第6話 もっと前に、進む…
大変長らくお待たせいたしました。
本当に1年以上エタった感じになってしまいました。
でも、ご安心ください。引き続き話を書くつもりです。
色々とストーリの方向性などを考えているのでお楽しみにしてください。
これから定期的に上げていきたいと思います。
デバック転生はこれからです。
あれから3か月が立った。僕は自分の部屋で考え事をしていた。それはセルウィン王子が前に言っていたことだ。この王国は陥落すると。
どうしてそんなことを言っていたのかは分からないし、不安もある。ただ、自分としてはこのことを恐れるより、自分にとっての課題を振り返る方が身のためだと思った。
彼が言っていたことの真偽は置いといても、自分が強くなることに関しての目標は変わらない。
もちろん、親にこのことを言って別の国で暮らした方が良いのではないかと説得も選択肢としてはあるが、子どもがそれを言っても納得はしなさそうだ。
それに、大きなことをどうするかを考えることよりも、小さなところで成長するほうが大事だと信じている。
今後のことでどうすれば良いかを悩んでばかりでは、物事は前には進まないと思っている。悩んでいてばかりだと空回りをするだけだ。
そのための一歩とはこの国ことをより多く、そして早く知ることに集中するようにした。
この世界を知ることがこの国を救うヒントになるのだとしたら、それが一番の近道だ。
もっとも、僕の周りにも助けてくれる人がたくさんいる。
そう思うしかない。そう思おうことにしょう。
…
にしてもセルウィン王子は誰も信じるな、とは言ったが、でもなぜか彼からの忠告には信頼することもできた。
その理由のひとつとしては彼の思いに重みがあったからだ。自分もその思いをぶつけられて共感することができた。
でもなぜ彼に共感できるのかがしっかりと説明できない。
とそう感じていると、あるイメージが浮かび上がる。
____
前にはある建物が見える。そこの看板には「アキバゲームズミライ」と書いてある。
中を見てみると、アーケードゲームなどが奥に置いてある。このような場所はゲームセンターと呼ばれているそうだ。
そしてその入り口にはこう書かれていた。
「いつもアキバゲームズミライをご愛顧いただき、ありがとうございます。
この度、アキバゲームズミライは以降の日付をもちまして閉店することとなりました。
2XXX年08月31日
ご来店いただいておりましたお客様には大変なお引き立てを賜り、
厚く御礼申し上げます」
中の様子よく見ると、ほぼ活動しているゲームがさほどないという状況であった。
記憶の中の浩介という少年はそのことについてあまりにも信じられなかった。
彼は疑った、自分にとっての遊び場が無くなることを。でも真実は時に残酷だった。
噓だと自分に言い聞かせても、その場所は二度と帰ってこない。ただ人々に忘れ去られるだけ。
まさかと思うほどの衝撃とともに、彼は酷く悲しんでいた。
なぜならそれは彼にとって特別な場所だった。
親友との思い出が…
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この場所と同じように、今あるものが儚く尊いものに思えるのはその場所や思い出も急になくなってしまうのだということ。だから自分が大切に思うものを今のうち守りたいということにも繋がる。
彼の言うことが正しいとするならば、僕は少しでも力になれるのなら、本当にこの国に尽くせることがあるのなら僕としては本望だ。別に並みの騎士のような意志があるわけでもなく、ただ、自分の信念を裏切りたくはない。
そして何より、人を信じてみたい。そう決意した。
元より、この世界がどれだけ広いか、どんな人達がいるのか、もっとも、その人たちが僕達とどういう関係なのかということにはいずれ知らなければならない気がする、自分のためにも。
…
僕は朝食を食べていた。
「セイレンちゃん?どうしたの?ご飯がまずいのかしら?」
「あ…いや、本当に美味しいよ。ありがとうお母さん」
どうやら僕は変な顔をしていたようだ。
「そう?ならよかった。心配しちゃったわ。変な顔をするものだから」
「セイレン、あまりお母さんを心配させるな。肝に銘じろよ、女を支えるのが男の務めだ」
