第1話 プロローグ?
はじめまして、秦咲 真尋です。
はじめて書くので、誤字や脱字等があるかもしれませんが、
どうかよろしくお願いいたします。
「行ってきまーす」
俺の名前は作師創太 ごく普通の工業高校に通う、勉強まあまあ、運動そこそこ、黒光りするG程の存在感の無さと影の薄さを持つ、いたって普通の高校1年生だ。得意教科は理数系と製作系、その他は全部苦手っていう、超が付く程の特化型だ。
実は、中学校に入学した頃は、クラスで前から3番目の低身長で(クラスで男子は18人いた)、体重が全国平均をが10キロ上回るデブだった。そこで俺は、
「なるべく走らない運動部に入りたい!」
という一心であまり走らないイメージのあった卓球部に入部して、
「オラァ!お前らァ!走れェ!」
という感じの卓球歴約60年、教師歴約50年のスパルタババァに、毎日ウォーミングアップといってグランドの外周を7周(約2,8キロ)走らされ(夏休み終了まで毎日ゲロってた)、1年で、体重変わらず、筋力超アップ、身長約15cmアップという望んだ以上の結果を得られた。ちなみに100mのタイムは入部当時の半分になっていた。そのせいで、体育祭の練習中に、左足を疲労骨折·····ではなく、筋力が強すぎて骨折。全治3ヶ月の大怪我となった。その間、使われ続けた右足と両腕はムッキムキになって、走り幅跳びで5m位跳べるようになった。まぁ、体力は多少ついたけど100m走った位で限界だったんだよね。しかもそれは現役の頃だからね。2年の冬に持久走があったんだけど、学年の男子の中で下から10番目位(男子は約60人)だった。今ならもっと悲しい事になってるんだろうな。え?卓球はどうなのかって?· · ·そこは聞かないでくれよ。
結局、運動も瞬発力は学年トップクラス、体力はほぼ皆無の超アンバランスな特化型になってしまったという訳だ。
ちなみに、俺は中学の頃から、仲の良かった友人達の影響で、アニメや漫画、小説やゲームなどにハマっていた。成績が下がったのは、そのせいでもある。特に小説はお気に入りで、今では300冊を余裕で越えるほどの量になって、本棚が足りなくなっている。
まぁそんな俺も今日から高校デビューなわけで、ちょっぴり楽しみだったりする。何しろ中学では同じ学年の全員とは話せなかったし、名前も全部は覚えられなかったからな。
(ま、ゆっくり行くか。)
「ピーーーッ! ピーーーーッ!」
と、盛大なクラクションの音が聞こえた。
(え?なになに?なんか来んの?)
割とビビって、渡ろうとしていた横断歩道からサッと下がった。その時、目の前の交差点を猛スピードで何か大きくて茶色い物を載せた軽トラックが走り抜けた。
(あれ?ここってT字路じゃなかったっけ?)
「ドッガァァン!」
(うっわ~絶対ヤバい事になってるやん)
と思いながら右を見ると、軽トラックは見事に少し斜めに傾いた電信柱に突っ込んでいた。
(あっぶね~もうちょいで死ぬとこやった~)
「ミシミシミシミシィィィ」
(ん?なんかスッゲー嫌な音が聞こえてるんだけど…)
「バキッ、バキバキバキバキバキバキィッ」
思わずもう一度右を見ると、そこには目前に迫った電信柱があった。
「は?」
それが俺の、最後の言葉だった…
「ドッガァァァァァァァァァン!」
「バァキバキバキバキバキバキバキィ」
電信柱が倒れ、大地を切り裂くかのように、道路を十数メートルほど分断し、盛大な砂ぼこりが煙幕のように瞬く間に広がっていく。
幸い、早朝だったからか、他の車が巻きこれるような事はなかった。
それからしばらくして、その砂ぼこりの中から二つの影が浮かんだ。
(あっぶな!マジで危ないってこれどうなってんの!)
俺は何とか(たまたま)生き残る事が出来たようだ。
「いってぇ。足から血が出てるよ」
立ち上がろうとするが、上手く足に力が入らない。
(仕方ないな、しばらくここで誰か来るのを待つか…)
そこで俺は、ふと後ろを振り返った。砂ぼこりでよく見えないが、人形の大きな影が見えた。
(あっ、軽トラックの人かな?でも、誰かいて良かった~)
と安心していると、その大きな影がこっちに近づいて来ていた。
(あれ?何かこの人デカくね?)
しかし、その影はどんどん近づいてくる。
(え、この人2メートル以上ありそうなんだけど…)
「あ………」
俺はついにその影の正体を見た。いや、見てしまった。
「グワァァァァァァァァァァァァァァァァァッ」
と大声で吠える熊が、二本の足で立っていた。
「何でやねん」
熊は、大きく振り上げた右腕を、物凄い速度で振り下ろしてきた。
そこで、俺の意識は途絶えた。
第1話いかがだったでしょうか?
エセ関西弁?もどきは多分消えますのでご安心を。
これから頑張っていくので、誤字脱字報告等して頂ければ幸いです。評価や感想、ブックマーク等、よろしくお願いいたします。
それではまた次回、お会いしましょう。