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城から始まる異世界物語  作者: 紅蓮
建国奮闘編

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99話 テーマパーク計画本格化

こうして始まったテーマパーク計画会議は大いに盛り上がりをみせる。

ここにいる全てのメンバーは共通認識としてあのテーマパークを知っている。


だからこそ、揉める事はないにしても求めるレベルがハイレベル過ぎる。

そして、ほぼあのままを求めて来るのだ。


「えっと、こっちにあれは持って来れないので別の方向で行こうと思う」


白熱する議論を遮るように俺が発言すると、全員が一斉に俺を見る。


「リブ様?それはどういう事かしら?」


「みんなの意見は良くわかるよ?でもね?あれはあそこだから成り立っている施設な訳でこっちの世界の人にあれを持ってきてもみんな馴染みがないから、意味がないんだよね」


俺がそう言うと、みんなはっと気がつく。

そう、ここで馴染みのない物を作っても誰も来ない。


それこそ、自己満足の箱物になってしまう。

それでは作る意味がないのだ。

ただでさえ遊園地やテーマパークなどに馴染みがない現地の人が、全く知らないキャラクターのテーマパークなど来る訳がないのだ。


「確かにそれはそうですわね。私も興味のないキャラクターのテーマパークにお金を使おうとは思わないですわ?」


「じゃあ、まずは馴染むようにアニメから?」


「いや、そもそもこっちの世界にテレビも何もないんだからそれこそ何年後に人が来る?って話になるぞ?」


「それもそうですね。ではどうするのですか?」


「こっちのモンスターをデフォルメして擬似冒険できるアトラクションなんてどうかな?今サリーにキャラデザを頼んであるから、それを元に考えようと思う」


「え?キャラクターデザインならサリーよりウェンツの方がいいですよ?」


おっと、それはまずいな。


「じゃあ、大至急ウェンツに頼んでくれ」


「それで?アトラクションはどのように?」


「ああ、各モンスターの生息マップを擬似的に作って乗り物に乗って見て回るっていうのはどうかな?最初はゆっくりで最後に落下するみたいな演出もできるし」


「それはいい案ですね。こちらの世界にも馴染みがあり、その上バリエーションも多く作れそうです。しかし、メインキャラクターはどうされるのですか?」


「それは、ここに沢山いるじゃないか」


「ん?」


「幹部をメインキャラクターにする」


「「え〜〜!!」」


「みんなが提案したテーマパークだろ?それに、この街の住民が1番馴染みがあるヒーローはここにいるメンバーでしょ?」


「それはそうですが……なんか恥ずかしい……」


「でも、それが1番良さそうですわね」


「という事でテーマとキャラクターは決まったから、次にテーマパークの名前を決めようか」


「マットランドじゃダメなのですか?」


「それだと、テーマパークを知らないこっちの住民に響かないだろ?」


「冒険ランド?」


「ランドがわからないのではないでしょうか?」


「マット英雄広場とか?」


「なんか微妙にかっこ悪いな」


そんな感じでどんどん候補は出るのだが、どれもいまいちで中々決まらない。

というか、疲れてきたせいで変な名前が羅列され始めた。


「一度休憩にしようか」


「そうですね、せっかくですから他のメンバーの方達にも案を出してもらいましょう」


ケインの案にみんな賛成している。

そして、休憩を兼ねて一度参謀本部から出ると建設場所の確認をする事にした。


王城の裏はすぐ城壁になっていてその外は草原が広がっているだけなので、簡単に拡張する事ができる。

問題は参謀本部と研究所と軍事施設、商業施設だ。


王城の左右と玄関前を拡張するには狭過ぎるのだ。


「そもそも王城は動かないのかな?」


「と言いますと?」


「いや、俺のスキルで王城自体をもっと後ろに下げる事が出来れば前のスペースがもっと広がると思って」


「確かに、王城がここから動けば参謀本部や研究所なども別の場所に移動できますね」


「敷地を後ろに広げても王城が中央に来ないからね」


大きな池も作りたいのしアトラクションやお土産屋なども作りたいので、できるだけ前後左右にスペースが欲しいのだ


「リブ様の構想ではどのようにお考えですか?」


「王城から言うと、首都側にネージュの商業施設とホテルやマガストールの酒場兼宿屋、その他食堂とか土産屋なんかを並べたい」