「そんなこと言っちゃって~私に支えられているくせに」
「うむ…別にいいだろ。時には我が子にカッコつけたってな」
僕は食事をしている最中にあまりにも考え込んでいたものだったので、お母さんが僕の表情を見て心配をしていたようだ。
今後のことでつい気を取られていたが、お母さんが一生懸命作った料理はおいしかった。
この料理には彼女から温かみを感じるほどに。
そう感じていると、またただならぬうちに何らかの記憶が押し寄せてくる___________________________________
「はい、オムライス」
その場所は、こことは違う食卓。そして母親らしき人物から差し出した料理だった。
少年が手を合わせる。
「頂きます!」
すると、少年は料理を一口頂く。
彼女が作った料理の名はオムライスというらしい。一流料理と言っても程遠い、庶民的と言っても大胆のように感じた。でも、このオムライスにはこの母親らしき人物の一工夫が施されている。この料理にはソースが中と外に合わせて2種類となっている。そして、卵の中には子どもが大好きなハンバーグが入っている。
「どう、おいしい?」
少年は食べ物を噛むと、目を大きくした。噛めば噛むほど、ハンバーグのぎっしりとした味がオムライスの味にしみるのだった。食べ方もそのままハンバーグ一気に食べるか、それとも、ハンバーグをミンチにした状態で食べるということもできる。
「うん!すんごいおいしい!」
「良かった、良かった」
そして母親はそれを聞いてほっとする。
その食べ物はその少年にとって思い出深いものであったと心のどこかで確信できていた。
だが、その顔ははっきりとは…
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と思い出そうとしたとき、消滅するかの消えてった。
あの記憶には対して大きな意味があったとは思えないが。
今日は2回も記憶の断片みたいのが流れた。これは何かの予言か偶然か。いずれにしても、成長をしている気がする。
「セイちゃん大丈夫!?涙流れているわよ!?」
「もしかして変なものでも混ぜっていたのか!?」
でもなぜだろう。
僕はその記憶を見たとき、涙がしみじみと流れていた。
このもやもやした気持ちを吹き払うかのように涙を拭いた。
「ううん。そんなことないよ。ただ本当にこの料理は美味しいなぁ、っと思って」
「セイちゃん。私まで涙もろくなっちゃうよ~」
でも、あの記憶を見た時、あの人の思いやりが何となく伝わってくる。
そのような恩を返すためにも両親に対して日々の感謝をしないといけない。
そう思うと、僕は無意識に父親の顔を見た。
彼は心配をしつつも僕を見て、何か考え事をしているような表情だった。
未だに僕は父上に対し剣術のことが言い出せずにいた。
どうしても彼の真意を聞き出すとなると、不安になったりする。
自分にとって父上は力強い存在、その圧倒的な存在感に恐れを成していた。
彼が僕に剣術を学ばせてくれないのは何か理由があるのだろう。
でもそんなことは関係ない、自分にできることをするだけだ。
…
その後、僕はソフィに会った。
今回は魔法の歴史とかについて教えてもらった。
ソフィとの魔法の授業にはいつも閃きを感じて分かりやすい上に、楽しい。
魔法というのは本来、資源を作ることや、加工に利用されていたとソフィは説明していた。
精霊たちにとっては魔法とは生活の中で必要なものだった。
その資源とはマナ原石などの働きによるものとして作られていた。
が、魔法が今の形になり始めたのは魔物の襲来と、大精霊戦争の後から始まったことらしい。
初めて魔法を使ったといわれているのはドルイド族だと言われている。次期にエルフ族、ドワーフ族、そして人族が引き継いだという伝承がある。順番が曖昧ではあるが、最初に魔法が発見された発端はドルイド族からだという。
人間が誕生する前、魔法というものは今とは違い、世界に影響を及ぼすようなものだった。それは町や都市、この世の概念や暮らし方を覆すような手品も含まれていた。
