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城から始まる異世界物語  作者: 紅蓮
異世界生活編
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14話 育成とは育てて成長させる事です

そんなこんなで会議は終わり、それぞれパーティー戦に向けて個人の能力を上げる事でまとまった。


そう、まとまったはずだった。

あのタイミングで、ケインが爆弾発言さえしなければ……


「それって……」


「今後の選択肢が変わりますわね……」


「いや……ケインさん……」


「すみません、見つけてしまったからには早い方がいいかと思いまして」


「ふむ……今のうちに進む方向を決めておいた方が後から悩むよりいい……のか?」


会議も終盤に差し掛かって、ケインの計略でみんなの意識が変化して、いい感じに終わろうとしていた時だった。

突然、ケインの口から思いもしなかった事が飛び出したのだった。


その言葉を聞いた、この場にいる全員が悩む結果になったのだ。


「さて、どうしたものか……」


さすがにこれは大問題だ。

ケインが落とした爆弾とは、職業は成長と共に称号が上がり、分岐するという事だった。


例えば、ロイの場合、剣士は大枠の職業でその中に称号があるらしい。


全員、今の段階だとルーキーと呼ばれる称号だという。

その称号が上がるとソードファイターになるそうだ。


そして、称号が上がっていくとある時点で分岐するという事だった。


更に、選んだ称号によって得られるスキルが変わるというのだ。


ミーシャとノエルは同じ回復士なので、分岐で称号を変えれば同じ職業で全く違うスキルを習得することになる。


2人以上被った職業の人が最初からいれば、称号は話し合いか個性で分ければいいのだが、もし今後仲間にするメンバーがこちらにいる称号の場合、被ってしまうと勿体無いのだ。


しかし、今考えても仕方がない、そもそもどうやったら称号が上がるのかはまだわからないのだ。


「この問題は今後の課題として、今はケンタウルスに集中しよう」


俺はそう促し会議を解散して訓練所に向かうのだった。


問題の先送り?何それ?美味しいの?


訓練所に着いたところで俺は大事な事を思い出す。


「そう言えば、ケインとロイに武器と防具を作ったんだけど……」


そう、ケインの分はロイを迎えに行っていた時に作ったのだが、ロイが剣士とわかったので、昨夜寝る前に追加で製造しておいたのだ。


その装備のエンチャントを何にするのか確認していなかった。


「なんと!!私の為に武器と防具を?」


珍しくケインが興奮している。


「それで、武器に属性をエンチャントしたいんだけど、何属性にする?」


「私はタンク役ですので土属性がいいですね」


「私は攻撃役なので火属性がいいです」


2人の意見を聞き、それじゃあ鍛治場で作業してくるねーと訓練所から出ようとした時

女性陣4人に囲まれる。


「リブ様?私達にはないんですの?」


うん、マーチさん……そんなに凄まないで?


俺泣いちゃうよ?


「えっと……みんなの分も作ろうと思ったんだけど、まだ材料が足りなくて……」


俺がそういうと、4人は顔を見合わせてニコッと笑う。


「じゃあ仕方ないわね、でもパーティー戦の訓練中は、できれば武器に必要な材料をドロップするモンスターを中心に狩りたいわ?」


そう言うと4人は訓練所に入って行った。


早く作らないと危険な匂いがする……

そう思いながら鍛冶場に向かうのだった。


ケインのランスには土属性を、ロイのブレイドには火属性をエンチャントする。

武器も完成したので訓練所に戻ると、ロイがヘロヘロになっていた。


「どうした?ロイ?訓練がそんなにきつかったの?」


「ケインさんの育成スキルは鬼です……」


ケインは優しい男だ、きっとロイが軟弱なだけだろう。


まだまだ若いな。

などと思っていると、ギートが訓練所から出てきた。


「あれは本当にきついですね」


ふむ……ギートがヘロヘロになるとは……どうやらケインの育成スキルはかなりヤバそうだ。


「そんなにヤバいのか?」


戦闘経験が豊富なギートがきついとなると、あまり中に入りたくないな……


「はい、でも僕もかなり成長しました」


僕も?と言う事は他のメンバーもって事?


