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城から始まる異世界物語  作者: 紅蓮
群雄割拠編
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81話 王城攻防戦終了と王の誕生

ボルドは単身前に出ると、捨て身を覚悟で突撃を決意する。


「時間もない、クイーン様の為俺がなんとかする!!」


「いえボルド、ここまでです。これ以上負傷者を増やしてはいけません」


ボルドが勢いよく出陣しようとすると、後ろから女性に止められる。


「なっ!!クイーン様!!何故ここに!!」


そこにいたのは、クイーン・デルタだった。


「この状況をリリスから聞いて、ワープして来ました。今回は私達の完敗です。これだけの力の差を見せられては、王位を認めないのは無理があります」


「では、あの男の下につくと言うのですか?俺は納得出来ません!!」


「いえ、私達はこの国を出ましょう。他の国へ行きそこで力をつけましょう。今のままでは何度やっても彼等には勝てないでしょうから」


そう言うとクイーン・デルタは俺達の前まで来る。


「リブ・クロート。今回は貴方の王位を認めましょう。しかし、私達は貴方の下に入る事は拒否します。この国から出ていきますので見逃してもらえますか?」


「ああ、無理強いする事はしない。強制的に配下にした所でいつ裏切られるかもしれないという危険は避けたいしな」


「ありがとうございます。では今回はこれで失礼します。いつかまたお会いしましょう」


クイーンはそう言うと、軍を引き連れて城に戻って行く。

ロジット達も気が付いて、引き上げて行った。


「これで、俺もこの国の王か……実感が湧かないな……」


「そんな事より、兵士達にお言葉をどうぞ」


マーチにそう言われて、下を見ると兵士達が俺を見ていた。


「みんなよく戦ってくれた!!これは全員で掴み取った勝利だ!!俺はこの国の王になるがこれからもマットを支えて欲しい!!」


「「おお〜!!」」


俺の言葉に、兵士達が歓声で応える。

無事、王城攻防戦は俺達の勝利で幕を閉じるのだった。


「さて、ドラゴンのところに行くか」


歓声を背に、城壁を降りるとドラゴンがいる王城に向かう。


『リブ・クロートよ!!これでお前はこの国の王となった!!国の名前を決めるがいい!!そうすれば、支配領域の境界に壁が建設されるであろう!!』


国の名前か……

それが1番の問題だ……


「リブ王国でいいじゃないですか?」


ミーシャが適当な事を言っているがここはスルーで……

そもそもこの世界に地名とかないのかな?


「なぁ、この辺りの地名ってなんて言うんだ?」


『地名?ここはラグメシア大陸のひとつでしかないぞ?』


ここってラグメシア大陸って言うんだ……

そういえば、昔の国の名前ってなんだったんだろう?


「ここにあった国の名前は?」


『以前、ここにあった国の名はイグニアス王国だ』


「じゃあそれで頼む。国民もその方がいいだろうし」


名前を考えるのが面倒とかそんな理由じゃないよ?

みんな、慣れ親しんだ名前の方がいいだろうって思っただけだし!!


誰に言い訳しているのかわからないが、俺は昔の国名をそのままつける事にした。


【 国名 : イグニアス王国 】

国王 : リブ・クロート

王城都市 : mat

マット首都 : プロスパラス

属州都市 : シキリア 

属州都市 : ラティフンディア


これが俺の新しい国だ。

後は陽炎城をここに転移させれば完成らしい。


「そういえば、お前はここの守護龍とかになるのか?」


『いや、我を使役できる者は少ない。しかし我はまだ誕生して200年ほどの若輩故、使役出来る者を知らない。それ故に普段は無人の王城を渡り歩いておる』


ん?もしかして、召喚スキルの事かな?


