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愛犬を愛しすぎたら、人間になって愛を伝えに来ました  作者: 鳶雫
六章 ありがとう、大好きだよ
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(4)

疲れもあって、昨日は風呂から出た後、すぐに寝てしまった。日の出を見る事が出来て満足だった。海の向こうから日が昇ってきて海面に道を作っていた。

準備をして車に乗り込む。こんなに早くから行くって…何処に?そもそもこんなに早くからやっているのかな?

「もうやってるところあるの?」

「あるわよ?綺麗なのよ、あそこは」

車に揺られて一時間、目的地に到着する。場所は…ひまわり畑?あぁ、母さんと父さんの言っていた場所か。

「ここから好きに見てきていいわよ?」

「えぇ…?案内してくれないの?」

「二人で行きなさいよ、デートの邪魔する気?」

「分かったってば。」

父さんと母さんの仲睦まじい光景…仲がいいのは良い事なんだけど、あんまり息子からすると見たくはないかも。

「ありがとう、パパ、ママ」

「え?なんで?」

「寄人、こっちに来て」

手を引かれるままに移動する。何、何?!初めて来たはずなのに、なんかあらかじめ知っているような…?

「ここだよ」

「ここ?どこなの?」

「パパとママの告白した場所!」

「そうだったんだ」

「で、ね?そろそろお別れだと思うの」

「は…え?」

状況が飲み込めない。なんで?お別れって…何?そういえばひまわりの口調が…変わったような気が?

「今までありがとう、空から見てたよ?すっごい落ち込んでたよね」

「う…ぇ?」

「寄人を励ましたくて、伝えたくて、一時だけ降ろしてもらったんだ、愛をくれてありがとう」

「……。」

「私も本当に好きだよ」

お別れって…なんだよ。急に、分かんなくなるじゃないか…分かんないよ!!なんで急に…いうんだよ。

「ほら、見て!」

「うわぁ?!」

犬の姿…本当に、ひまわりだったんだ。ひまわり…。僕はひまわりをぎゅっと抱きしめる。人型になって好きだってなって、それでも犬に恋してる変な感情で…でも、好きなんだ。

「ははは…どうすればいいの…。」

「もう、呼ばれてるから行かないと」

「そう…なんだ。僕のためにわざわざ…ありがとう。僕も…大好きだ」

「うん、気持ちが伝わった…よ。」

ひまわりは涙を浮かべている。僕の頬も涙が伝っている。やっと言えたのに…それなのにここでお別れなんて、でも!色々してあげられたかな?

「僕は色々してあげられたかな?満足いったかな?」

「うん…うん!すごい嬉しかったよ?」

「ああ、そっか。気がかりだったことを…させてくれてありがとうね」

「うん、じゃあね!」

そのままひまわりは畑の上を飛んでいく。ありがとう、ひまわり。すごい嬉しかったよ。ふと目の前にあった向日葵の案内看板には、花言葉が書かれていた。

愛する人へ「あなただけを見つめている」、頑張っている人へ「情熱」僕は空に向けて「君を…幸せにさせてくれてありがとう。」と呟いた。

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