「ちなみに称号に変化はあったの?」


この世界は個人のレベルやHPがないので、重要なのは称号だろう。


「一応、1つ称号アップしましたが、そこから先はケインさんの育成スキルでも厳しそうですね」


ギートは1つ称号アップしたという。という事は他のみんなも上がったのかな?

後で全員のスキルを確認してみよう。


「リブ様も入られるのですよね?」


さも当然の事のように言いますね……


「ああ、入る予定だよ」


「「ご武運を!!」」


2人揃って怖い事言ってる気がする。

ギート達とそんな話をしているとマーチとノエルが出てきた。


「これは……かなりきついですわね……」


「うん、ここまできついとは思わなかった」


マーチ達にも容赦ないのか……


一体中で何が?


「あれ?ミーシャは?」


「ミーシャさんすごいです、私ではまだ真似出来ないですね」


俺が尋ねるとノエルが答えてくれた。


「何がすごいの?」


「光魔法とヒールを最速で使い分けて特訓に耐えてます」


訓練じゃなくて特訓?最速で使い分けるってどうやって?


疑問しか出てこない。

と思っていたらミーシャも出てきた。


「ケインさんの育成スキルは楽しいですね」


うん、ミーシャだけ感想がおかしい気がする。


「さぁリブ様どうぞ」


中にお進みくださいってか……


みんなやったんだから、俺だけ逃げるわけにはいかないな。

俺は、意を決して訓練所の中に入る。


「リブ様、お待ちしておりました」


中ではケインが嬉しそうに立っていた。


「お手柔らかにお願いします」


何が始まるのかわからないのだが、みんなの反応を見る限りかなりハードな戦闘が行われるのだろう。


「では、行きます」


ケインが宣誓するともう1人の俺が現れた。


「ん?俺?ドッペルゲンガー?」


と驚いていると、もう1人の俺から無詠唱で魔法が発動された。


「って、うわっ」


いかん、考えている場合じゃないな。

しかし、無詠唱魔法か。これは参考になる。


魔法は簡単に言えば、頭でイメージして魔法の名前を言うだけで発動されるのだが、イメージすると魔法陣が体の周りに出て、そこから名前を言うまでの数秒が詠唱時間になっている。


それがイメージ無しで攻撃してきている……って事か。


ん? もしかして……


俺は思いついた事をやってみる事にした。


「ライトアロー」


からの


「ファイヤーウォール」


うん、成功した。


最初に放ったライトアローはドッペルゲンガーによけられた。

それは予想していたので避ける先にファイヤーウォールを張ったのだ。


この無詠唱連携には、さすがにケインも驚いている。


そう、俺が思いついたのは一連の流れを全てイメージする、と言う事だったのだ。

恐らくミーシャも同じ事を思いついたのだろう。


いつくかの魔法を連続でイメージする。そうする事で無詠唱に見えるのだ。


「さすがはリブ様ですね。ミーシャさんもそれに気がつくまでに数分はかかったのですが、まさか、一度見ただけで理解されるとは思いませんでした」


ケインにさすリブされてしまった。


などと思っていたら、俺の体が光りだす。


「おめでとうございます。称号が上がりました」


ケインに祝福されて一緒に訓練所を出る。

外に出るとみんなが驚いた顔で俺達を見てきた。


「えっ?もう終わったの?」


「早すぎですね」


「ケインさん手を抜いた訳じゃないよね?」


マーチ、ミーシャ、ギートに次々と疑問の目を向けられる。


「全力で育成スキルを使用したのですが、一発で看破されてしまいました」


どうやら、ケインの育成スキルとはドッペルゲンガーを生み出して、試練を与えて、スキルの使い方を身をもって覚えさせるものらしい。


今回、俺の試練は無詠唱魔法だった訳だ。


「リブ様には敵いませんわね」


「リブ様ってもしかしてチート?」


などと好き勝手言っているがスキル自体はみんなと大差ないはずだ。


「まぁ、これで全員が称号アップしたのかな?一度本を確認したいな」


俺は全員のスキルを把握するために大広間に戻るのだった。


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