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城から始まる異世界物語  作者: 紅蓮
建国奮闘編
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87話 妖精と持久戦

俺はフェルノと一緒にラヴァタートルに向かって行く。


「どうする?魔法は効かないぞ?」


「とりあえずドリーかリコルでも召喚しようかと」


「それは無理だな、ラヴァタートル相手では荷が重すぎる」


「そうなのか?じゃあどうする?」


そんな会話をしながらラヴァタートルの前まで来ると、その大きさに驚く。

遠くから見ても大きかったのだが、近くで見るとそれはもう山だった。


「でかいな……」


「ああ、その上結界があって魔法や攻撃は効かないのだ」


「それじゃあどうやって倒すんだ?」


「ふむ、あの背中に結界を消す何かがあったはずだが……すまんそこの記憶がまだ戻らないのだ」


「そうか、でも背中に秘密があるなら行ってみるか」


俺とフェルノはラヴァタートルの背中に向かって飛んで行く。

そして、背中につくと甲羅の上には岩山がいくつも並んでいた。

その内の1つに洞窟のような穴が開いている。


「あそこに入ってみるか」


俺達は穴に入って行く。

そこは薄暗くひんやりした空間だった。


穴は奥まで続いて、まるで迷宮だった。


「ここに何かありそうだな」


そんな事を言いながら、どんどん奥に進むと小さな光が見えた。

その光の所まで来ると、そこには妖精がいた。


「えっと……妖精?なんでこんなところに?」


『あなたは私が見えるのですか?』


「ああ、見えてるね」


『お願い、ラヴァタートルを止めて欲しいの』


そう言われてもな……


「結界が邪魔でどうする事も出来ないんだけど……」


『結界?この個体にはそんなのないはずだけど?』


ん?どういう事だ?


『この個体は無理矢理復活させられたラヴァタートルなの、変な人間に薬みたいのを飲まされて暴れているの』


「変な人間?」


『そう、ラヴァタートルは本来溶岩から生まれるから甲羅は燃えているはずなのにこの子は全く燃えていないの』


「それで?君はここで何をしているの?」


『私はラヴァタートルの守護妖精なの、急に暴れ出したから慌てて止めに来たんだけど、言うことを聞かなくて困っているの』


「どうやったら止まるの?」


『あの変な薬の効果を消せれば大人しくなると思うんだけど、どうやったら消えるのかわからなくて困っているの』


結局振り出しに戻ったと言う事か……


「なるほどな、それでこんな所にラヴァタートルがいる訳か。こいつは何とかなるかもしれないぞ?」


「フェルノ何かわかったの?」


「うむ、こいつはまだ神力がないって事だ。人間によって操られているだけだから、そいつを倒せば大人しくなると思うぞ?」


「でも、誰が操っているのかわからないぞ?」


「うむ……何か手掛かりがあればいいのだが」


『えっとね、太った気持ち悪いおじさんが龍人を2人連れていたの』


龍人?と言う事は王候補の誰かってことか?


『あの龍人は、ドラゴニュートだったの。きっと、龍谷の里の人達なの』


龍谷の里?


「ほう、龍谷の民か。まだ存在していたのだな」


「なぁ、俺にもわかるように話をしてくれ」


『この大陸には人間以外の種族も住んでいるの。龍人、巨人、鬼人、獣人、エルフ、天使、悪魔、神人がいるの』


ん?俺達がこっちに来た時に選べた種族と一致するけど天使、悪魔、神人は知らないな。


『でも、圧倒的に少なくて隠れ住んでいるの、その内の龍人がドラゴニュートで龍谷の里に隠れ住んでいるの』


「と言う事はその龍人が犯人って事か?」


『ううん、龍人はそんな事しないの、きっとあの龍人達も操られているの』


「ますます犯人がわからないな……それより、まずはこいつを止めないと被害が大きるなるだけだぞ?」


『ついて来て欲しいの、この子の胃の中に移動するの、そこで薬を探して欲しいの』


俺達は妖精の後について行きラヴァタートルの胃の中に向かうのだった。


---------------------------------------------------------------------------


一方、ギャルドに連れて行かれそうになっている、ノエルとチャコの前にロイが立ちはだかっていた。


「すまない、その女性達を連れて行かせる訳にはいかない」


「その体で何ができると言うのだ?」


「何ができるかではない。何をするのかだ」


「ふん!!意味がわからない!!やってしまえ!!」


ギャルドがそう言うと男達はロイに襲いかかる。


「長くは持ちそうにないですね……クリオさんお願いしますよ?」


ロイはそう呟くとけんとスピアを取り出し、男達と戦闘を始める。


その頃、街の入口で倒れていたはずのクリオは街の外にいた。

ケイン達と通信をする為だ。


「ケインさん、チャコさんとノエルさんが連れて行かれました……ロイさんが頑張っていますが時間の問題かと……」


「わかりました、大至急メンバーを向かわせますのでもうしばらく耐えてください」


「すみません……よろしくお願いします……」


クリオは自分の不甲斐無さを感じながらも、できる事をするしかなかったのだ。

すると、マガストールがクリオの前に現れた。


「マガストールさん……すみません……チャコさんが……」


「うむ、ロイさん達と同じ頃ケインさんから連絡をもらって急いで来た。まだ間に合うのだろう?」


「はい、きっとロイさんが1人で頑張っていてくれいるはずです。でも、ロイさんも満身創痍で……」


「クリオはここで他のメンバーを待ってから来てくれ」


マガストールはそう言うと急いでロイの元に向かう。

そして、街の中に入るとロイが必死に戦っているのが見えた。


チャコとノエルは大男に抱えられている。


「許さん!!」


マガストールは気配を消すと、ギャルドの背後に回る。

そして、ギャルドを後ろから羽交い締めにすると


『パワーボム!!』


と軽くジャンプしてギャルドを頭から地面に叩きつける。

突然、地面に叩きつけられたギャルドは、一瞬気を失うがすぐに気がつき何事もなかったかのように起き上がる。


「な……」


手応えを感じていたマガストールは驚きを隠せない。


「ふん!!そんなものが通用すると思ったのか?」


ギャルドは全くダメージを受けていない。


「貴様何者だ?」


マガストールはギャルドから距離を取ると、ロイの隣まで行く。


「私は結界に守られているのだよ、こんな攻撃など痛くも痒くもないわ!!」


「結界か……これがなければあんな奴簡単に倒せるのだが……」


「マガストールさん、きっとリブ様が何とかしてくれるはずです。私達はチャコさんとノエルさんが連れて行かれないように時間を稼ぎましょう。ケインさん達も来てくれるはずですから」


ロイはマガストールに小声で話しかけると、チャコとノエルを抱えている男に攻撃を仕掛ける。

すると、男はチャコとノエルをゆっくり降ろすと、ロイの攻撃を受け止める。

しかし、降ろされたチャコとノエルは急いでロイ達の元に走る。


もしかして?


「あなた達も無理矢理言うことを聞かされているのですか?」


「はい、助けてください。仲間が人質に取られているのです」


お互いに鍔迫り合いをしているように見せて小声で会話を交わす。

それならと、ロイはマガストールの元に戻るとチャコとノエルを近くに寄せて


「戦っている振りをしてください。彼らも被害者です。チャコさんとノエルさんを守りながら時間を稼ぎましょう」


と、軽く打ち合わせをすると、再度攻撃を仕掛けるのだった。


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