83話 新しい仲間と宴会開始
大広間に戻った俺達は今後の計画を話し合う。
まずは、この国の大きさと所属している街と城の確認からだ。
その後は、この国の方針を決めなければならない。
やる事は山積みなのだ。
「とりあえず、しばらく戦争はないだろうから、街の確認からかな?」
「そうとは限りません。この国に残っている城にも、虎視眈々とリブ様に反旗を翻そうと企んでいる人もいるかもしれませんし、そもそもリブ様が王になった事を知らない人もいるかもしれません。ですので、街の確認と城の制圧の両方を同時に行う方がいいと思います」
「それもそうか……モンスターの脅威もあるしね」
「はい、ですので3班に分けて作戦を考えましょう」
俺はケインと一緒にメンバー構成を決めて行く。
「街の確認班だけど、例の街にも行かないとだよね?まずは、各街をチャコとマガストールに偵察してもらってからノエルとセバスチャンに交渉してもらうっていうのはどうかな?」
「そうですね、全ての街が恭順の意を示すとは限りませんからね」
「じゃあ、それで行こう」
「城の制圧にはフランさんとセシルさん、そこにカイザーさんとロイさん、サリーさんで行きましょう」
「魔導兵団を使うんだ……」
「はい、その方が効率的かと」
「じゃあ城の偵察はクリオに任せよう」
「わかりました。そのように配置しておきます」
「最後にモンハンだけど、ミーシャは行きたがるよな……」
「ですね……ミーシャさんとギートさんは確定としてライズさんを回復で付けましょう。後はネージュさんとマーチさんでいいでしょう」
これでメンバーが決まった。
大祭後に編成して国内の平定をしよう。
休日に関しては平定後でいいだろう。
「リブ様、お客様がいらっしゃっております」
セバスチャンがそう言いながら大広間に入ってきた。
玉座の方がいいのかな?
「今から行くから、玉座の間に通してもらえる?」
「わかりました。では、控え室にお通ししてから玉座にお連れします」
そう言うと、セバスチャンは大広間を出て行く。
俺とケインも玉座に向かうのだった。
「リブ様、お客様をお連れしました」
玉座に座ってしばらくすると、セバスチャンが1人の女の子を連れて入ってきた。
「初めまして、私はユリーカと言います。日本で女子高生をしていました。こっちに来たばかりで何もわからなかったのですが、新しい王様が日本人って聞いて急いで会いに来ました」
日本人って聞いた?誰に?
「えっと、俺が日本人って誰に聞いたのかな?」
「え?さっき街の中にいたお姉さんですけど?」
「街にいたお姉さん?」
俺はケインと目を合わせる。
「はい!!赤茶色の髪で額に小さな角がある方です!!」
チャコだな……
「それにしても、何故王城の中に?」
「私のお城は近くにあるんですけど、戦争が始まってしまって怖いからお城の最上階からずっと見ていたんです。それで戦争が終わった頃、大きな地震があってこのお城が大きくなったんです。それで様子をみようと入ろうとしていたら、そのお姉さんが中に入れてくれて……その時にお話して、王様も同じ日本人だから会いに行けばいいよって」
ふむ……まぁ女子高生だったって事は16〜18歳くらいだよな?
ギートと同じくらいか?
「それで?俺と会ってどうするつもりなのかな?」
「えっと……出来れば、仲間に入れて欲しいな〜なんて……」
なるほど、10代でいきなりこっちの世界に来たんだから不安だよな。
「ああ、いいよ!!コホン……じゃなくて……いいだろう!!では、ユリーカを俺の配下と認める!!」
「ありがとうございます!!私頑張ります!!」
ユリーカは満面の笑みでガッツポーズをしている。
「えっと、種族と職業を教えててもらえるかな?」
「人間で狩人をしています!!」
職業もギートと同じか
「セバスチャン!!ギートを呼んできてくれ!!」
「かしこまりました」
そう言うとセバスチャンは部屋を出て行く。
それからしばらく、ユリーカと話をしていると
「リブ様、お呼びですか?」
と、ギートが入って来た。
「ああ、彼女はユリーカと言ってギートと同じ女子高生だったらしい。職業も狩人みたいだから面倒を見てやってくれるか?」
「へ〜〜そうなんだ!!僕はギート!!これからよろしくね!!」
「こちらこそ、よろしくお願いします!!」
「じゃあ、ユリーカを弓騎兵副団長に任命する。役職は矢塔補佐官で」
俺がそう言うとユリーカの体が光出し衣装が変わる。
「ありがとうございます。これからはリブ様の為に一生懸命働きます」
「いや、俺の為じゃなくて国民の為に頑張って欲しい」
「わかりました!!できる事から頑張ります!!」
ユリーカは女子高生らしく前向きな人だった。
こうして、また1人仲間が増えた。
ユリーカはギートと一緒に部屋から出く。
俺達も部屋から出ると、マーチが立っていた。
「リブ様、祭りの準備が出来ましたのでスピーチ台にお願いします」
スピーチ台?あそこの名前はスピーチ台に決まったのか……
ただのバルコニーなのだが……
とりあえず、3階に上がってスピーチ台と呼ばれるようになってしまったバルコニーに出る。
そこには、メンバーが全員揃っていた。
「住民が待ってます。よろしくお願いします」
ノエルに促されて外を見ると、眼下に大勢の住民が集まっていた。
屋上にいる人や、屋根の上にいる人も見える。
俺が姿を現すと、大歓声が起こる。
「みなさん静粛に!!只今よりリブ様からお言葉を頂きます!!」
マーチは住民を静かにさせると、俺にジョッキを渡すと小声で
「リブ様、国王になられたお言葉と建国大祭の開会の言葉をお願いします」
と、言ってきた。
「matの家族達!!俺はこの国の王になった!!ここはこれから国の首都になる!!今まで以上に多くの人々が来るだろう!!俺はmatをどこの国より素晴らしい街にしようと思う!!だからこれからもみんなで協力してもっと発展させて行こう!!その為に困ったことや、やりたい事があればセバスチャンやレナード達を通じてどんどん俺に教えて欲しい!!
俺もできる限り協力するつもりだ!!」
俺がそう言うと、静寂が一気に大歓声に変わる。
俺は右手を広げてその歓声を抑えると
「とはいえ、今日はお祝いだ。来年からは建国大祭としてもっと盛大な祭りにする予定だが、今日は急遽という事でみんなで飲んで騒ごうじゃないか!!これより宴会を開始する!!乾杯!!」
俺はジョッキを高く掲げると一気にビールを飲み干す。
「「リブ様万歳!!」」
と、大歓声と共に大祭が開始されるのだった。




