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古代遺跡のスキル

レオナルドのお陰で、スキルの石板の解読方法が分かった3人。

「まずは、石板の文字の解読だ!」


超高いテンションで、俺とアイザックは、石板の解読に集中した。レオナルドのお陰で、石板の解読と、証拠隠滅方法を知ることができた。もう、俺達を止めることなど出来ないのだ。


「ふははははっ。読める、読めるぞ!何が古代文字だ。馬鹿野郎。」


 アイザックはテンションが上がりすぎておかしくなりかけている。まあ、俺も似たようなもんだ。


「アイザック。俺も読めるぞ。古代文字とやらは、大したこと無いな。この、低レベル暗号が!」


 テンションが上がりすぎて、疲れるということを脳から捨て去った俺とアイザックは、とにかく解読に夢中になった。だが、俺とアイザックはギリギリとところで冷静だった。解読を始める前に、取り決めをしていたからだ。


『解読しても、まずは、石板を使用しないこと。全て解読が終わってから、誰がどの石板を使うか、協議する。』


 この、絶対的な取り決めをしたことで、俺とアイザックは、解読だけに集中することが出来たんだ。


 俺とアイザックのテンションに若干引いているレオナルドだったが、レオナルドは自分のペースで解読を続けていた。これでは、周りから見ると、レオナルドが一番冷静で賢い奴に見えるだろう。


 ひたすら解読することで、全ての石板の解読が終わった。平凡なスキルもあれば、今までに見たこともないようなスキルもあった。裏スキルは、あまり使えそうなものはなかった。


『矢合体』 複数の矢を合体させることで威力を上げる。

『瞬速の矢』 威力倍で、音速を超えた矢を放つ。

『エクスカリバー』 聖属性の魔法の剣を出現させる。

『雷の鉄槌』 雷属性の拳が天から放たれる。

『爆発光線』 爆発のエネルギーを一直線に集約。

『真空の斧』 魔法の斧を出現させる。防御力無視。

『次元斬』 目視した目標を距離関係なく必ず斬る。

      (振り下ろした斬撃は、空を飛び越える)

『レイ』 天から聖属性の光線を打出す。魔法防御無視。

『ライトニング』 雷の速度で一定距離を移動可能。

『腕力低下』 相手の腕力を半減。

『体力低下』 相手の体力を半減。

『速力低下』 相手の速力を半減。

『魔力障壁』 魔力に応じた対魔法盾を出現させる。

『光の糸』 相手の自由を奪い、聖属性の継続ダメージ。

『氷の刃』 地面から無数の氷の刃が出現し相手を貫く。

『剣の舞い』 剣の連続攻撃。その間速力1.5倍。

『ファイアウィップ』 炎属性の魔法の鞭を出現させる。

『メテオナックル』 攻撃力5倍の拳による打撃。

『エリアヒール』 半径5m以内にいる全員回復。

『剣巨大化』 倍数に応じ、攻撃力も増していく。


 これらのスキルは、職業にて取得できない、強力なスキルだ。その中で、1つ気になるスキルがあった。それは、『剣の舞い』だ。『剣の舞い』は、『双剣のトーマス』が使用していたスキルで、取得方法は不明とされていたんだ。だが、スキルの石板にて取得できる。ということは、トーマスは、『剣の舞い』をスキルの石板にて取得した可能性が高い。しかし、どうしてトーマスはスキルの石板を使用できたのだろうか?本来なら、国の調査団の元、古代遺跡から発見された物は、全て貴族の元へ届けられるはずなのに。今回の俺達と同じように使用したのだろうか?


 それと、もう1つ気になる点がある。今回、この国で発見された古代遺跡は、ここで三件目。ということは、ここの他に、この国には2つ古代遺跡がある。ここの先ほどの石の怪物は、あの巨大アナゴンダに匹敵する強さを持っていたのだ。しかも、かなりの数がいたのだ。他の2ヶ所の古代遺跡にいるモンスターが、この石の怪物の強さを持っていたとは考えられない。ということは、ここの古代遺跡が、他とは違うということになる。なぜ、ここは他の古代遺跡とは違うのだろうか?


 何もかもが、今のところは分からない。解明するには、この古代遺跡の中に入るしかないのだ。しかし、ここの最深部からは、俺の裏スキル『強敵察知』の反応があるのだ。流石に危険すぎる。どうしたものか。

 今、俺が石の怪物の大群を倒したことで、アイザックとレオナルドも、大量にレベルアップすることが出来た。しかし、2人ともレベル上限の100まですでに上がってしまった。もう、これ以上のレベルアップはできない。

 『全能力値2倍』の裏スキルを持つレオナルドでさえ、能力値は1000前後だ。そのステータスでは、レベル10万の俺の能力値と比べると、とても敵わないのだ。


「カイン。ここから先は、相当危険なんだろう?お前の表情を見れば分かる、だが、俺も、レオナルドも、この古代遺跡の調査を諦めてはいない。俺達もお前と一緒に調査しようと思っている。だから、遠慮なく古代遺跡の調査を始めてくれ。」


