第10話 良い子
ふぅ〜。
これが、リーゼント君もとい、庄司の話してくれた全てです。
あっ、言っとくけど、窓にひび入れたのは幸平君じゃないからね。
庄司達でもないよ。
美紀ちゃんだから…。
「てかさ、いついなくナレーションが真面目じゃない?」
だって…たまには真剣にお仕事しなきゃな〜と思ってさ。
昔を振り返って、やってみました。
…でもこれってやっぱ大変。
いつもの2倍、執筆に時間かかっちゃったよ。
「普段からそうだといいのにね。」
…申し訳ない。
でもよ〜、あんなに暴れまわった後だってのに。
屋上でのんびりバナナを食べている君たちも、どうかと思うよ?
「だって、このバナナ美味しいし。」
いや、そういう問題じゃないからね。後片付けとか…
「なんか食べてないと、腹の虫が収まらないのよ。」
…いくらでもお食べください。
「こらこら。あまり食べないでくださいね?ここのバナナ。」
って。
また突然現れたわね。校長。
「何でですか?」
そうよね〜。
だってこのバナナ、屋上で取れたやつよ?
「いや、もうそろそろ出荷時期なので…。」
―バコッ―
お前を南極にでも出荷してやろうか。
「あっ、もうこんな時間。」
「そろそろ帰るか。」
ホントだ。
今回は、文頭に時間書かなかったから分かんなかった。
PM 3:15
まだ帰るには、ちょっと早いと思うけど…。
「どうせ授業も無いだろ?」
そっか。
じゃ、後片付けして帰りましょ。
「この皮、どうする?」
そこら辺にポイッしちゃ駄目だよ。被害者出るから。
「どっかその辺に捨てとけ。そのうち土に戻るから」
だから駄目だって。ここ、人工のビーチだから。
ねぇ美紀ちゃん?
「そーだね。捨てちゃおう」
おい!
あーあ。かわいそうな人出ちゃうよ。
君たち。悪い子だよ。
もう、知らないからね。
―ステンッ―
「いったたたぁぁぁ!!!」
…今のは、校長の声?
クックック。よくやったぜ二人とも!
グッジョブ! 良い子達よ!
PM 10:05
ここは…どこだろ?
真っ暗で何も見えないや。
「ったく、庄司のやつ…。」
あら、幸平の声?
ってことは、ここは幸平の部屋?
にしては、随分と風通しがいいみたいだけど。
「忘れるわけねーじゃん。忘れられるわけ…。」
………。
青春だね。
ここは深く突っ込んじゃいけないとこだよ。
だから、今日はこれでおしまい。
あっ、明日の一時限目は、英語だからね?