冒険者
「マ、マチルダ?俺が冒険者登録するの?」
「モチロンです。坊ちゃま。私は登録済ですからね。」
そう言ってマチルダは記入用紙を俺に渡した。
記入用紙には名前、年齢、クラスとある。
たったそれたけ…?クラスはまあ、冒険者としての役割
らしい。剣士とか、格闘家とかだ。
俺は記入用紙に記入し、受付に提出した。
「えーと、ダイチ様ですね。年齢は…あら?未成年ですね。
未成年の登録には親か師匠となるニ級以上の冒険者の
保証が必要ですが…?」
「私が保証します。これが私の冒険者カードです。」
そう言ってマチルダがカードを受付に提出した。
「え?一級のマチルダ様?!これは失礼しました。
伝説のマチルダさんにお会い出来るとは!」
「もう一線を退いています。今はただのメイドですので」
まあ、剣神だけどな。神炎つかいだけどな!
やっぱりマチルダは有名だったか。そりゃそうだろうね。
約十年前には一級に達していたんだ。有望な冒険者なのは
間違いない。
「承知しました。ではダイチ様、年齢は14歳。
クラスは魔法剣士でお間違いないですか?」
「はい。間違いないです。」
「ではしばらくお待ち下さい。登録してまいります。」
そういって奥の部屋に入って行った。
「マチルダ。俺を冒険者登録してどうするの?」
「冒険者カードは何をするにも便利です。
身分証明書にもなりますし、ダンジョンにも
入る事が出来ます。」
やっぱりあるのか…ダンジョン。ファンタジー感が
出てきたな。
「ダンジョンかぁ。なんかワクワクする響きだね。」
「そうですか?では後で明日にでも行ってみますか?」
「え?いいの?!」
「旦那様の許可は随分前に頂いてます。この王都から一番近いダンジョンに行きましょう。多少距離がありますので朝は
はやいですよ?」
「うん。構わないよ!あ、でも武器とか食料とかは?」
「私が用意しておきますのでご心配なく。」
「分かった。ありがとう!」
普通は武器屋いったり、武器を作成したりって感じ
なんだろうね。でも俺は王家の血筋の貴族だし、
跡取りだ。だから凄く楽だ!マチルダが全てやってくれる。
まあ、実際は自分でやるべきだろう。経験にもなる。
だが俺の望みはイージーモードのチート転生だ。
強くてニューゲームなのだ。
そうしているうちに受付のお姉さんが戻って来た。
「お待たせしました。これがダイチ様の冒険者カードです。
このカードは身分証明書としても使えます。又ダンジョンや
その他のギルドが管理している危険指定地区に入る為に
必要となります。大切にお持ち下さい。失くされた場合、
再発行には本人確認の時間がかなりかかります。」
その後細々とした説明や階級の説明を受けた。
もちろん俺は初級スタートだ。ランクを上げるには
試験か相応の功績が必要との事だ。
試験は単純にギルドが用意した一つ上の階級との模擬試合に
勝つ事だ。実力主義だな、ギルドって。
功績はそのままの意味だ。
説明は終わり帰ろうと思った時、マチルダがまた…。
「ではダイチ様の昇格試験を申請します。
三級と二級を連続で受けるので2つ共申請します。
それと空いてる一級冒険者も居るなら一級も
申請します。」
「えっといきなり昇格試験を?一級までですか?
す、直ぐに確認してきます!」
このパターンは無くは無いらしい。ただ、一階級が
普通だ。三階級も一気に申請する人は居ない。
さすがマチルダ…。ますます怖い。
「マ、マチルダ。俺、聞いてないけど…。」
「サプライズですよ。ご褒美が欲しいと仰ったではありませんか。上手く行けば冒険者カードに一級も付いてきますよ?」
それがご褒美なのは極々狭い界隈の方々だけですよ、マチルダさん。俺にそんな趣味は無いよ。
すると奥の部屋から強面のオジサマが出て来た。
「久しいな、マチルダ。どこのナメたアホが昇格試験を
申請したのか見に来たが、お前か…納得だ。」
どうやらマチルダの知り合いらしい。
「お久しぶりです、ギルドマスター。」
「ギルドマスター?!」
「で、こいつを一級にしたいと…?」
「はい。ダイチ様です。剣術は剣聖クラスで魔法は私より
腕がいいですよ?間違いなく将来は特級です。」
軽く笑顔でマチルダがいう。
「いやいやいやいや、マチルダ!ちょっと!
ハードルが屋根を突き破りましたよー?!」
冗談無しにやめて、ギルドマスターに俺を売り込むのは
やめてー!
「大丈夫ですよ、ダイチ様なら一級までは余裕ですよ。」
これで負けたら俺、もうギルドに顔だせないんたが…。
「マチルダがそこまで言うならやってやろう。
三級からなんてまどろっこしい事も抜きだ。
相手はいきなり一級だ。だが!
いまは一級冒険者がこの街には居ない。もちろん
お前は駄目だ。身内だからな。だから俺が
直々に相手をしてやろう。これでも一級冒険者だ。」
えぇ…いきなりギルドマスターと戦うの?
これ…ご褒美なの?
忙しくて書く時間が…




