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そろそろ帰る時間か。あと一つぐらいは乗り物に乗れそうなんだけど…何がいいかな?ひまわりが乗ってて楽しそうなやつって…なんだろう?

「あれはなに?」

「あれって何?」

ひまわりの指さした方向を見る。観覧車か!印象的には夜景を見るのが綺麗ぐらいしか思いつかないけど…高いところとか好きそうだし、行ってみようか。

「観覧車だよ、乗る?」

「楽しい?」

「楽しい…かな?どっちかって言うと…綺麗かな?」

「のってみよ!」

「じゃあ、行こうか」

観覧車はやけに空いていた。不安定な足場を二人で乗り越えて、そのまま観覧車に乗り込む。

「ぐらぐらする!怖い…」

「大丈夫だよ?前を見てて?」

「わかった…」

うん、前を見ててとは言ったけど…僕の顔を見てほしかった訳じゃ無いよ?僕はひまわりから視線を外す。

観覧車の窓から見える景色は綺麗だった。夕日に照らされて、何から何まで、小さくなっていて自分自身が大きくなったような感覚になる。夜じゃなくても…綺麗だと思えるんだ。

「わぁ!すごい!!」

「すごいでしょ?」

「うん!きれい!」

「今日は楽しかった?」

「うん!すっごく楽しかった!」

「また来ようね」

ひまわりは僕の手を放して外を見ている。その横顔は夕日に照らされて、景色と同じぐらい綺麗だった。

観覧車はすぐに終了して、二人で降りる。ひまわりは目に見えて分かる程、気分が上がっていた。

「よし、帰ろうか」

「帰る!」

ひまわりが楽しそうな顔でこっちを見ている。僕まで気分が上がってくる。嬉しいな…こんなに楽しんでくれるなんて。父さんに一応感謝しないとだ。

電車に揺られて二人で帰る。二人で並んで座っていたら、ひまわりはうつらうつらしていた。きっとはしゃぎすぎて疲れたんだろうな…なんて考えていた。

「ここは…何処だ?」

「う~ん?わかんない!」

「そうだよね…?」

いつの間にやら僕も寝ていたようで、起きた時には知らない駅の名前をアナウンスしていた。

なんでだ…いい感じで締まったと思ったのに。すっかり真っ暗だし、どうしようかな?とりあえず、母さんに電話しておこう。

「母さんが迎えに来てくれるって」

「ほんと?!良かった!」

本当に良かった。まだ19時ぐらいだったし…遅い時間じゃなくて助かった。というか…どんだけ乗り過ごしちゃったんだ?

スマホで距離を確認すると、30km程最寄り駅から離れていた。歩いて帰れる距離でもないか。

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