昔から魔法というのは古代の遺跡の近くで学ばれていた。その景色というのは星が良く眺められる場所で、居心地が良かったんだとか。今大魔法使いと呼ばれるような伝説の魔法使いはそのような環境で学んでいたらしい。それ以来、魔法を学ぶ機関はその伝統に乗っ取って未だにそういう風な場所でやっているんだとか。
でもいつからか、その使い方が『永遠の冥府』という空白の時代とともに置き去りにされ、単純なものに変化するようになり、今の魔法の形になったと言われている。
そして魔法の存在を認識した時から様々な発展へとつながっているとか。
魔法というものは人々に驚きを与え、魔法学会というものまで生まれた。その中では魔法の基準、使い道などを確立したところともいわれている。
それはあの世界のような科学的な法則などを魔法で取り入れているようだ。
ただ、この世界では魔法がその科学に等しいものであり、実験を重ねている。
魔法には位が付けられており、下から下級、中級、上級、霊級、蒼級、星級、天級、神級と、
どこかで聞いたような並びのものがあるが、どうやら学会からすれば、こういう順付けをするには理由があるんだとか。
ちなみに、ソフィは星級魔術師ということになる。
そして、それを証明するものとして勲章が授かっており、そのレベルになると他人から一瞬で分かるほどだという。
しかし、いくらある地域で霊級を名乗っていても、それは国や、大陸ごとでは統一されない。
つまり、本当に証明したいのであれば、世界中を旅することになる。
訳としては多分魔法を引きこもりながら練習しても、実戦で使えなければ認められないみたいなものだと思う。
時には噂で広まれば広まるほど、他方の王国から招待されたりもしている。
でもこれはあくまで正式に認定される場合、ソフィが持っているような勲章が授かる。その条件を集めるのも一苦労かかるとソフィは僕に力説していた。
彼女からすると剣士に比べて魔術師はそう多くはないので、魔法を自在に使えるというだけでも重宝もされるという話だが、僕からすればこれは少し疑問には思っている。
それはさておき、
魔法の研究が進んだことにより、治療に関する知識を手に入れ、治療魔法の特化や、生活の中で魔法の利用法についても追及している。なぜそこまで魔法に執着するのかというと、魔法が強力だからといって、万能ではないからというもっともな理由らしい。
その治療魔法に関する知識が詳しいのは、十聖教会というものである。
十聖教会は王国との深い関係があり、国が設立した際に生まれた長い歴史のある教会だ。
特別な名前があるからと言って、神父さんや、シスターはいるし、教会にはいる上に、他の役割も担っている。
それは誕生の儀式の管理、子供たちの教育、治療に関する知識、そして魔道具の管理などをしているらしい。
その役割までに至った経緯は未だに知られてはいないが、初代の王が宗教の教徒ということもあり、その関係が深いのではないかというらしい。
ここまで学んだのは良いものの、つい口にしてしまった。
「先生って、魔法の教え方がちょっと適当過ぎませんか?」
「え、なんでよ?」
「なんで今更魔法のルーツについて教えているんですか?」
今更の意味とは、普通こういう授業を最初にやるべきではないかという主張だ。
先生はマイベースな一面があると理解していたが、疑問を持つほど気にはなっていなかった。
でも、こんな博識な先生ならこの疑問がよぎるのは妥当と感じた。この人はなぜいつも適当に教えるのだろうと。
すると、ソフィは僕の質問に困っていた。
「なんでって、うーん。特に理由はないけど」
「ないんですか?」
ソフィは思わず苦笑いをした。
「うそうそ、でもね、あまりにも学ぶのが早いと分かって私もつい先のことを教えちゃんだよね」
確かに適当なところはあるが、先生としては個性的なのは否定できない。だからあまり気にはしていなかった。
「まあ、興味はあったし文句はないですが」
「セイレン君もそんな意地悪なことをまた聞いたらもう魔法は教えてあげないもんね」
「それは困ります…あ、というか、大精霊というが存在するんですね」
「そうよ、っと言いたいところだけど、実際に見たとか、見てないとかという曖昧な情報だけどね。でも人間以外にも他種族はいるよ」
「へぇ、そうなんですね!」
あの世界でも動物みたいなものを見かけたし、それに似ている認識であっているのだろうか?
