プロローグ
フィクションの世界には主人公がいる。漫画でも小説でもアニメでも映画でも舞台でも。ゲームだとプレイヤー自信が主人公になる事も有る。全部の創作にいるとは言わないけどきっと大半にはいるはずだ。だって物語は主軸となる人がいないと進まないから。物語の中で主人公はその世界にとってなくてはならない存在であることも珍しくない。現実とは違って。
現実には主人公なんていない。皆がそれぞれの人生の主人公だって言う人はいるけど実際自分をそこまで特別だと思える人なんて殆どいない、と思う。少なくとも私は思えない。だって実際私は特別じゃないから。
…今はちょっとだけ特別だけどそれは私が特別なんじゃなくて持っている力が特別なだけでしかもその力も貰い物だから。現実は誰かが消えても問題なく進んでいく。それが例え国のトップや世界一のアーティストでも。勿論、近しい人は悲しむし、有名であればあるほど世界に影響がある。でも、誰かがいなくなっても世界が滅びる事なんて無い。ゆっくりと時間は進んで世界も進んでいく。
少しだけ嘘をついた。現実には主人公なんていないって言ったけど正確には今はいない、だ。本当はこの世界には主人公がいる、いた。主人公になれる存在。それが二人も。片方は主人公よりも魔王とかラスボスに近いかもしれないけれど、兎に角特別な存在なのは間違いない。少なくとも私にとっては彼女達二人が世界の中心だった。それが愛と恋理。私とは全く違って特別な存在。私は幸運な事に二人の側にいた。だからこそ確信していた。この世界は二人の為にあるんだって。
その二人がいなくなってしまって二年。世界は滅びていないし時は変わらず流れている。きっと二人に縛られているのは私だけ。私は二人とは違って世界を上手く変えていく事なんて出来なくて、今起きている事だって全然上手く解決できない。いつも誰かが傷ついているし、元通りに戻せる事もない。後悔ばっかりで悩みばかり。
それでも進んでいくしかない。これは私の人生で私だけの話だから。
お久しぶりです、また初めまして。ねむのきです。本日より「愛と恋理~おまけである催眠使いの苦悩~」を連載していきます。想定9万字くらいです。最後までお付き合いいただけたら幸いです。
また夜に第2話を投稿します。
隔日更新を予定しています。
連載中の作品として「紗月と詩織の間違った選択~恋と罪と幽霊と~ 」が現在第3章まで完結済みの作品として「恋は不思議と一緒に」があります。こちらも読んでいただけたら幸いです。
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