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愛犬を愛しすぎたら、人間になって愛を伝えに来ました  作者: 鳶雫
三章 きっと…この気持ちがそうなんだ
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(1)

 リリイを保護してから一週間経ったある日、僕のスマホが活発に音を鳴らす。通知には「リリイの飼い主が見つかったぞ!」という一文があった。

 すごいな…クラスメイトだったのか!ていうか…僕以外に犬を家族として迎えている人が居たのか。あんまり状況を把握していなかったなぁ…。

 「リリイ!主人が見つかったって!」

 「わんわん!」

 尻尾を引きちぎれんばかりに振って…嬉しいんだね。本当に良かったよ!少し寂しくなるけど…保護してただけだし、仕様がないね。ひまわり…分かるよ、僕だって少し寂しいから。

 連絡を取ると、今すぐにではなくもう少しだけ待ってほしいとの事。夏祭りに来るのであれば、その時にでもお願い、と連絡があった。

 夏祭りか。いいね、ひまわりも行ったことないし。一緒に行ってみようか。神社でやるけど…ひまわりは中まで入ったことはなかったよね?

 「ひまわり?」

 「どうしたの?」

 「夏祭り一緒に行く?」

 「なつまつり?」

 そうか、犬は混雑しているところには連れていけないし、知らないよな。説明したところでって話だったし…どうやって説明しようか?

 「楽しいところ?かな?」

 「そうなの?!行きたい!」

 「リリイはそこで主人に会えるよ」

 「わん!」

  夏祭りは明日だから…今日は皆で簡易的なお別れ会みたいなものをしてあげた方がいいかな?とりあえず、母さんにお願いしてみようか!

 「母さん?」

 「どうかした?お金が欲しいの?」

 「いや…違うよ?リリイの主人が見つかったよ」

 「そうなのね!おめでとう!少し寂しくなるわね…」

 「それでさ、簡易的なお別れ会みたいなものをしてあげたいかなって」

 「いいんじゃないかしら?」

 でも…犬のお別れ会って何をするのがいいんだろうか?犬用のケーキとか?ごはんが豪華になるとか?遊ぶとか散歩とか?いまいち思い浮かばな…待てよ?リリイって意思疎通ができたじゃん!

 「ひまわり!」

 「どうしたの!」

 いつものテンションに戻ったひまわりが笑顔でこちらに飛んでくる。ひまわりが簡単な性格で助かった…

 「お別れ会するから、リリイに欲しいものを聞いて?」

 「わかった!」

 ひまわりは傍に居たリリイに話しかける。どんな要求が来るかな?ちょっと人間味があるリリイの事だから…すごい要求されたらどうしよう。

 「洋服が欲しいって!」

 「洋服…?」

 「犬用の洋服なんて売ってるところあったかしら?」

 会ったとき着てなかったし、てっきり嫌いなのかと…ひまわりも嫌いだったし、嫌いな子も多いって聞いてたけど。案外そうでもないのかもしれない。パソコンで調べようか。

 リリイとひまわりを連れてパソコンのある自室に向かう。通販サイトに並ぶ洋服を見せて選んでもらうことにした。

 「どれがいい?」

 「わん!」

 「次!」

 シンクロしてるの?それとも通訳してくれてるの?どっちなの?分かりづらいよ…助けて。

 心の中で助けを求めながらパソコンの画面をスクロールしていく。そういえば犬って色が見えないっていうけど…大丈夫なのかな?ずっと色を見ていれば色が見えるようになるとか?

 「わんわん!」

 「これ!」

 「これ?」

 クリックして写真を拡大する。薄いピンク色の無地のセーターっぽい感じの服を肉球が示す。

 おぉ…これでいいのかな?何かこう…渋みがあるというか…なんというか。色とか言ってあげた方がいいのかな?でも、本人が気に入っているらしいし…いっか!

 リリイをその場で採寸してサイズを選択する。今の時間は…午前10時か。うん。明日には届きそうだな。

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