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同級生青木裕美に会う
学生会館の下に学生食堂があって昼時になると賑やかになる。まるで祭りである。
国立の大学の食堂はしーんと静まりかえつて落ち着いているが、ここ私立大学の昼時は祭典であってものすごく明るいのである。雀のぴちくぱちくではないが、騒音ともいうべき会話の嵐である。
高い講義料を払っているのだから騒がせろではないだろうが、あまりの賑やかさに驚くのである。
食券を買って並んでいるといきなりタカシは肩をたたかれた。驚いて振り返ると同じクラスの青木裕美であった。色はバーブル系のフードの付いたパーカーを着ている。下はショートパンツのようなツィード調のミニスカートである。
にっこり笑って可愛いくてまるで童女である。
タカシはAランチを食べ,裕美はBランチである。Aランチはコロッケ一つで貧乏学生が食べる定食である。
Bランチはコロッケにハンバーグがついていて普通の学生が食べる定食である。