異世界の宿
まず初めに読んでくださっていた方、本当にすみませんでした。気付けば1年たってしまいました。
ブックマーク登録してくださっている方々、こんな無責任な筆者ですが、これからまた書いていきたいと思いますのでよろしければご覧ください。
「知らない天井だ・・・」
目が覚めると知らない天井…ではなく宿の天井が広がっていた。
昨日の出来事を思い出しながら体を起こし窓の外を見つめると、まるで自分がタイムスリップしたかのような光景が広がっている。
そういえば異世界に転生したんだと、ようやく頭が回転し始めた時、廊下から声が聞こえた。
「レンヤ様おはようございます、朝食をお持ちしました」
昨日部屋まで案内してくれた娘の声だなと思いつつ、部屋に入るように促す。
「昨晩はよく眠れましたか?」
「おかげさまでよく眠れたよ」
それはよかったです、と微笑みながら机の上に朝ごはんの乗ったお盆をおく。そしてそのままドアの方へ歩いて行き、お食事が終わったらそのままにしておいてくださいと言って出て行った。
メニューは前世の高級料亭で出て来そうな感じだったが、食器の前に置いてあるものを見て思わずつぶやく。
「箸がある・・・」
そこには日本では当たり前の箸が置いてあったのである。王都の建物は西洋風だったよな、ナイフやフォークじゃ無いのかと考えながら箸を進める。
食事が終わった後、ブレスレットを開くと新しいメニューが追加されていた。
NEW『インベントリ』
明らかに昨日はなかった項目だが、内容が気になったのですぐにタップして画面を開く。
そこにはHK416とS&W M686、迷彩服のUCPなど昨日生産した装備が並んでいた。
どうやら生産した装備はここに保存されるようだが、それぞれの項目ごとに数量制限があり今の所それぞれ10個までストックできるようになっていた。
取り敢えずM686をタップすると、腰のホルスターにシルバーの拳銃が現れた。
だが長い間兵士として戦場で戦ってきた俺はすぐ異変に気付く。シリンダーに弾丸が装填されてないのである。
昨日生産した時には最初から弾丸が装填されていたため気付かなかったが、どうやら弾丸もポイントで生産する必要があるらしい。これからはあまりフルオートで打たないようにしようと思いつつ、M686用の.357マグナムを生産する。
準備を整えロビーへと降りていくと、すでにブレンダンが玄関で待っていた。
「準備はできたか?」
「ああ、いつでもいけるぞ」
「よし、では王城へ案内する」
出ていくときに例の娘に礼を言ってから宿を出る。昨日は暗くなっていたのでわからなかったが、店の風貌はまるで前世の旅館のようである。どこか懐かしい雰囲気を感じながら宿を後にした。
俺は朝から感じていた疑問を口にする。
「ブレン、あの宿のことなんだが、この街の雰囲気とずいぶん違っていたな」
「あれは先代の当主の意向を取り入れた宿なんだ。すごく奇抜な発想をするお方だったよ」
「そうだろうな、特にあの食べるのに使う道具とか」
一応箸のことは知らないようにして言うと、
「箸というやつだろ?あれは使うのに苦労したよ。結局今は使ってないがね」
だろうなと返しつつ、先代の当主が本当にこの世界の人間なのだろうかと思ったとき急に視界が開けた。
「ついたぞ、ここが王城だ」
これまたタイムスリップしたのかと思うような立派な城が目の前にそびえていた。
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