表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: 二葉 サナエ
12/20

第11話 ご自慢

AM 9:31

「は〜い、皆っさ〜ん! 今日も楽しく、英語のオベンキョいたしましょっ!」

は〜い。出ました〜。

本校ご自慢の英語教師、松野先生で〜す!

………。

…ったく。

どこがご自慢なんだか。

ただの馬鹿教師でしょうに。

「なんですって〜!?」

はいはい。スイマセン。

「あなたの謝り方には! 誠意が全く感じられませんわ!」

へいへい。ごめんあそばせ。

で、分かったから。

その、いちいち「!」つけて話すの止めてくんない?

うるさくって、仕方ないんですけど。

「なっなっなっなっなっなっなっな!」

あ〜。

『なんですって〜!?』って言いたいのに、口が回らないのね。

それはね、先生。

もう、お年なんですよ。

なのに無理して、膝上のピンクスカートなんか履いてくるから…。

「私は! まだまだ! わっわっわっわっ!」

『まだまだ若いわ!』って言いたいのですか〜?

「そうです! (わたくし)まだ40代ですのよ!?」

………。

全ッ然、お若くないと思いますけど〜?

しかも、ギリギリ40代じゃん? あなた。

あのね、オバさん。

世間の40代って言ったら。

もう結婚して、暖かい家庭を築いているとか、

会社でも独立させて、キャリアウーマンとしてバリバリ働いているとか、

そんな感じよ?

こ〜んな、どこぞの市立高校で、

ピンクのミニスカ履いて、息ゼエゼエさせてる人なんて、

そうそういないでしょうよ。

「なっ! あっあなた! なんてっことっを…」

ーバタンッー

………。

「バッカ! お前、オバさん気絶させてどうすんだよ。」

…ごめんしゃい、幸平殿。

まさかこの程度のことで、血圧が急上昇して、パニック起こすとは思わなかったもんだから。

つい、ホントの事を…。

「ま、仕方ないよね。」

美紀ちゃん…。

「私も、このスカートと化粧はやり過ぎだと思ってたもん。」

だよね〜?

「んなもん。皆思ってんだって。分かってて、言わないようにしてたの!」

なるほど。

暗黙の了解ってやつですか。

皆やさしいね〜。

「そっか。」

うんうん。

お年寄りは大事にしなきゃってね。

これからは、気を付けまーす。

「おっ、校長来てくれたみたいだぜ?」

「後はお任せしようよ。」

あいよ。

ってことで、校長。

松野先生の事、よろしくお願いしますね。

「お任せ下さい。では、先生、先生!」

「うっ…。こっ校長?」

おっ、さすが!

一発で先生が目を覚まし…

「松野ばーちゃん! ばーちゃん! 起きて下さいよ!」

「ばっ、ばーちゃ、ん…」

ーバタンッー

………。

この、あほんだら!

せっかく、一瞬目覚ましたのに、アンタがばーちゃんなんて言うから!

松野ばーちゃん、またお花畑に行っちゃったじゃん!

「おい、お前もばーちゃんって言ってる。」

あっ!

しまった…。

って。もういいよ!

めんどくさいよ! いいかげん。

ホントの事言って、何が悪いのさ?

「あら、開き直っちゃった。」

そうさね。あたしゃ知らないよ。

もう、好きにしな!



「…なんかさ。今日のナレーター、超機嫌悪くない?」

「そういえば…。何かあったのかな?」

「二人とも。今はそっとしておいてあげましょう。」

「?」

「?」

「誰でも、無償に腹が立ってしょうがない時が、あるものです。」

「…要因はアンタか。校長。」

「……。」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