子供の遊び
オッサンが染みてきた今日この頃。
「アルトくん。《エギザム》は光その物だ。
その反対のエネルギーをぶつけたらどうだろうか?」
ゲームあるあるだ!属性のある敵には弱点属性で
攻撃すると威力倍増。でも光の反対って闇?
闇ってなんだろうね…。
「私もそう考えていました。中和ではなく相殺するって
事になりますね。しかし光の反対とは何でしょう?
言葉どうりなら闇ですが、これが闇だ!って言う明確な
定義が私にはよくわかりません…。」
確かに…闇とはなんだ?
すると、今まで黙っていたカノン副艦長が口を開く。
「艦長、私の小さい頃の話しですが。学校の帰りに
色の付いた地面や光のある場所しか歩いてはいけない、
そんな子供ルールで下校してました。」
あぁ、確かに俺もやったなぁ…。影や黒いアスファルト踏むと
負けになるやつだな。
「子供みたいな意見で申し訳ないのですが、
光の反対は影では無いでしょうか?
闇と言うのは影と悪の表現を比喩で表したような…
す、すみません。私などが意見して…。」
カノン副艦長が申し訳無さそうに言う。
うん。ラブリー!
するとアルトが
「影か…闇よりは具体的だけど物質ではないしな…。
光の遮蔽するとできる物…光を遮ればいい…?
光属性から光の要素を排除…すると…影?」
アルトが何か思いついた様でコンソールで操作し始める。
「こうなればやれるだけやってみます!副艦長!
ありがとうございます!」
副艦長が笑顔になる。
「どうやらまだ我々に出来る事が有る様だ。副艦長。
貴重な意見ありがとう。」
副艦長が更にパァっと笑顔になる。
フッ。勝ったな!しかしラブリー。
しばらくアルトが調節に時間がかかる様だ。
思えばもう、しっかり艦長だな…まあ、記憶も経験も
有るんだから当たり前に出来るんだけど
不思議だな。19歳のほうが夢に思えて来たよ。
「艦長、宜しいでしょうか?」
少し興奮気味にカノン副艦長が話しかけてきた。
「副艦長、どうしたんだ?」
「先日、艦長が仰っていた事なのですが」
俺何言ったんだっけ?歳かな?覚えてない…。
「改めて艦長の実力を思い知らされました!
作戦初日に、艦長が仰った『上手く行き過ぎている』
と言う言葉のとおりになりました。」
うん、確実に言ってないね。
確か君が勝手に言ってたよね?
「上手く行っている時こそ油断せずに
邁進していく次第であります!艦長の元で副艦を出来て
大変光栄です!」
こっちが間違ってる?
いってないよね?
俺ボケてないよね?
まだだよね?
その他に、カノン副艦長と業務に関して打ち合わせを
しながらアルトの調節を待つ。
「艦長、調整が終わりました。正直自信は全く
有りません…。ここに実験施設が有れば良かったのですが」
「アルト君は良くやっている。何度も調節ご苦労様でした。
後は私の仕事と責任だ。」
アルトは真剣な顔で頷く。イケメ…グヌヌ
「では作戦を再開する。しかし今回はどうなるかわからない。
だから攻撃目標を《エギザム》本体を掠る様に射撃せよ。
触手や本体には当てるな!何か起こったとしても
回避出来る位置取りで行う。」
「了解!」
「はっ!」
決してビビってる訳じゃないんだからね!
安全第一なだけなんだからね!
「距離、位置の確保完了!」
「主砲へのエネルギー充填完了」
「目標地点ロックオン」
カノン副艦長が緊張した声で言う。
「艦長。準備整いました。」
「よし、各員衝撃に備えよ!操舵士、発射後速やかに
全速後退。分析班、データの取りこぼしの無いよう頼む。」
「了解!」
「はい!」
「主砲、発射!!」
主砲から出たビーム状のmeは肉眼では認識しづらいが
確かに黒い帯が《エギザム》に向かって伸びていく。
そして《エギザム》に掠った瞬間、今までにない光?
点滅?光と暗闇が同時に来る様な…黒く眩しい何かで
視界を奪われる。
光?暗闇?がおさまり皆がモニターを注視し
そして驚愕の表情になった!
《エギザム》が3割近く消し飛んでいた!!
「ば、馬鹿な…。流石に計算が合わない。」
アルトも驚きを隠せない様だ。
確かに弱点属性とはいえ威力がエグい…。
その時解析班の一人が声を上げる。
「違います!モニターとデータを見てくらべてください!」
俺もコンソールでデータを確認。砲撃で《エギザム》の
相殺率は2%だ。2%でも実際かなりの威力だ。
しかしモニターを見る限り3割近く吹き飛んでいる。
この誤差はなんだ?データの取り違い?
モニターをじっと見つめたアルトが、はっ!とした。
「そうか!光を影が侵食している!
艦長!触手の時の逆です!あのときは光が無を侵食して
進んだ結果触手が伸びましたが、今は影が《エギザム》を
侵食しています。徐々に光に押し返されてますが
確実にアンチ属性です!やりました!」
「アルト君!中和ではなく、消失なのか?」
「はい!消失です。おそらく、無属性は変化する前なので
吸収する形に、アンチ属性の場合は吸収出来ずに
相殺になるのだと思います。」
興奮のアルトはぼかしてきた軍事機密をサラッと
ブリッジで言ってしまう。まあ、今更秘密も何もない。
アースの運命がかかっているんだからな。
しかし、そうか!そうゆうこか!なら後2〜3発打てば
《エギザム》は消滅するはずだな。
その時再びブリッジに警報が鳴り響く!
「かっ艦影を!艦影をレーダーが捉えました!」
「なんだと?!何処からだ?アースからの姉妹艦か?」
「そ、それが…《エギザム》の中ですっ!!」
次回!密室のエキザムの中で何が!?
犯人はこの中にいる!
真実はいつも一つ!




