タイムマシーンに乗って
博士は悩んでいた。
不可能と言われていたタイムマシーン。
まさかのまさか。
自分の手で完成させてしまった。
もう何度も実験に成功している。
石器時代にも、江戸時代にも、さらには未来まで行くことができた。
これが世に出れば、博士は一躍有名人。
電気や車のように産業を変えてしまうかもしれない。
それだけに残念でしょうがない。
どう考えても世紀の発明なのに。
「なんであれしかダメなんだろう・・・。」
博士がタイムマシーンを発明したのは、あの時、あれを使って、ああしたから。
人には言えない。
あれをああしてあんなことするなんて。
まさかあんな格好であんなことして、さらにはあれがあんな要素になるとは。
そう。タイムマシーンは博士が一番見られたくないあの時の、あれが原動力なのだ。
かくしてタイムマシーンは幻になった。