連絡先を教えろ
一目惚れしたあの日、様々な出来事が起きすぎて少し自分でも困惑していた
例えば、あのギャルが心を読めるという事、あのギャルが腹立つという事、あのギャルと出会ってしまった事...
あいつのことしかねえ!!!!
もしかして、俺の頭、いつのまにかあいつだらけになってやがる?!
汚染される...柚乃のこと考えなきゃ...
とは言ったものの、柚乃に関しての情報はまだほとんどない。そもそもあの食堂からの出来事の中で、柚乃に一度も会わなかったのだ。だから、情報量では圧倒的にあのギャルが勝っているわけである。
なんでだよ!あいつの事を知りたいわけじゃねえのに...
つーか早く連絡よこせよな!あのギャル!まだ会話してないのか?
僕は真っ暗な寝室のベットの中に布団に包まれながらスマホを素早くタップした
「おい!何か進展ねえのか」
5分...10分、未読のままだ
遠くに居ても腹立つ...!
あ!そういえば!そうじゃないか!柚乃の連絡先、こいつなら知ってるだろ!
試してみるか...
「おい、奈古!未読無視するな!後、柚乃の連絡先知ってんだろ?教えろ。」
「はあ...しつこ。」
さっきより早く既読がついて、すぐにこの怠そうな返信がきた
「連絡先とか自分で努力しなよ。私は別に何でもかんでも協力するわけじゃないかんね?」
「気が効かねーな」
「てか寝ろよ!今何時だと思ってんだよ!」
「しらねえよ」
「深夜1時だよ」
「お前と寝落ち通話してるみたいで嫌なんだわ。あたしねる」
「ああ寝ろ」
クッソ...結局何も進展してねえ─────
連絡先─────明日どうにかするか。