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城から始まる異世界物語  作者: 紅蓮
群雄割拠編
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75話 王位争奪戦!!

マットに戻ると、みんなが驚いている。

それはそうだろう。今朝長期遠征に行くと言って出て行ったのに2回も戻って来たのだ。


しかも、陽炎城で普通に風呂に入ってご飯を食べているのだから、どこが長期だよ……という話なのだ。


「えっと、リブ様?遠征はどうされたのですか?」


マーチは不思議そうに聞いてくる。


「ああ、今日行った街が宿屋はあったんだけど、食事がなかったから帰って来た」


俺はあの街の状況を説明する。


「なるほど、おかしな街ですね……しかし……そういった事を解決しながら進むのが遠征の醍醐味なのではないですか?」


ケインが何か言っているな。

何故俺が、見ず知らずの住民を助ける必要があるんだ?

しかも、王候補と戦争っていうならまだしも、代表の独裁みたいな感じだったから面倒なのだ。

住民に助けを求められた訳でもないのだから、放置でいいのだ。


「今回の遠征は大陸の事を知るのが目的なんだから、別に世直しの旅ってわけじゃないんだし求められたら助けるくらいでいいんじゃない?」


俺はそう言うと、ご飯を頬張る。


「確かにそうですね。しかし、大陸の王になったらその街も改善しなければならないという事もお忘れなく」


まぁ、そうなるのか……

それはそれで面倒だな……


「チャコ申し訳ないけど、調査してもらっていい?その報告次第でどうするのか考えよう」


「わかりました。明日行って来ますね」


チャコは笑いながら引き受けてくれた。

後は、任せよう。


翌日、チャコとマガストールも一緒に範囲ワープで昨日の街の近くに行く。

俺達はチャコ達と別れると、他のまちを人探しに歩き始める。


マッピングスキルで自分達の位置は把握できているので、地図の中央付近にある大きな城を目指す事にした。

恐らくあれが、以前セバスチャンが言っていたこの国の王城だろう。


特に何もない草原を2時間ほど歩くと、目的の王城にたどり着いた。

近くで見るとかなり大きい。


城壁の周りの堀の幅は7メートルくらいある。

城の四方には大きな塔が建っている。


「想像以上に大きいな、これって中に入っても大丈夫なのかな?」


城壁の中央に城門があり、そこだけ堀に橋がかかっている。

門は開いており、誰でも入れそうだった。


「とりあえず入ってみましょう」


「だね〜入ってみないとわからないし」


ノエルは入る気満々だ。

ミーシャも行く気になっている。


「じゃあ行こうか」


5人で門を潜ろうと橋を渡り切った時だった。


『待て!!ここには王は1人しか入れない!!どちらか1人選ぶのだ!!』


と大きな声がした。

王は1人?選ぶ?なんの事だ?


「すまない、選ぶとはどういう事だろうか?」


俺はその声に問いかける。

すると、声の主ではなく俺の後ろから答えが返ってきた。


「多分、私かリブさんかどっちかしかダメって事でしょうね」


振り返ると、クーパーさんが笑いながらそう言っている。

なるほど、最近は忘れていたけど、クーパーさんも王候補の1人だった。


「えっと、じゃあどうします?」


「あら、考えるまでもないですよ?私はリブさんの下に入るって決めているんだから」


そうだった。

今は事情があって別々だけど、問題が解決したら俺の配下になるんだった……


「王候補は俺だ」


『いいだろう!!では入るがいい』


何者かわからない人の許可をもらったので今度こそ5人で中に入る。

門を潜ると、城壁の内側は何もないだだっ広い敷地の真ん中に大きな城だけが建っている。


そしてその城の上に赤いドラゴンがいた。


「おお!!あれがドラゴンか!!」


ドラゴンがいる事は知っていたが、見るのは初めてだった。

俺の隣でノエルとミーシャも感動している。


『よく来た!!王の資格を持つ者よ!!これよりお前はこの王城を半刻ほど死守するのだ。そうすれば、お前はこの国の王となるであろう!!』


半刻?約1時間だっけ?死守するって何から守ればいいの?


「その……何からこの城を守ればいいのかな?後、どうやって守るの?」


『お前がこの王城を占拠した事はこの国にいる各王候補達に知らされた!!それに異議を唱える王候補達が攻めて来るだろう!!その王候補達に王城を奪われないように守り抜くのだ!!守り方はお前に任せる!!ただし、準備期間が一刻ほどある。その間に考えるがいい!!』


「もし俺が負けたらどうなるんだ?」


『何もない!!ただ今回はこの国の王になれなかったというだけだ!!では、これより王城攻防戦いを開始する!!』


気まぐれで王城に入っただけなのに、いきなり王位争奪戦が始まってしまった。

これは困った……何も準備していない……


とりあえずケインに連絡して大至急軍隊を送ってもらわなければ……


「もしもし?ケイン?いきなり王城攻防戦が始まっちゃったから軍隊を王城に送って欲しいんだけど」


「え?今からですか?間に合うかわかりませんが……急ぎ準備してみます」


「準備時間は2時間しかないけど、よろしく!!」


「は?とりあえず大至急やってみます」


ケインはかなり困惑しているがなんとかしてくれそうだ。


まぁ、他の王候補達も準備してないはずだから本格的な戦闘は残り30分を切った辺りからだろう。

それまでは、ここにいるメンバーで対応するしかないな。


あっ!!そうだ!!


「ノエル、悪いけどマットに戻って軍団長以外のメンバーを連れて来てくれる?こっちで守る人数が多い方がいいだろうから」


「そうですね、わかりました!!大至急行って来ます」


そう言うとノエルはワープでマットに戻る。


「もしもし、チャコ?申し訳ないんだけど大至急王城に来てくれる?」


「え?何かあったのですか?」


「うん、突然王城攻防戦が始まっちゃったんだよ……ここを防衛しなければならないらしいから、人数が多い方がいいんだよね……だから大至急お願い」


「わかりました。すぐ行きます!!」


俺は近くの街で諜報をしているチャコを呼び出す。

とりあえず神獣もいるしなんとかなるかな?


観光気分で入った王城で、いきなり王になる戦争が始まってしまったのだった。

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