表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
科学のない、恵まれた世界。  作者: 鉄騎兵隊
5/5

この世界は

僕はなぜか彼女の家に案内されていた。

女性の家(もしくは部屋)にはあまり入ったことはなかったので、少し緊張した。そしてこんなときに否応なく京子の部屋のこと思い浮かべてしまう手前、まだ僕は京子が好きなんだなあ、としみじみ思う。


「君がなぜこの世界についてあまり多くを知らないのか、その理由はきかないでおこう。ただ、私の話をきけ。この世界の常識だ。


さて、まずは『青樹の儀式』について話すとしよう。」


「ちょっと待ってください、まず、名前を教えてもらってもよろしいですか?」


「ああ、そういえば自己紹介がまだだったな。私はトウキョウで軍人をしている、トウカという。名字はない。というのも、私は孤児院の出だからな。宜しく。そして私の部下が迷惑をかけた。謝罪しよう。」


といって頭を下げた。

美人はどんな所作をしても絵になるな、と感じたが、今はその場合ではない。


「いえ、気にしてませんよ。僕はユウスケといいます。名字はありません。あなたと同じ理由です。よろしくおねがいします。」


「そうか、だから儀式をしていなかったのだな?」


「まあ…」


詳しく言うと違うのだが、面倒くさいので、そういうことにしておこう。


「すまないな、嫌なことを聞いた。


まあ、話を続けよう。

『青樹の儀式』というのは、君がやった通り、あの大きな樹、青樹に触れることだ。これは一種の成人式なのだ。十五才の時に、村単位で行われる。


何でそれをやるか?自然にこの身を捧げるという決意の表明のようなものだ。


代わりに自然は人々に『魔法』を授ける。これはその人が十歳の時に願っていたことに基づくのだ。これは村長の家にある水晶を見るとわかる。君も後でいってみるといい。


しかし、その事を悪用するやからもいる。


例えば十歳のとき、子を洗脳し、望み通りの能力を持たせたり、もしくはこの儀式に参加しなかったり。君は後者を疑われた訳だが…

もし儀式に参加しないと、子は親の能力をそのまま引き継いでしまうんだ。


これは反自然的な行為なのだが、これを行うと、非常に強力な魔法がてにはいる。


その強大さに、この世界に住み着く悪魔はこぞって力を提供し、この世界を終わらせようと試みる。悪魔に提供された魔力は、使うさいに赤く発光する。

もうわかったろう?それが『赤の魔法』なんだ。そしてそれの使い手を『赤子』と呼ぶ。


この世界は自然との調和を第一とした世界なのさ。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