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城から始まる異世界物語  作者: 紅蓮
異世界生活編
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18話 警戒、不思議な物、発見!!

森が消えた事で、今まで見えなかった景色が見える。

陽炎城はもちろん、おそらくロイの城があった方向に西洋風の城がある。


「あの城から陽炎城が丸見えになったな」


確信は持てないが、多分あの城の城主がロイの城を攻撃した人物だろうと思っている。


「ええ、警戒しておかないとですね」


ケインも、その可能性を考えていた。


「陽炎城に戻ったら、もう一度天守閣から周辺を見てみよう。何か変化があるかもしれない」


そう、まだ肝心のここがどこで何をするべきなのかの目的がわからないままなのだ。


「そうですね、新しいボスの領域もできているかもしれないですし、森がなくなった事で素材集めも出来なくなりますから」


城門の前に着く頃には夕方になっていた。


「まずは風呂に入って、ご飯かな?その後ゆっくり話をしよう」


「ではご飯の支度をしている時に天守閣から周辺の確認をしましょう」


俺はケインと今からの行動を打合せして、城の中に入った。


「そういえば、今夜から甚平と浴衣を用意したから、もし良かったら着てみて」


俺は大広間に戻ると、みんなにそう伝える。


「あら?いつの間に作ったのですか?」


マーチが不思議そうな顔で聞いてきた。


「ケインとロイの武器にエンチャントしている時に、部屋着が欲しいな〜って思って作ってみた」


みんな城にいる時や寝る時は、初期装備の布の服のような物を着ているので新しい部屋着が欲しかったのだ。


「これからは、洋服も開発しないとですわね」


ミーシャが嬉しそうにそう言っている。

そういえば、コボルト戦後に毛皮のコートがどうとか言っていた。


「じゃあ、これからはミーシャに任せるよ」


俺よりセンスがあるだろうし、女性陣に任せよう。


「了解しましたわ」


「私も手伝いますね」


ミーシャとノエルが楽しそうだ。

そして、風呂に入り他のメンバーが食事の支度を始めたので、ケインとマーチを連れて天守閣に登って行く。


「なんか久しぶりに来たな」


最近はほとんど1階でしか生活していなかったので、天守閣まで来る用事がなかったのだ。


「初めて入りますが、こうなっていたのですね」


ケインとマーチも、珍しそうに部屋を見ていた。


「さて、周辺に変化がないか見てみるか」


俺がベランダに出ようとした時だった。


「リブ様、机の上に新しい本がありますわよ?」


部屋の中を見ていたマーチが、本に気がつく。


「本当だ」


俺はその本を手に取ると、表紙を見た。


【 転移の書 】


と書かれている。


「転移の書?なんだろうこれ?」


恐る恐る中をみると、一度だけ城をどこかに転移できると書かれていた。


「どうやら、この陽炎城を城下町ごとどこかに移動できるみたい」


ケインとマーチに内容を説明する。


「ケンタウルスを倒したからでしょうか?任意の場所に城ごと移動できるって事ですかね?」


ケインがそう言うと


「まぁ、それは追々と言う事で、まずは周辺の確認からだな」


俺は本をしまうとベランダに出る。


海がある方は特に変化はなかった。

城門側は、森が消えて遠くに西洋風の城が1つ見える。


そして森があったのと反対方向を見た時だった。


「あれってなんだろう?」


かなり遠くてよく見えないのだが、何か人工物のような物が見えた。


「なんでしょう?望遠鏡があれば見えるのですが」


「急いでミーシャさんにお願いしてきましょうか?」


「そうしてくれる?すごく気になるし」


俺はマーチにそう頼んだ。


「では、ミーシャさんと変わってきますね」


ミーシャは今、食事の支度をしているのでマーチが変わると言って下に降りて行った。


「素材が取れそうな場所はあるかな?」


「あの場所はどうでしょうか?」


ケインが指差す方向を見ると、少し離れた場所に岩山が見えた。


「ちょっと遠いから、毎日行くには厳しいかな?とりあえず、あの近くに転移するというのは?」


俺がそう提案すると


「まずは、望遠鏡の完成を待って、あの遠くの人工物を確認してからの方がいいかと思います」


ケインがそう答えた。


そんなやりとりをしながら、ケインと周辺を確認していると


「お待たせしました」


マーチが望遠鏡を持って戻ってきた。


「ありがとう、さすがミーシャ仕事が早いな」


と、マーチの方を振り返ると


「ふふふ、ありがとうございます」


マーチの後ろからミーシャが顔を出す。

そして、食事の支度が終わったのか全員が登ってきていた。


「みんな来たんだ」


「ええ、みなさん気になるとおっしゃるので」


