週4回ならいいよ!』

『___あぁ! それでいい! 君との約束は必ず守るぞ!』

『いいね! “それで、決まりだ!”』



眠りをコントロールする、スリープ・バラックとの約束は上手くいっている。


僕も、あまり好きじゃなかったチョコも少しずつ好きになって!

週4回からいつの間にか? 週5回になったしね!


それに、バラックのおかげで。

僕は、みんなといる時には眠らなくなったんだよ。



『ねえねえ、パパ・ママ! 今度、旅行に行こうよ! 僕も星空を見たいよ!』

『なんだ? 湛、リベンジか?』

『また、寝ちゃうんじゃないの?』

『次は大丈夫だよ!』

『パパ・ママ! ボクからもお願いだよ! 湛にもアノ・キレイな夜空を見せて

あげたいんだ!』

『そうだな! 来週の金曜日の夜から旅行に行くか?』 

『湛、起きてられんのか?』

『もう大丈夫だよ!』

『あら? そうなの!』

『うん!』



こうしてさ~僕は家族四人揃って、アノ夜空を見れたんだよ。


【ありがとう、バラック。】





最後までお読みいただきありがとうございます。

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