表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
城から始まる異世界物語  作者: 紅蓮
群雄割拠編
46/160

44話 カイザーの憂鬱

カイザーとネージュは森の中にいた。

昨夜の会議で、ローテーションを組んで都市シールドを探す事になったからだ。


しかし、そんなアイテムをドロップした事がない2人は、どこに行けばいいのかわからなかった。

そこで、一度ドロップさせた事のあるマーチに確認して、森にいる中ボスのコボルトがドロップしたと聞かされたからである。


コボルトの強さはわからないが、今の2人なら倒せるだろうと言われて、今に至るのだった。


「この森は、ケンタウルスというボスを倒してしまうと消えちゃうみたいだから、気をつけないと」


「そうですね、もし間違って倒しちゃったら、コボルトもいなくなってしまいますからね」


蜘蛛と鳥の雑魚を倒しながら、コボルトを探す。

すると、木の影にそれらしいモンスターが見えた。


犬の容姿に石斧と木の盾を持つモンスター、あれで間違いなさそうだ。


「いきますよ?」


「はい」


2人は、短く言葉を交わすと


『挑発!!』


『ヘビーボディ』


カイザーが、コボルトをヘイトする。

ガシンッと石斧を大盾で受け止めると、コボルトが後ろに倒れる。


「あれ?」


『チャージナックル!!』


すかさず、ネージュが攻撃を仕掛けると、コボルトは泡になって消えて行く。


「もしかして、めちゃくちゃ弱い?」


コボルトが弱くなっているのではなく、カイザー達が強くなっているのだが、そもそも倒した事のない2人はそんな事は知る由もない。


「これなら、余裕ですね。二手に分かれて別々に倒しましょう」


「そうだね」


そういうと、コボルトのドロップ品を拾い左右に分かれて歩き始める。

それから数時間、別々にコボルトだけを倒して、ドロップ品の回収をする。


そして、森の中央付近で合流した2人は、お互いの成果を出し合う。


「私は巻物が2個ですね」


「私は1個でした」


そして、巻物を確認しようとしていると、背後からガサッと音がした。


「何か来る!!」


『挑発!!』


カイザーが気がつき、大盾で防ぐと


『連撃!!』


続けて攻撃を仕掛ける。


「ギャー」


と言う声と共に、泡になって消えて行く。


「あっ……やっちゃった……」


モンスターが消えると、一緒に森も消えて行く。


「ごめん……つい……勢いでボス倒しちゃった……」


カイザーは、ケンタウルスを一撃で倒してしまったのだ。


「カイザーさん……」


ネージュが大爆笑している。

しかし、これでもう近くに森は無くなってしまったので、コボルトを狩る事が出来なくなってしまった。


「帰ったら、ギートさんとロイさんになんて言おう」


憂鬱になりながら、狩場も無くなってしまったので城に戻るのだった。

城に戻ったカイザーとネージュは、サリーの所に向かう。


今は、リブが遺跡探索でいないので、鑑定スキルを持っているサリーに巻物を見てもらう為だ。

サリーは、ミーシャと一緒に攻城兵器を開発をしている。


「サリーさん、すみません。巻物を鑑定して欲しいのですが」


「ん?えらい早かったな。ぎょうさん取ってきたんか?」


サリーが、作業の手を止めて巻物を受け取る。


「3個かいな?もう少し取ってきた方がええんちゃうか?」


「それが……」


カイザーがサリーに勢いでケンタウルスを倒してしまって森が無くなってしまった事を説明する。


「ギャハハハ……なんやそれ!!めっちゃおもろいやん!!」


「えー!!カイザーさん……ヤバすぎる!!」


サリーと、その隣りで聞いていたミーシャも大爆笑だ。


「ですよね?確認もしないで一撃ですよ?」


ネージュも、あの瞬間を思い出してまた爆笑している。


「3人とも、勘弁してください……今から、ギートさんとロイさんにも伝えなければならないんですから……」


「そっか、明日からの狩場が無くなっちゃったのか」


「そうなんです……」


「まぁ、コボルト以外も落とすんちゃう?ドロップ率は知らんけど」


カイザーの憂鬱は、増すばかりだった。


「そういえば、先ほど戻って来る途中で岩山を見かけましたよ?」


ネージュの言葉に、ミーシャとカイザーはマンティコアの悲劇を思い出す。


「マンティコアをヤるなら、私も連れて行ってね」


「ええ、もちろんです。今度こそあいつを倒して嫌な記憶を消さないと」


「私も行きたいです」


3人ともやる気満々だった。


「せやけど、そのマンティコアちゅうのを倒したら、また狩場がなくなるんちゃうん?」


サリーが冷静に3人を落ち着かせている。


「たしかに……でも、あいつだけはどうしても自分達で倒したいよね?」


「そうですね、早く巻物を集めてマンティコアを倒しに行かなければ」


「でも、まずはこの巻物を鑑定してくれませんか?」


「あっ!!忘れとった」


そして、4人はまた笑うのだった。



「これは、1つは3日の都市シールドやけど、残りの2つは8時間やな」


「8時間?そんなに細かく区切って来るの?」


「本当ですね」


「何種類かあるのでしょうか?」


「数を集めるしかないね。もう森はないからコボルトはいないけど!!」


ミーシャがまた爆笑する。


「ミーシャさんいじめないで下さい……では私達はギートさん達の方に行ってきます。ありがとうございました」


そう言うと、開発室を出てギート達に報告に行くのだった。


ちなみに、この後ギート達と同じやり取りをした事は言うまでもない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