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自分で作った耳かきのおはなし

作者: 紫藤 楚妖

やっと自作の耳かきが完成した。市販の耳かきを加工して自分に合う耳かきを作る者はいるだろう。しかし私は自分で竹を割り、自分で削って耳かきを作った。この一本は何本もの失敗作の上にある。その最高傑作をついに使うのだ。求めるものは全て揃っているが、それらがちゃんと役割を果たすかは分からない。さあ最終チェックだ。まず持ち手はちょっと太く鉛筆くらい。しかし指が当たるところはへこんでいるため長時間の耳掃除でも指が疲れにくい。工夫はこれだけじゃない。耳かきのさじは強度を保つぎりぎりまで細く削ってある。さらにさじの角度はきつめに曲げてある。これによって耳垢を取りやすくなるし掻いた時にはより快感を得られる。さじ自体は細いので狙ったところを細かく掻くことができる。さあ耳掃除の始まりだ。うむ、思った通り狙ったところをピンポイントで掻ける。耳の外にかき出してみると想像以上の量がある。耳の中を半周して反対側の耳の中の壁を掻いてみる。生まれてから今まで掻いたことのないところをポリポリと刺激してくれる。思わず情けない声が出てしまう。一通り耳の中を掻いたら最後までとっておいた耳の奥を掻く。鼓膜に触れるくらい奥まで入れる。そして鼓膜の周りを掻く。耳の奥には耳垢はできないというがそんなことは気にせず掻く。迷走神経をボリボリゴリゴリと満足するまで刺激する。この耳かきはまさしく最高傑作だこれからも愛用しよう。

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― 新着の感想 ―
[良い点] さくっと読みやすい短編 奥まで掻く描写が気持ち良い [気になる点] 段落があったら、もっと読みやすい気がしました [一言] 耳かき小説は読んでて気持ち良いので好きです
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