いや、多分少し違う気がする。
「でも実際に会ったらセイレン君はきっと驚くだろうね。他種族の生態は人間とは違うから食べられちゃうかもよ~?セイレン君が今のままだったら、変な奴に呪い殺されることが心配なんだけど」
「それはないでしょ」
「ふん、反応つまんないの。でもひとつ助言するとしたら、オクトベルト帝国、にある亜空大陸には近づかないことね」
「え、なぜですか?」
「だってその大陸はどんな種族にしろ、狂暴な奴が大勢いるし、人間がまともに住めはしないしね。何をされるか本当に分かったもんじゃないし、本当に呪い殺されるかもしれない。いい?もしも、もしもそんな場所に飛ばされてしまった迷わず逃げてね」
とソフィは真剣な顔で僕に指をさした。
「わ、分かりました」
「こればっかりは、冗談じゃないから。いろんな意味で」
「…」
となるとやはりセルウィン王子が言っていたことがどうしても引っかかる。彼が危険視しているのはこのような魔族なのだろうか?
「セイレン君、大丈夫?」
「ああ、すいません。ちょっと考え事をしていて」
「もしかして本当に怖気づいちゃった?」
「いえ、違います。でもその魔族たちは国を滅ぼすことはできるのでしょうか?」
「物騒なこと言うね…」
そふぃは少し間をおいて話した。
「でもこの国でも可能ね。そんなことになるのは、一っ生ーーお断りだけど」
「ですね。変なことを言ってすいません」
ソフィは何もなかったかのように話題をそらした。
「そんなことより、セイレン君はワクワクするようなことはあるの?」
「ワクワク、ですか?」
「そう、なんか自分が楽しみにしているものとか」
「魔法の授業は好きですよ」
「ありがとう。ってそうじゃなくて、趣味とか、やってて楽しいこととか」
「あ、なるほど。僕は最近ツベリックには興味ありますね」
「ツペリックねぇ」
ソフィは皮肉そうに言いながら苦い顔をして話をつづけた。
「あんなの、ただの接待にしかならないからおすすめしないけど」
「はい?」
「まあ、それはいいや。他にはないの?」
「うーん」
僕が楽しみにしていることか…この国は飽きないし、別に考えたこともなかった。
強いて言えば、この国や、この世界を知るのは面白そうだとは思う。
そういえば、本も読めるようにはなったもんだ。昔はカタコトのようにしか覚えられなかったから、それを読めるようになったのは面白かった。そして本を読んで収穫もあった。
家の本棚を見たところ、こういう本があった。
ー「マガナ創造記」
マガナ族が亜空大陸という場所から、試練や苦難を乗り越えて人間の土地まで冒険するお話。
ー「アイアンナイツ英雄譚」
一人の少年ラースが仲間を集めて悪と戦うべく、世界の平和を築くお話。
ー「ツペリックの戦術戦略ー指揮者の基本」
名の通り、ツペリックに対するマインドや、あれこれの戦略のハウツー本。おまけに軍の指揮戦略も書いてある。
ー「冒険者のためのエスティア魔物・獣魔図鑑」
エスティア地方の魔物の生態や対処などを書いている本。
ー「夢見る探検隊」
未知の世界を旅する人のための本。地域や、別の大陸の情報が多く載っている。
ー「達人級鍛冶師認定ー武器防具のすすめ」
有名な鍛冶師がどのような武器や防具が良いのかを説明する本。
他にも、他の言語の本や、話の説得術に関する本だったり、世界情勢、神話、恋愛物語などいろいろあった。
世界情勢の本だけは父さんとゼアドールさんに注意されていた。でも一回だけ見たのは覚えている。
もちろん魔術の本もあったり、機密事項の本もあったりもした。
魔術の本に関しては色々と勉強させてもらっているし、時にはソフィが僕にくれた本を大事にしながら学んでいる。
最近学びになったのは魔法には魔術以外にも魔法陣というものもあることだろう。
「いつか旅をしてみたいとは思います。自然を浴びるのも好きですし。あと本とか読むのも良かったですね」
「まあ、いいけど、渋いね」
ソフィは困った顔をしていた。
「もっと何かないの?好きな物」
そう彼女が発した時、電流が走るようにある映像が浮かび上がる。
「スカイレンジャー…」
思わずそう答えた。これは僕にとっては初めて知ったものなのに、どこか懐かしさを感じた。
