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城から始まる異世界物語  作者: 紅蓮
建国奮闘編
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82話 王城とドラゴン

王城に入ると、1階は広いエントランスの中央に階段があった。

階段は中間まで広くなっていて、踊り場がありそこから左右に分かれて上がるようになっていた。

床には赤い絨毯が敷かれている。


右手側に大きなキッチンがあり、左手側には大広間があった。

階段の隣に奥へ行く扉があり、そこを抜けると陽炎城にあった畳の大広間が広がっていた。


その奥にはトイレと浴場がある。

浴場に入ると、陽炎城の3倍ほどの広さがあった。

これは露天風呂を作ろう。

今までの風呂を内風呂にして扉を付けて露天風呂を作って……想像が止まらない。


畳の大広間の隣には、セバスチャン達の部屋が並んでいる。

この辺は陽炎城と同じ作りだ。


1階はそんな感じで和風と洋風が合体した作りになっていた。

そして、階段を上がると正面に大きな扉に続く廊下があった。

その廊下を進んで扉を開けると、そこには王が座る椅子がある広い部屋になっていた。


「ここは玉座かな?」


「そのようですね。これからは毎日あそこに座るのですね?」


「え?それは嫌……出来ればどうしてもの時以外は座りたくないな」


俺とケインはそんな話をしながら、部屋の中を見て回る。

そして、椅子の所まで来ると本が置いてある事に気がついた。


「本?なんか久しぶりだな」


俺はそう言いながら本を手に取ると中を開く。


「リブ様、中には何と?」


ケインも気になるようだ。


「建国に関してだな。国の名前と境界の壁についてはドラゴンに聞いたから知っているけど……後は、この国にある街と城に関してだな」


「なるほど、確かに街はいいとしても城は困りますからね」


「クイーンのように俺に従わない王候補や将軍は国境の外に出て行くだろうけど、残っている人をどうするかについて書いてあるな」


「それに関してはまた後日ですね。今は城の内部の把握が優先です」


ケインにそう言われて、俺は本をしまうと部屋から出る。

そして、階段の所まで戻ると左右に小さな扉がいくつか並んでいてそれを開けると大小様々な控え室のような部屋になっていた。


「ここは客間かな?」


「そうですね、リブ様に謁見される方の控え室や個人的な会談をする部屋にしましょう」


ケインは部屋の活用方法を考えていた。

小部屋の奥に更に上に行く階段があり、それを上がると陽炎城にあった個々の部屋が並んでいた。


「3階に俺達の部屋があるんだ」


「無くなってしまったのかと思いました」


元の王城に陽炎城が統合された事で機能はそのまま階層毎に別れた感じか。


しかし、そのプライベート空間から玄関方向に進むと、広いバルコニーがありそこからマットを見下ろせるようになっていた。


「ここから住民にスピーチとか出来そうだな」


「では、これからはここから色々な発表やスピーチを行いましょう」


そうやって、城の中を見て回ると最上階は屋根だけがある広いスペースがあった。

そこにはレッドドラゴンが丸くなって寝ていた。


「ここはお前のスペースか?」


『おや?リブか?特にここが我の部屋というわけではないが、我の大きさだとここにしかいれないのだ』


「ふーん、なぁ龍人がいるって事はお前も人型になれないのか?」


『ふむ……なった事は無いな』


「後さ、名前はなんていうんだ?これから一緒にいるのに名前がないと不便なんだけど」


『我は人と関わったことがないからな……どうせならリブが付けてくれないか?』


ドラゴンにそう言われて苦手な名前を考える。


えーと、炎の龍……炎龍……炎……業火……インフェルノ……


「フェルノなんてどうだろう?」


『ほう!!フェルノか!!それはいいな!!ではこれから我はフェルノと名乗ろう!!』


フェルノがそう言うと体が光り出す。

そして、その光が1カ所に収束するとそこには1人の男が立っていた。


赤い髪に黒い肌を持つその男は、大柄で筋肉質なイケメンだった。


「もしかして、フェルノか?」


「ああ、何故か人間の姿になったようだ」


マジか……まさか目の前でドラゴンが人の姿に変化したのだ。


「ドラゴンにも戻れるのか?」


「ああ、自由に変われるな。そしてスキルという物を手に入れたぞ?」


更に、スキルまで獲得したらしい。


「なんて言うスキルなんだ?」


「ふむ、人化というスキルだな。後はドラゴンブレスと合体奥義?とかいうやつだな」


なるほど、人化のスキルで人の姿になった訳か。

後は、合体奥義ってドリーの天罰の神雷剣みたいなやつかな?


しかし、遺跡で手に入れたピースが無くてもドラゴンを仲間に出来るんだな?

きっとフェルノは封印されなかったドラゴンなんだろう。

イレギュラーながら、これでドラゴンが味方になった訳だ。


しかも、人化のスキルまであるとは、これは心強い。


「とりあえずこれで一緒に城に住めるな。後でみんなに紹介しよう」


そして1階に降りるとマーチ達が待っていた。


「リブ様、みんなで話をして年間の休日を設定したので、確認をお願いしますわ」


年間の休日?何だそれ?


「こちらになります」


マーチはメモ用紙を手渡してきた。


1月 1日〜5日 正月休み

2月 3日 節分 14日 バレンタイン

3月 1日〜3日 ひな祭り 15日 ホワイトデー

4月 1日〜5日 マット誕生祭

4月 28日〜5月5日 建国大祭

6月 1日〜3日 田植え祭り

7月 5日〜7日 七夕祭り

8月 10日〜20日 納涼祭

9月 17日〜20日 秋祭り

10月 15日〜20日 収穫祭

11月 20日 感謝祭

12月 24日〜25日 クリスマス 29日〜30日 大掃除 31日 大晦日


と書かれていた。

納得できる休日もあるが、ほとんど祭りなのはどうなんだろう?


連休ばっかりだし……ほとんど働かない感じか?

6月の田植え祭りって何?

秋祭りと収穫祭の違いは何?

11月の感謝祭は誰に何を感謝するの?

クリスマスって……キリスト教でもないのに?それにここ異世界ですけど?


ツッコミどころ満載の休日計画だな……

みんな何か理由を付けて酒が飲みたいだけなのでは?

休日計画をマーチ達に任せた結果がこれか……


まぁ多分俺が何を言っても押し通されるんだろうな……


「うん、すごく聞いてみたい事ばかりだけど……ノリで作った訳じゃないよね?」


「え?ええ……も……もちろん、ミーシャさんやノエル達と真剣に考えましたわよ?」


なんかしどろもどろだけど、絶対ノリで作っただろ?これ……


「ケインどう思う?」


俺はメモ用紙をケインに渡す。

ケインはそのメモを見ると、険しい顔をして一瞬固まったが


「全部は容認出来ませんが、いくつかはいいと思います」


と、マーチを見てため息を吐きながら、俺にメモを返してきた。


「だろうね……という訳でこれは保留で、後でケインやセバスチャン達と話をしながら決めるよ」


マーチ達は残念そうにしているが、こんなに祭りや休日だらけでは国民は仕事をしなくなってしまう。

それでは国が崩壊してしまうから仕方がないのだ。


とりあえず、マーチ達には今夜からの建国大祭の準備を手伝うように言って俺達は大広間に向かうのだった。


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