まあ、天守閣も20畳くらいあるから問題はないんだけど……

そして、マーチから望遠鏡を受け取ると先程の人工物を見る。


「あれは……」


全員が俺の次の言葉を待つ。


「街……だな」


城ほど大きくはないが、四方を壁で覆われていて、家が建ち並んでいるのが見える。


「街……ですか?という事はこちらの世界の住人がいるという事ですね」


ケインが少し興奮気味に答えた。


「こちら世界の住人に話が聞ければ、もっと詳しい事がわかりますわね」


マーチも、これで一歩前進できると喜んでいる。


他のメンバー達も、お互いに色々話をしていた。


「明日の朝から行けば辿りつけるかな?」


「1つ提案があるのですが、よろしいでしょうか?」


ケインが、全員を部屋の中央に集める。


「それで?ケインどうするの?」


俺はそう促すと


「明日、先遣隊として私とロイさん、そしてミーシャさんの3人で街の様子を見てきます」


え?俺は?めっちゃ行きたいんだけど?

と、思っていると


「理由は2つあります。1つ目の理由は、あの街の住人が人間か亜人かという事です。もし人間だった場合、獣人のマーチさんやノエルさん、龍人のギートさんでは敵なのではないかとみなされる可能性があります」


うん、それはわかった。

でも俺は?

俺も人間だよ?


「2つ目の理由は、ロイさんの城を攻撃した可能性がある人物が、この城に気がついて、攻撃してくる可能性がある。という事です」


確かに、今までは森があったおかげで見えていなかったが、今は丸見えなのだ。


「わかった……じゃあ、街のほうはケインに任せて、こっちは防衛の準備をしておこう」


そう、決まりかけた時だった。


「あの……ミーシャさんではなく、私ではダメでしょうか?」


ノエルが、申し訳なさそうにケインに聞く。


「ノエルさん、理由はなんでしょう?」


獣人のノエルでは目立つという理由をケインが提示したのだから、それに反対意見を出した以上、相応の理由がなければみんな納得できないのだ。


「えっと……見た目は確かにミーシャさんの方が人間に近いのですが、その……スキルの点で、私の外交官のスキルの方がお役にたてるのではと思いまして……それに私がこちらに残るより、ミーシャさんがこちらに残って研究所でお仕事をしていた方がよろしいかと……」


ノエルの主張は一理ある。


回復系の魔法はミーシャもノエルも同じだ。

しかし見た目は、エルフのミーシャの方が人間に近い。

だが、役職スキルはノエルの方が対人に向いているのだ。


「初めて会う人達だから、ノエルの対話術と読心術は必須かもしれないな。それに、ケインとロイが一緒にいればノエルも味方だって思われないかな?」


俺が、ケインにそう提案すると


「確かに、ノエルさんの外交官スキルがあった方が、騙される心配がないですね」


と、ケインも納得していた。


「私も、ノエルを連れて行った方がいいと思いますわ」


「ええ、私より優秀だと思います」


マーチとミーシャも賛同している。


「じゃあ、明日はケイン、ロイ、ノエルで街に訪問して……」


と、俺が締めようとした時


「あの!!僕も連れて行ってくれませんか?」


今まで、何か考え事をしながら黙っていたギートが発言する。


「え?でもギートは完全に龍人じゃん。なんで?」


俺は驚いて、ギートに聞き返す。


「街までは行かなくても大丈夫です!!僕はその近くにある岩山にどんなモンスターがいて、何が採取できて、そのモンスターが何をドロップするのか調査したいんです」


これまたノエル同様、真っ当な理由だった。


「そうですね、しかし……防衛が3人だけで大丈夫でしょうか?」


「ああ……その事なのですが、1回目のコボルトがドロップした巻物が、都市シールドという物でした。リブ様に鑑定して頂かないと内容まではわからないのですが、多分このお城をセーフティゾーンの様のに守ってくれるのではないかしら?」


今日マーチが拾った、コボルトのドロップ品に確かに巻物があった。


「マーチ、その巻物を鑑定してみよう」


俺はマーチから巻物を受け取ると、鑑定のスキルを使って確認する。


「3日間だけ、城にバリアシールドが張れるみたいだな。ケイン達が出かけるタイミングでバリアを張れば、帰って来るまでは安全かな?」


「そうですね。それならば向こうの街で1日ほど余裕が持てますし、こちらの心配もしなくて済みますから、私としては非常に助かります」


ケインはホッとした感じだ。


「僕も岩山の調査が終われば、夜までには戻ってきますので」


ギートも、野宿をするつもりはないと言っている。


「じゃあ、ケイン、ロイ、ノエルが街へ、ギートは岩山の調査、俺達は防衛の準備と色々と製造と開発だな」


やっと明日の方針が決まり、晩ご飯を食べに大広間に戻るのだった。

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