2話 相談部設立1
なぜ学校でこんな日々を送っているかというと、それは入学生が受ける実力テストの補習を受けた日のことだった......
「それでは、これで補習を終わる!皆もっと勉学に励むように」
そんな言葉で校長は補習をしめた。
ここ、瀬丹高校では、テストで赤点を取ると、校長自ら全ての学年の補習をする。しかし補習とは名ばかりの、拷問である。
なぜなら、テストをもう一度受け、校長が納得のいく解答をするまで、解放してもらえないからだ。満点を取るのは当たり前、しかも完璧な解答を求められる。土曜日の朝から行われ、納得してもらえないと夜9時までかかることがある。
俺は、実力テストだろうが中学生の内容だろうとたかをくくっていたが、以外に難しく、苦手な数学で赤点を取ってしまったのだ。
補習をなんとかクリアし、さて帰ろうと思ったが、補習場所に筆入れを忘れたことを学校の玄関で思い出し、めんどいが戻ることにした。
補習場所に戻ると、校長が扉の前でうなだれていた。しかもなんかブツブツ言ってる。
(うわなんだコイツ.....きしょ)
そう思ってシカトしようとしたが、そこでふと思う。
(ここで校長の相談相手ぐらいになったら今度赤点とっても回避できんじゃね.......?)
そんな邪な気持ちが頭をよぎり、話を聞いて見ようと思った。
相談されることには慣れているのだ。
「あの.....どうかしたんでしょうか?」
勇気を出して聞いてみる。
すると、校長はピタッと動きを止め、こちらをゆっくり見た。なんだテメェみたいなオーラをだしていらっしゃる。
「何か悩んでいらっしゃるようなので、自分に出来ることは少ないですが話を聞くだけでもできるのではないかと思ったんですが.......」
よし俺頑張った。俺偉い。今月分の勇気使い切ったわ。
すると、校長は少しの時間思案した後、「他言無用だぞ」と言った後、おもむろに話し出した。