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城から始まる異世界物語  作者: 紅蓮
群雄割拠編
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43話 方針と安心

無事、城を守ってくれたメンバーは、よく見るとかなり汚れていた。

傷がないのは、さすがの一言だが。


そんな事を思っていると、


「私も、最初に会った盟主がリブ様でよかったです」


「僕も」


「私もです」


ケインとギート、ミーシャが嬉しい事を言ってくれる。

待て!!これはいかん!!このままだと、絶対に全員が何か言う流れだ。


さっさと話題を変えないと『恥ずか死』してしまう。


「ま……まぁ、もう夜になるし、みんな汚れてるみたいだから、風呂にでも入ろうか、こいつもしばらく起きないだろうし、セバスチャン、俺達が風呂に入ってる間こいつを監視しておいて」


「ふふ、かしこまりました」


「うっ」


「もう……」


やっぱり何かを言おうとしたメンバー達より先に、話題を変える事に成功した。

ともかく、防衛戦は無事、俺達の勝利で幕を下ろすのだった。


風呂から出ると、大広間でアイーナが待っていた。


「リブ様、捕虜が目を覚ましました」


「わかった、今行く」


俺は、ケインと2人でセバスチャンが監視している捕虜の所に行く。


「セバスチャン、ありがとう」


俺が声をかけると、セバスチャンは無言で一礼して大広間に戻って行く。


「さて、お前の主人の話が聞きたい」


「主人?」


「ああ、まずはお前誰に仕えていて、そいつがどんな奴なのかを知りたい」


「仕える?俺は誰にも仕えていない」


あれ?話が噛み合わない?

もしかして、こいつが盟主とか?


「お前が盟主なのか?」


「盟主?俺は盟主ではない」


こいつ……さっきからどうなっているんだ?

全く意味がわからない


「じゃあ、お前は何者でなぜここに攻めてきたんだ?」


「俺は、ガンマ。人間の騎士だ。ロシアからこの世界に来た。一緒に城に住んでる奴が王になりたいと言うから協力しただけ」


ロシア人?日本からだけじゃないんだ……

一緒に城に住んでるって事は、そいつの同盟には参加してないのか?


「その、一緒に住んでる奴ってどんな奴なの?」


「彼の名前はグランツ・ロックス。鬼人の騎士だ。彼はもう3個の城を攻撃して勝っている。街は4個統合した。最近になって俺の城の隣に飛んできた。だから攻撃される前に、彼と友達になって一緒に住んでいる」


「グランツには、他に仲間がいるのか?」


「彼には部下が6人いる。兵士も沢山いて、彼らはみんな強い。俺は今回が初めての戦争だった。でも、負けて捕まってしまった。多分、戻ったら制裁を受ける。でも、それは仕方ない事だ」


すでに城を3個落としているという事は、称号も俺達より上だと考えた方が良さそうだな。

6人いるという部下も、相当な強者だろう。


「話を聞く限り、現時点で勝てる要素が見当たらないな」


「ええ、かなりの強敵かと」


報復はしたいが、みんなを危険に晒す訳にはいかない。

やるからには、確実に勝てなければ意味がない。


「もう少し、向こうの情報が欲しいな」


「チャコさんに、偵察をお願いしますか?」


「そうだな、街に入り込んでもらって調べてもらおう」


まずは、情報収集からだ。

どこかに、付け入る隙があるかもしれない。


相手が格上だったら尚更、攻め所を見極めなければならない。

たとえ小さな綻びでも、そこから攻めていけば勝ち筋が見えるかもしれない。


その為には、念入りに調べて、対策を立てるしかない。

しかし、こちらの準備が整う前に再度攻めてこられる危険もある。


「とりあえず、大広間に戻ろう」


「それで、ガンマはどうしますか?」


「とりあえずこのままって訳にもいかないな。3階に鍵付きの部屋があったはずだから、こちらの準備が整うまで、そこに幽閉しておこう」


俺はそう言うと、ガンマを3階に連れて行き鍵付きの部屋に入れると、大広間に戻るのだった。

大広間では、みんな楽しそうに話をしていた。


女性陣も、風呂から上がったみたいだ。


「全員揃ってる?明日からの行動を決めようと思う」


「いつも通りの仕事……って訳じゃなさそうですわね」


「ああ……でも、まずはみんなお疲れ様。全員無事だった事に安心している。これからもよろしくお願いします」


俺は、全員が無事だった事に感謝する。

みんな、照れ臭そうにしているが、内心はホッとしているだろう。


もし、誰かが傷つき倒れる事があったら、きっとこんな穏やかな時間ではなかったはずだ。

出来るだけ、これからもこんな時間を過ごしたい。


「それで、ここからは大事な話だけど、とりあえずチャコとマガストールには、敵の城を偵察してきて欲しい。何日かかってもいい、どんな小さな事でも見落とさないように隅から隅まで調べてきて欲しい」


「了解です」


「残りのメンバーは、いくつかの班に分けようと思う。チャコ達が戻るまでの間、またあいつらが攻めてくるかもしれない。遺跡の探索もしたいし、兵士達の育成も必要だ」


「それで?どうするのですか?」


「カイザー、ギート、ロイ、ネージュは日替わりでローテーションを組んで、兵士の育成とあれを探して来て欲しい。遺跡の探索は俺とマーチ、ノエルで行く。ミーシャとサリーは新兵器の開発を頼む。ケインは、全体の補佐と防衛ラインの確立をお願いしたい」


「了解しました」


「やった!!」


「すごい兵器を作っておきます」


「ミーシャはん、お手柔らかに頼んます」


ノエルは、遺跡探索に行ける事が嬉しいみたいだ。

ミーシャは相変わらず怖い事を言っているが、こういう事は1番頼りになる。


サリー……頑張れ!!


「それで?あれとは何を探してくればいいんですか?」


ネージュが、何を探すのかわからないと言っている。


「リブ様、あれとは都市シールドですね?」


ギートが、俺に確認する。


「ああ、そうだ。都市シールドがあれば、たとえ攻撃されても安心なはず。出来るだけ沢山見つけて欲しい。そうすれば時間が大幅に稼げるから、準備をする時間も増えると思うから」


俺がそう伝えると、4人は早速、狩場とローテーションを決め始める。

そうして、明日からの方針を決めると


「まぁ、とはいえそれは明日からだ。今日は、初防衛の宴会をしよう!!」


俺の声を待っていたかのように、アイーナ達が食事と酒を運んでくる。


そして、今夜も宴会が始まるのだった。

次回から、各メンバー目線の話になります。


準備期間の話が長くなって、散らかってしまうかもしれませんが……

散らからないように、なるべく上手くまとめれるよう努力します。

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