「え、すかいなに?」
「スカイレンジャーですよ!」
そう言ったとき、自分にとって大事なものを一個思い出したかのように嬉しい気持ちにあふれた。
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『1949年、争いに終止符が打たれようとする時、欧州が一体となって交渉し、地球の治安維持を目的に地球防衛連盟を結び、そしてある組織の設立をした。
ルクセンブルクにてコスモスという組織が立ち上がり、彼らの目的は人々の安全を守るために作られていた。のちに、各国の政府はコスモスの設立を許可した。
そして科学技術の研究をし、反抗勢力に対抗する発明をいくつか試した。その内、ノトススーツが開発される。
しかし、宇宙から来た者達、マーズが地球やってきてコスモスの基地、研究所を次々と撲滅していく。人間は彼らが地球を侵略しに来たと考えている。
幸いなことに、コスモスの基地がいくつか残されている。それは日本のカントウに存在する。
そしてコスモスが急遽作り上げた特殊戦隊、スカイレンジャーという者たちがこの世界の平和を守っている』
これは浩介が見ている映像、テレビというものをはしゃぎながら熱中してみていた。
「コードレッド!コードレッド!マーズを感知!直ちにレンジャールームに集合せよ!」
そこには4人が駆けつけた。
入ってみると、司令官らしき人物がそこに立っている。
その4人はそれぞれ別の色の格好をしている。
赤、黄色、青、黒と並んでいる。
「よく来た皆。またマーズが町中に暴れている。今回もゲドラーの幹部が怪物を使役している。
今すぐ止めないと被害が拡大する。頼んだぞ」
「おのれ、マーズめ!今度こそ退治してやる!」
「そうだな、俺も奴らに馬鹿にされたもんだぜ、仕返ししてやんねーとな!」
「そういえば、ホワイトは?」
「まさか、マーズに!」
レンジャーたちの通信機に声がかかった。
「皆!今マーズに奇襲された!戦況は厳しいわ!このままだといつまで持つか…」
いまレンジャールームにいないのは白い服を着ていたレンジャーだった。
「美羽!わかった、必ず俺たちが迎えに行く!」
浩介はこのレンジャーものには詳しく、いつものように丸暗記している。
彼の記憶からはレンジャーというものにはふつう、5つの色に分けている。それはそのレンジャーの特徴を象徴するものであり、性格も予め決まっている。色は赤、青、黄色、緑、桃色と分けられているが、この作品では配列の色は少し違っている。
レンジャーたちは司令官に合図をしてから、目的地へと向かった。
すると、彼らはレンジャージェットにのり、しっかりと統率のとれた動きでホワイトを救いに来た。
目的地の途中で邪魔が入ってくる。
「あいつら邪魔してきたぜ!」
下からマーズたちは武器をレンジャージェットに向かって打っていた。
「とりあえず、フォーメーションαで迎え撃つ!」
そして、彼らはジェットで備えているレーザーでマーズを退治し、さらに進む。
「美羽さんの姿が見えたわ!」
そういったのは青のレンジャーだった。
「わかった、今すぐ皆でジェットから降りよう!」
そして彼らは腕についている装置を使って、ジェットから地上に到着した。
「美羽、助けに来たぞ!」
すると、目の前にはマーズの幹部がいた。
「待っていたぞレンジャーたちよ。だかまんまと罠に引っかかったな!」
「なに?」
「だめ、これは罠よ…」
その時、地震と思うほどに、地面が揺れ、そして崩れる。そしてレンジャーたちが分断されてしまった。
周りには大勢のマーズが待ち構え、レンジャーたちを襲い掛かる。
「おい!飛鳥はどこだ!」
黒い服を着たレンジャーは言う。
「マーズが多すぎて、見つけられない!」
と黄い服を着たレンジャーは返す。
赤レンジャーごと飛鳥はマーズの幹部と鉢合わせになってしまう。
「そういえば、まだ名乗っていなかったな。我が名はライ!そろそろ、この戦いを終わりにしようか!」
そう幹部のライは襲い掛かる。そして彼の猛烈な攻撃を避けようとする赤レンジャーだったが、変身もできていないのか、押される一方だった。でも、流石の赤レンジャーは戦いには慣れている。必死に攻撃をなんとか避けることに注力していた。
