プロローグ
中東のとある街
内戦が続くある街で聞きなれた発砲音が響く。
その後にはターゲットにされた人間の悲鳴。頭を7.62mm弾で撃ち抜かれたからだ。
それを確認した主人公、大和蓮也はため息をつく。大和は自身が率いるPMCとともに、内戦を長引かせているイスラム過激派の掃討作戦を行っている。
「これで今日は50人目だな」
隣でスポッターを務めている男が言った。
「そうだな」
と、一言いった俺は、愛用のスナイパーライフル、アキュラシーインターナショナル社製AWを肩に背負うと、護身用のH&K社製PDW、MP7を持ち上げ立ち上がろうとした、その時だった。
これまた聞きなれた発砲音が聞こえてきた。だが、それは味方のものではなかった。突如放たれた弾丸はスポッターを務めていた男に命中した。そう、イスラム過激派が使うAK47に頭を撃ち抜かれたのだ。
俺は瞬時に物陰に身を隠し動かなくなったスポッターの男を見る。頭には一つの穴が穿たれていて、どうやら即死のようだった。彼とはさほど長い付き合いではなかったが、自分の仲間がやられたことに対する復讐心が燃え上がった。
俺は物陰から身を乗り出すと、MP7のセレクターをフルオートに回し、上部に取り付けられたホロサイトを覗く。そして、自分の仲間がやられたことに対する復讐の意を込めてトリガーを引いた。
目の前にいる敵は全部で8人、倒せない数ではない。そう自分に言い聞かせながら、これまでと同じようにトリガーを引いていく。そして戦闘開始からわずか5分後、俺たちを襲ってきた8人はあっけなく壊滅した。
周囲の安全を確認した俺は仲間を失った失意の表情を空に向けた。そしてその行動が命取りになった。AK47の乾いた発砲音とともに、左足に激痛が走った。慌てて避けようとするが、足が全く動かない。その時俺は思った、「そうか俺は死ぬのか」と。
俺を撃った男が近づいてくる。次第にその男の表情が読み取れるようになった。それはまさに自分が先ほどしていたのと同じような表情だった。俺は諦めて目をつむった。
男がAK47のトリガーを引くのが見えた。街に銃声が響き渡った。
だが、「ここは、どこだ?」
大和が目覚めたのは地獄ではなかった。そこは周囲を白い壁で覆われた小さめの部屋だった。
ご意見ご指摘等どんどんお待ちしております