「なるほど、入口に買い物出来る施設や宿泊施設をまとめておけば楽ですからね」


「入場料は取らないからアトラクションを利用しない人も買い物に来れるようにしたいしね」


「そう言う事ですか、確かにそれなら買い物だけでも気軽に来れますね」


俺の考えにケインも納得している。


「それで?アトラクションの配置はどうされるのですか?」


「まず18禁エリアをどうするかだな?」


「18禁エリア?」


「パチンコ、競馬場その他諸々……必要性を感じないエリアだな……」


「それに関してはミーシャさん次第ですわね……私も用はない場所ですし……」


マーチは肩をすくめると両手を上げる。


「だよな……まぁあれば俺も行くかもしれないがそもそも住民に受け入れられるのかがわからない」


「ですわね、ならばそこのエリアは保留でいいんじゃないかしら?」


「じゃあ、エリアだけ確保しておいて様子を見ながらって事にしよう。他のエリアは王城を正面に見て右手側に近未来をモチーフにしたエリア、左手側は空エリア、右奧に森エリア、中央奥に水のエリア、左奧は山エリアだな」


「近未来?とはどのような?」


「近未来エリアには魔導兵器みたいな今後ミーシャが作りそうな物を集める。空エリアには飛行機みたいな乗り物や打ち上げ系のアトラクションを、森エリアはケンタの森や自然系のアトラクションを、水エリアは大きな池や船や潜水系のアトラクション、山エリアはコースター系とか冒険系のアトラクションを考えている」


「各エリアごとイメージにあったアトラクションを配置するって事ですわね?」


「ああ、まだどんなものにするかとか各エリアの大きさは決めてないけど、後は1番奥に18禁エリアのスペースだけ確保して各エリアを線路や道路を作って山手線みたいに1周出来るようにしようかと」


「かなり広くする予定ですね?」


「そう、だから王城が移動できないかな?って事なんだけど」


「確かにその計画では敷地が狭いですわね……参謀本部や研究所なども邪魔になる意味がわかりますわ?」


「だろ?とりあえず王城が移動できるのかあいつに聞いてくるよ」


「あいつとは?」


「フェルノだよ。一応あいつがここの主だった訳だし何か知ってるかもしれないから」


俺の言葉にケインとマーチが大きく頷くと


「忘れてました」


「ええ、彼がドラゴンだった事も忘れてましたわ?」


フェルノ……可哀想に……

確かに最近あまり見かけないし、部屋に引きこもってコソコソなにかやってるのは知っているが何をやっているのかは知らない。


まぁ、とりあえず王城が移動できるかどうかさえ聞ければそれでいいので気にしないのだが。

もし、ヤバそうな事をしているのなら止めるけど。


俺はそんな事を考えながら、フェルノの部屋に向かう。

そして、部屋の前まで来ると中から大きな音が聞こえる。


「おーいフェルノ?聞きたい事があるんだけど入っていいか?」


「お?リブか?ちょっと待て」


一体何をしているのやら?


「いいぞ」


「お前何やってるんだ?」


「い……いや何、祭りというものがあるらしいじゃないか?その準備をな?」


「お前……祭りで何するつもりなんだよ……」


「それは当日のお楽しみだ!!それで?聞きたい事とは?」


「ああ、そうだった。この王城って俺のスキルで移動出来るのか?」


「ああ、出来るぞ?だが、条件がある」


「その条件とは?」


「何、簡単な事だ。広い土地が必要なだけだ。この王城は見た目より大きな土地が必要なのだ。その土地が確保出来れば移動は可能だぞ?」


「その広さって?」


「王城の大きさの倍くらいあれば大丈夫だな」


「倍?なんでそんな大きさが必要なんだ?」


「実はこの王城は人間のサイズに合わせて小さくしてあるだけなのだ。本来の大きさはこの倍はある」


「はっ?なんでそんな事を?」


「なんでとは?この世界には人間だけじゃない。巨人族やドラゴンもいる。人間サイズでは入れない者もいるからな」


言われてみればそうか。

本来の巨人族は大きいらしい。

マガストールは日本に転生した影響で人間の中では大きいくらいのサイズになっているそうだ。


「なるほどな、それなら納得だ。でも移動したらデカくなるなんて事はないよな?」


「それは大丈夫だ。まぁ移動すればわかるがな」


なんか、含みがある言い方だがフェルノが問題ないと言うんだから大丈夫だろう。

これで1番の問題は解決したのだった。








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