「しぶといな」
飛鳥は荒く息を吐きながら膝についた。でもあきらめるにはまだ早いと彼の意志から伝わる。
「はあ!」
戦いは続き、飛鳥は喋る余裕まで持ちこたえた。
飛鳥は正義の如く、マーズに対する疑念を打ち解けた。もしかすれば、彼らと分かり合える。そう思っていた。
「なぜ地球を襲う?人間に恨みでもあるのか!」
「恨み?そんな言葉では片付かない!」
「人間がマーズに何をしたっていうんだ!」
「人間は同じ繰り返しを犯す、そしてこの世を破滅に終わらす。それで恨む理由としては十分だ!」
ライは飛鳥を追い込むように攻撃する中。
他のレンジャーたちは美羽を救う直前だった。
「なんだこのバケモンは…」
マーズの部下を片付けた後、
そこにいたのは大型動物よりも一回り大きいマーズだった。そして、その後ろには美羽がいた。レンジャーたちは焦った様子でそのマーズと見つめる。
「あともう少しだというのに」
「やるしかない!」
三人のスカイレンジャーはこの大型マーズ総攻撃を仕掛ける。黒レンジャーが先に走り、背後で青レンジャーと黄色レンジャーが続く。
「やあ!」
攻撃を思う存分に振るったが、マーズにはびくりともしないどころか、彼らを一斉に吹き飛ばしてしまう。マーズは大きな声で鳴きながらレンジャーたちを圧倒していた。いつものようにはうまくいかなかった。
「手強いわね」
いくら彼らでもマーズとは戦っているが、まだ戦いというものには慣れていても、さらに強敵が現れる。そう来る度に、彼らはその状況を乗り越える以外に選択肢は与えられなかった。地球の運命は彼らにかかっているのだから。その偉大な覚悟が試されていた。
そのころ、飛鳥は、マーズの目的を理解していた。彼もマーズの犠牲者といえば、そうではある、でも飛鳥は宇宙にも良い者がいると信じたい。そう思っていた。いや、そうでなければならないと思いたかった。
「確かに、人間は問題だらけだ。でも俺達には希望がある!手を取り合うことだって出来るじゃないか!」
「それこそ無謀というもの、人間は自分の理解できないものには協力はしない。抵抗をするだけだ!」
でも、その提案にライは乗ることはない。彼はもう決めていた。地球の運命を。何故そうするのかまでは分からない、ただマーズたちにはあることを成し遂げようという意思が感じられる。
飛鳥はライに吹っ飛ばされ、いよいよ追い込まれてしまう。
「ならば、人間は我らが支配するほうが貴様らの幸福になるだろう!」
ライが留めの一撃を振るその時だった。
「大丈夫か、飛鳥!」
戦いの末にレンジャーたちは駆けつけて飛鳥の身を守った。
「蓮!皆!無事だったか!助かった」
スカイレンジャーが集合し、美羽も救われた。彼女もマーズたちにやられて傷ついているはずだが、自分の仲間が必死に自分を助けていることを見て、土壇場の力を発揮した。
「ライ、お前達が人間を憎む理由がたくさんあるだろう、だが、人は力を合わせれば、どんなものだって乗り越えられる!」
「スカイレンジャー、変身ON!」
そして、レンジャーたちは腕についている装置を使い、レンジャースーツというものを魔法のように変身をした。彼らがレンジャースーツに変身する姿は希望に満ちあふれていた。この空と、地球を守る使命だけではない。自分自身を乗り越えることにも彼らは戦うのだ。
「まあ、なんだって良い。この世界を調和するには地球を侵略することこそが心理である!それを身をもって知るがいい!」
ライは大型マーズと融合し、巨体になってしまう。町を破壊するような大きさだった。レンジャーたちはそれを見て、覚悟を決めなければいけないと誓う。
「このままだと、倒せない。みんな、レンジャージェットで合体だ!」
すると、一つ一つのレンジャージェットが一つの大きな機械になった。
彼らの思いが融合するかのようにその機械がより強固なものとなる。
そして、合体が終えると、5人はこの大きな機械を操作する部屋に到着する。
「世界を守れ!スカイウォーリアー!」
レンジャーが息を合わせていった。
「エーテルソードを装備!行くぜ!」
飛鳥はソードを装備するようレバーを大きく押した。
スカイウォーリアーは大きな剣を取り出し、強大化したライにむかって攻撃を振るう!