「なぁ、それって召喚スキルの事か?」


『ああそうだな、だが召喚士の家系は人数が少ない上に個人の武力が劣るそうだ。もしかしたら既に負けてしまって王の権利が消えているかもしれん』


「えっと……その召喚士の一族って俺達の事だけど?」


『な……なんだと!!』


「はい、リブ様は召喚一族本家の当主様でいらっしゃいます」


レオンがフォローしてくれている。


「どうする?俺と一緒に住むか?」


俺がドラゴンに尋ねると


『その前に、力を証明してくれ。我らドラゴン族は強者と共に成さねばならん使命があるのだ』


ドラゴンはそういうと王城の外に飛び立つ。

俺達もそれを追って外に出る。


『さぁいくぞ!!』


ドラゴンはそう言うと口から炎を吐き出す。


「いきなりだな……」


『エクスブロード!!』


俺は、その炎に爆裂魔法で対抗する。


『ほう、精霊魔法か。だが我には効かんぞ?』


ドラゴンには全く効果がなかった。

これは困った……ドラゴン相手に魔法など効くはずがない。

だからといって、武器も役に立たないだろう。


俺が悩んでいる間も、ドラゴンはガンガン攻撃してくる。

その攻撃を躱しながら考えていると、右手に嵌めていた指輪がキラッと光る。


「そうか、これがあった!!」


そう言うと指輪からドリーとリコルを呼び出す。


『どうしたクロート?困り事か?』


ドリーは姿を現すと同時に俺の方を向く。


『こらドリー、失礼だろう』


『おっ!!リコルか?お前も復活したんだな?』


『ええ、クロート家にまた仕える事になりました』


「えっと、久しぶりの再会中に悪いんだが、今はあのドラゴンを……」


俺がそう言うと2人とも後ろを振り向く。


『ドラゴン?あいつの一族か?消し去ってくれよう!!』


『あら?これは珍しいですね、レッドドラゴンという事はケルティックの一族か?』


「えっと、ドリー別に敵じゃないから消し去らなくて大丈夫。それとリコル、ケルティックの一族って?」


俺がドリー達と話をしていると


『神獣が2体だと?』


ドラゴンは俺が呼び出した神獣を見て固まってしまった。


「あっ、とりあえずドリーはドラゴンの相手をしておいて、殺さないでね。俺はリコルに話を聞きたいから」


『ふむ、仕方ない』


ドリーはドラゴンに向かって飛んでいく。


「それで?ケルティックの一族って?」


『ドラゴンにも種族が存在するのです。ケルティック、ファフニール、ジャワザールなどの精霊系ドラゴン、テュポーン、ニーズヘッグ、ラードーンなどの聖なるドラゴン、そして太古ドラゴンです。その系譜に連なるドラゴンを一族と呼ぶのです』


「なるほど、親子みたいなものか。あのドラゴンはまだ若いって言ってたからケルティックの孫とかになるのかな?」


『いえ、ドラゴンは神力を失うと一度長い眠りにつき、回復と共に起きる生き物です。しかし、神力が定着しないと記憶が完全には戻らないので、王城を守っていたとすると、もしかしたらケルティック本人かもしれません』


俺は、ドリーとドラゴンの戦いを見る。

実力はドリーの方が上だが、ドラゴンの耐久力も中々だ。


さて、そろそろ勝負を決めよう。


「ドリー!!終わりにしよう!!」


『ああ、クロート!!』


ドリーは大きく振りかぶる


『ライトニングサンダー!!』


大剣に俺の魔法が落ちると


天罰の神雷剣!!(ディバインサンダー)


と、ドリーは大剣を振り下ろす。

ドラゴンは、受け止める事もできずにそのまま地面に叩きつけられた。


『うう……これはさすがに耐えれんか……』


ドラゴンはゆっくり起き上がると、


『我の負けだ。いいだろうお前と共に歩もう』


こうして、ドラゴンが仲間になったのだった。


そして、王城の前で転移の書を使うと、マットが統合された。

予想以上に大きな都市になった。


属州都市は王城の壁の外側に配置されている。

王城都市とは別の都市という扱いになるらしい。


各施設の大きさはそのままだが、土地が広くなったので施設同士の感覚が広く、何となくスカスカに見える。

もっと色々建設しなければ!!

しばらくは、都市整備に時間をかける事になりそうだ。

移住希望者も増えるだろうし、各街の代表とも連絡を取らなければならないだろう。


内政が忙しくなりそうだな。

ケインとマーチ、そしてノエルが大変かもしれないが頑張って欲しい。


とことん他力本願だが、そのための組織なのだ。


「リブ様、おめでとうございます」


そんな事を考えていると、ケインを先頭に全員が俺の前に跪く。

いつの間にか、セバスチャンやアイーナ、そしてレナード達まで並んでいた。


「だから……そういうのいらないから……」


俺が困っていると、みんなは笑い出す。


「リブ様、これから多くの国民が挨拶に来ますので慣れてください」


ケインは笑いながらも、今後の事を考えていた。

そうか……国民が挨拶に来るのか……面倒だな……

一気に終わらせる、何かいい方法を考えようと思うのだった。


とりあえず、今日は宴会だろうな。

明日は日曜日だし、ゆっくり飲む事にしよう。


まずは、王城と陽炎城が統合されたので中を確認しないと

そう思い城に入ろうとすると


「リブ様、是非とも住民も一緒にお祝いをしたいのですが」


と、レナードが俺にお願いして来た。

住民全員と宴会はさすがに厳しくないか?


「問題ございません。街中で立食パーティーにしてしまえばいいんです」


アイーナはやる気満々だった。


「これから、5月1日は建国記念日で休日にしましょう。そして、大祭りを開きましょう」


ん?国民の休日?大祭り?

というか今日って5月1日だったんだ。


今までは、マットだけの日付だったけど、これからはイグニアス王国の暦になる訳か。

その辺も含めて、国民に周知させないといけないのか……


「どうせなら3日間祭りにして、ゴールデンウィークにしちゃいましょう」


マーチは連休にしたいみたいだ。


「じゃあ、準備期間と片付けの日も欲しいだろうから、4月29日から5月3日までの5日間を連休にしよう」


俺がそう提案すると


「え?5日まで休みじゃないんですか?」


とマーチはもっと長期休暇を求めていた。


「まぁ、土日も含まれるだろうからそれでいいよ……」


こっちの世界では、仕事を優先する必要もないし、みんな祭りに参加するだろうから連休でも問題ないか。


というか、城の中を見たいんだけど……

連休の件はマーチに任せて、俺は城に入るのだった。


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