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ど畜生奴

作者: 黒森牧夫

  ど畜生奴。

 些事にまた心騒がせられる。

  ど畜生奴。

 そのこと自体に又腹が立つ。

  ど畜生奴。

 このうんざりさせられる愚鈍な肉体を養ってやる為に保身に走らねばならぬことに腹が立つ。

  ど畜生奴。

 他人の愚劣にいちいち付き合わされねばならぬことに腹が立つ。

  ど畜生奴。

 金なんぞの心配で私の頭が占有されてしまうことに腹が立つ。

  ど畜生奴。

 ここでこんな悪罵を連ねてみても、不愉快な世の中は一向に変わりはしないことに腹が立つ。

  ど畜生奴。

 明日からもやはり又こんなことが延々と繰り返されるのだと思うと腹が立つ。

  ど畜生奴。

 あんな馬鹿な人間共がノウノウとウヨウヨと存在していることに腹が立つ。

  ど畜生奴。

 自分にそんな連中を捌いてみせるだけの地位も能力も無いことに腹が立つ。

  ど畜生奴。

 自分が落ち着かなくなっているそもそもの原因の卑小さを再度思い返して腹が立つ。

  ど畜生奴。

 こんな下らぬことで日常と云うものが成り立たせられていると云う事実に腹が立つ。

  ど畜生奴。

 ここで何もかもうっちゃらかしてしまえぬ身の上にも腹が立つ。

  ど畜生奴。

 この、食べて寝て金を稼ぐだけの様な生活に心底腹が立つ!

  ど畜生奴!

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