ライに向かって勢いの良い攻撃が連発する。レンジャーたちの最大力を生かしているようだった。
「く、おのれ!」
ライはスカイウォーリアーを吹き払うが、レンジャーたちは何とか持ちこたえる。
「今回も一筋縄ではいかないな!」
この戦いには両者の思いのぶつかり合いが始まった。片方は平和を、もう片方は破滅を望む。
二つの思いの炸裂がこの戦いを熱くした。
「今度はこれだ!エーテルビームをくらえ!」
黒レンジャーはボタンを押し出すと、剣からビームが放った。
ライの姿勢が崩れるが、彼はそう簡単にはあきらめなかった。
「レンジャーなぞに倒されるものか!こうなったら、こっちも本気出させてもらうぞ。覚悟しろ、スカイレンジャー!」
すると、ライからは強力な一撃が放たれようとした。
それを見たスカイレンジャーは準備を構える。
「来るぞ!みんなでストームブラストを決めるぞ!」
そしてレンジャーたち一人一人がレバーを押すと、スカイウォーリアーからは大きなエネルギー源が集まった。
「出力解放!」
「ウォーリアーのコアエネルギーが満タンだ!」
「ストームブラストの放出準備完了!」
「よし!これが俺たちの」
そしてスカイレンジャー全員が息良く呼びかけ。最後の一撃が放つ。
「スカイレンジャーバスターだ!」
ライの攻撃が少しずつ押されていき、スカイレンジャーたちの思いが彼に打ち勝つ時だった。
「そ、そんなばかな!」
スカイレンジャーが地球の思いに応えるかのように、5人の全力がその葛藤が報われた。
「いっけ!」
「こんな奴らに、やられてたまるか!」
ライは心の底から叫ぶが、スカイレンジャーズの固い絆には勝つことはできなかった。
両者は何度も戦い、ぶつかってきた。そして両者とも何度でも立ち上がろうとした。
しかし、ライはスターダストの渦に飲まれてしまった。もはや決着が付いたとも言い難い、が今日の戦いに負けたのは確かだった。
戦いの後、5人で集まって食事をしていた。
飛鳥は素直に喜ぶことをせず、このままでよかっただろうかという疑念だけが残った。マーズは戦うこと選んだのではなく、戦うことしかなかったのではないかと。
「何か考え事?」
そう話しかけたのは青レンジャーだった。
「いや、マーズの目的について考えてしまってな」
青レンジャーは上を見上げなから話をする
「そうね、あの日以来彼らが何者なのかすら考える暇もなかったけど、一体何者なんだろうね。でもそんなの考えてたら辛くなりそう」
「おーい、食事できたぞ!」
ほかの仲間たちが二人を呼びかける。
「だな。とりあえず食べるか!」
それでも、彼の仲間たちはいつものように地球を守れたことが嬉しかった。
それは浩介という少年も同じだった。
『スカイレンジャーによってまた平和を保つことができた。だが、彼らはこの後も試練が続くことは知らなった』
これを見て、浩介はヒーローにあこがれていたのが感じられていた。そして、誓ったのだろう。
いつかヒーローになることを。
______________________
いまのイメージを楽しそうにソフィに話したら、驚いた顔をしていた。
「…」
ソフィは今の話を聞いて引いているのか?
