初めが既に終わってる
異世界転生とか面白そうなので書いてみることにしてみました。
他の方々のような面白い作品になれると良いのですが
いやー・・・これはきついわ・・・
ある日俺は気がついてしまった。
「自分」は今どうしようもない人間だったと。
生まれた時から「自分」はどん底だった。
父は分からない。見たことがない。
母はいた。
・・・いるだけだったが・・・
母はいつもこちらに意味不明の罵詈雑言を浴びせかけ、思い出したように殴りかかってきたり首を絞めたり・・・正直いない方がマシだったが夜になると寂しかった「自分」は泣いてその姿を探していた。
決まった家はなく路上や空き家に忍び込んで家として日々をすごし、食い物は自分で探してこなければ何もありつけなかった。
・・・よく死ななかったな・・・
やがて俺には妹が出来た。まあ父親は違うだろうが一応妹だ。
・・・何やってんだこの母親は・・・
母は乳飲み子の内は辛うじて面倒を見ていたがふと気づくと姿を消していた。
・・・どこまで救いがないんだ・・・
なんだかわからないがともかく食い物を漁りながら日々をすごした。
・・・もはや獣だな・・・
やがて妹は病気になった。 どうにも出来ず妹は死んだ。
・・・まあ当然か・・・
邪魔だし食べられないのでいつかどこかで見た時のをまねて妹を土に埋めて片付けた。
・・・愛情すらないのか・・・
身軽なったのでいつものように「自分」は母を捜した。
・・・おい、本気か?・・・
母は少し離れた町で飯を炊いていた。
「自分」が近づいていくと母は引きつった顔を見せ、
そんな母に向かって「自分」は捨ててあった古びた手斧を顔面に振るった。
・・・やっちまいやがった・・・
その後なんだか周りの人がうるさかったが満足したのでその場を後にした。
・・・軽いな・・・
「自分」はその後それまでで一番食うものがたくさんあった森を住処とした。
そこは楽園だった。草も新鮮!動物も豊富!食べたいと思えばいろんなものが食べられた。臭いゴミとは雲泥の差だ。
稀に人も来た。
実にありがたい。人を襲うと結構美味い食べ物が得られるのだ。
・・・完全に獣だ・・・
だがそんな人が突然硬い殻に覆われてやってきた。
・・・ゲ・・・兵士だ・・・
そいつらは「自分」の噛み付きも棒の攻撃も通じない。威嚇したが驚きもしない。
・・・いやなんか驚いてはいるぞ?・・・
どこからともなく放たれた木がぶすりと刺さり、痛みにうずくまると人たちが「自分」を囲んだ。
まずいと思いとにかく怒鳴ってみたら突然ガツンと頭を打たれた。
そして「俺」は思い出した。
・・・あああのとき俺は死んだのだな。そして俺は今から新しい人生を
って遅すぎだろ!完全に!
はい!終了!俺の転生人生これでしゅーりょー!
次に襲ってきた衝撃で俺の意識はすぐさまに消滅した。
くっそ!何だったんだ俺の人生!!
でも獣って悩みとか無さそうでいいなあって感じてる俺・・・疲れてんでしょうねえ・・・