表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

校舎との別れ【春の詩企画】

作者: まきた 晴

中学の卒業式の思い出です。思い出すとむずがゆい…



誰もいない 教室の

カーテンに揺られた 夕光が

たゆたう机に 座ってた




黒板の「さよなら」は 寂しげに

君も行くのかと笑ってた




春がきたぞと桃の香が

桜を起こす校舎外

さざなみのように去って行く

卒業証書の笑い声




カーネーションは胸ポケット

がらんどうの教室を

抜けて出て行く6時過ぎ




七不思議の廊下を抜けて

電灯切れかけ階段降りて

一足だけの下駄箱に

ひと房寄り添うチューリップ




夕日は沈んだ椿の向こう

灯りの消えた校舎を後ろ

募る明るい悲しみに

私は門を駆け抜ける




桃の香りに誘われた

桜の花がひと蕾

二度とはこない校門で

風に笑われ揺れている…






本作は「春の詩企画」参加作品です。

企画の概要については下記URLをご覧ください。

https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1423845/blogkey/2230859/(志茂塚ゆり活動報告)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 黒板のさよならが、情景を描いてて、好きです。駆け抜ける様な1日の世界ですね。卒業式の日とは、素敵な作品ありがとうございます。
[良い点] >さざなみのように去って行く  卒業証書の笑い声 このフレーズが私は好きです。 まるで映画のワンシーンのようにその光景が目に浮かぶ気がします!(#^.^#)
[良い点] >風に笑われ揺れている…… 素敵な表現ですね。 リズムも良くて、自分の卒業した中学の校舎を思い出しました。 色んな花達に見送られ、校舎を後にしていく姿が浮かびますね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