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「ってか、拒否権ないけどね!?」
「はっ!?」
「うちのがねー。キミのことが気になるみたーい。 …俺もね。」
付け足して、笑う。
うちの…。誰…?
ってか、あんたたちが気になっても、あたしはまったく興味がない。
「別にいいけど…。」
「じゃ、行こっか。」
あたしは仕方なく、この男について行った。
どうしてあたしが行かないといけないの?
あたしは何かした?
「はーい、とーちゃーく!」
そこは生徒会室だった。
中に入ると、イスに少し暗めの茶髪の男子が座っていた。
その人は昨日、昼休みに屋上で寝転んでいた人だった。
「あー!!!」
あたしは片手で口元を押さえ、もう片手はその人を指した。
その隣には、黒髪に眼鏡をかけて、170cmもありそうな身長の人が立っていた。