 アイザックはそう言ったが、また、石の怪物が襲ってきた時は、俺が先制して倒していくしかない。2人が無事でいるためには、一瞬でも気を抜かないようにしなければ。


「アイザック、分かったよ。じゃあ、これから、この古代遺跡に入ろうと思う。だが、その前に、この集めたスキルの石板を全部使ってしまおう。裏スキルの石板も、ないよりはましだ。これも、全部使ってしまおう。俺は、スキルラーニングがあるから、アイザックとレオナルドで全部使ってくれればいい。」


 アイザックとレオナルドは、今あるスキルの石板と裏スキルの石板を全て使用した。それぞれが、自分自身に合いそうなスキルを選別しながら。

 

 アイザックが言うには、『矢合体』というスキルは、かなり強力なスキルだそうだ。

 例えば、10本の矢を全て合体させて放つと、10倍の攻撃力になるそうだ。『真空の矢』と合わせると、計20倍に、さらに、『瞬速の矢』も合わせたら、計40倍の攻撃ができると言うのだ。アイザックの今の攻撃力は580なので、最大攻撃力は、23200になる。俺の『腕力アップ』を使用すれば、46400にまで、攻撃力を高めることが出来るようになった。

 石の怪物の大群を倒したことで、この古代遺跡のモンスターに対抗できる手段を手に入れた、ということになる。

 しかし、楽観はできない。モンスターの攻撃を受けてしまえば、一撃で命を落とす可能性は、そのままなのだ。その点は、アイザックは良く分かっている。『イエーガー』という上級職は、遠隔攻撃が可能なので、今回の古代遺跡の調査には、都合の良い職業だったということだ。

 ただ、『矢形成』『矢合体 『真空の矢』『瞬速の矢』の4つのスキルを同時発動させるので、WPの消費はかなり大きい。そう何度も出来ることではないと言っていた。


「お二人とも、これ、見てください。」


 アイザックの説明をしていると、レオナルドが興奮しながら俺達にアピールしてきた。


「今、『エクスカリバー』のスキルを使ったのですが、物凄いパワーを感じます。信じられません。カイン殿。『鑑定』をしてもらっていいでしょうか?」


 俺は。レオナルドに言われて、出現した『エクスカリバー』を鑑定した。すると、エクスカリバーの攻撃力は、スキル使用者の腕力の倍の攻撃力を持っていたのだ。今のレオナルドの腕力は1000。ということは、『エクスカリバー』を装備したレオナルドの攻撃力は、3000になるのだ。

 

 俺とレオナルドは、この『エクスカリバー』の性能を、色々実験してみることにした。

 まず、この『エクスカリバー』には、何故か魔法剣が使えないことが分かった。まあ、元々が聖属性の魔法剣のようなものだから仕方がないとは思う。

 続いて、『腕力アップ』のスキルを使用した時、『エクスカリバー』にも影響があるか試したところ、『エクスカリバー』も、腕力同様に倍の攻撃力になった。腕力アップを使用した時のレオナルドの攻撃力は、6000になっていた。

 最後に、新しく取得したスキル『剣巨大化』が、『エクスカリバー』にも有効なのか試したところ、問題なく、『エクスカリバー』は巨大化した。巨大化は、最大でだいたい5倍になるので、巨大化時の最大攻撃力は、5倍ということになる。

 これで、『エクスカリバ』『剣巨大化』『腕力アップ』時のレオナルドの攻撃力は、30000となる。これを『ショット』すれば、最大で攻撃力を、12万まで高めることが可能ということだ。


「古代遺跡のスキル、とんでもないな。俺達は、今までとは比べ物にならないくらい、高い攻撃力を持ったことになる。」


 スキルの検証が終わったところ、アイザックは、そのスキルの強さに感心していた。特に、レオナルドの攻撃力12万には、相当驚いていたようだ。スキルの検証が終わる頃、少しではあるが、また石の怪物が出てきた。


 アイザックの最大攻撃と、レオナルドの最大攻撃で、それぞれ一撃で石の怪物を倒すことが出来たのだ。


「まだまだ、古代遺跡の中には、『強敵察知』の反応があります。」


「そうか、それなら、有能な『裏スキルの石板』も、見付かるかもしれないな。」


アイザックとレオナルドは、石の怪物を一撃で倒せたことにより、自信を付けたようだ。これからは、古代遺跡の調査中で、有能な『裏スキル』を探していく。そのはっきりとした目標が出来たことで、2人の足取りは軽やかになっていった。


 ついに、俺達3人は建造物の頂上に到達した。頂上には、下へと続く階段がある。間違いない、ここが古代遺跡の入口なんだ。


 俺達は、気を引き締めて階段を下り、古代遺跡へと入っていった。


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