「そんなに変でした?」
間が空いて、急に大笑いをし始める。
「こ、今度は何ですか」
「いや、急に子どもっぽいなぁっと思っただけ」
「そうですか?」
「でも、そういう話。作り話でも勇気はもらえる気はするわ。勇者の伝承みたいだし」
「勇者」
その言葉が今でも気になっていた。勇者とはいったい何者なのだろうかと。
そして、彼は良い人間だったのか、それとも別の何かなのかと。
「え?」
「急に現れて、世界を救う話なのは伝わるけど、彼がどのような人なのか、男か女か、どんな人生を生きてきたか、全然、なんもわかんない」
ソフィは何かを思い出し笑いをするかのように、続ける。
「でも、困難に立ち向かう希望の光であることは読んでいて分かるわ」
「希望の光、確かに正義のヒーローっぽいですね!」
「まあ、確かにその勇者に憧れて冒険者になった人が多いのも納得ね。自分の故郷でもそういうの流行ってたな。勇者ごっこ」
ソフィは哀愁の溢れる表情で言った。
「そりゃあそうですよ、誰だって勇敢になりたいじゃないですか?」
「君も?」
「そうです。スカイレンジャーが存在する限り、僕も彼らに追いつかないと」
そう、僕は忘れていた。自分にとって必要なのは力ではなく、困難に立ち向かう力だ。レンジャーたちのように、そして勇者のように。迫り来る恐怖に怯えたって、なにもできない。なら一つ一つの小さな所で積み上げることこそ、重要だ。
それに、仲間を集めるのも悪くない気がしてきた。
一人や二人よりも、立ち向かえる気がするしな。
「まあ、なんでもいいや、小さきヒーローさん」
…
僕はあることが気になっていた。それはソフィがいつも付けているネックレスのことだ。
「先生、そのネックレスって一体何ですか?」
「ああ、これ?」
ネックレスの模様はどこか星と空の象徴となっているようで、不思議な作りだった。
それはとても綺麗で、夜空に当てたらきっと穏やかな光が輝くのだろうと思うほどだった。
「これは、空の贈り物みたいなものかな」
「はい?」
ソフィは茶化すことなく話を続けた。
「これのことを話すと、馬鹿にされるかもしれないけど、空の女神のネックレスなの」
なるほど宗教に関係するものらしい。でも、僕はそれを聞いても控え気味にはならなかった。きっとこれがソフィでない誰かなら、少し心配したりするだろうけど、彼女の眼差しからは純粋に信仰しているようだった。無理もない、こんなネックレスを作れる者が人を操る気持ちで作るわけがない。
「女神メーテル、そのお方の信仰に授ける。って言ったら大袈裟かもね。勝手に信じているだけだし」
僕は宗教にはあまり馴染みはない、でもそれを嘲笑ったり、馬鹿にしたりできるほどの心は持っていない。むしろ神を純粋に信じれる人がうらやましいと心のどこかで思っていた。
「そうなんですね。僕にはとても大事なものに見えます」
「そうだね、父がメーテル教徒で私にくれたの。自慢じゃないけど、このネックレスはもう造られていないんだよね」
「これを見ると、少し儚く思えますね」
「君のそういうところが、読めないんだから」
ソフィは苦笑いした。
「賢者だったりしない、君」
「違います。それはなんか嫌です」
と彼女の変な答えに、ソフィとこういう時間を過ごせるのはいつまでだろう。
もし別れることがあれば、少し寂しいかもしれないな。
「そうだ。セイレン君」
「?」
「もし、空を歩けるようになったらどう思う?」
「どう思うって」
普通に無理だろうとは思ったが、でももし行けたら
「怖いですね。でももし出来たら面白そうです」
「じゃあ、実現したら、私に教えてね」
「うん?」
ソフィはいつにも増して変なことを言う。これは天然と呼ばれる特徴ってこんな感じなのだろうか。
でも、空か。
歩けるようになったらどうなるんだろうな。
そう思いながら空をじっと眺めた。
読んでいただきありがとうございました。
久しぶりに投稿してみましたが、大変お待たせ致しました。
色々と方向転換だったりを検討をした結果こんなにも長引いてしまいました。




