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カイト&メイソンの軍事交換日記  作者: 龍鳴 竜
5日目 軍にだってバカンスはあるんだよByカイト
23/31

2ページ目

 綺麗なビーチの一角に大量の銃器と弾薬が積まれていた。

 ここは射撃場である。現に数人の兵士が海の上にプカプカ浮かんでいる的に向かって鉛玉を飛ばしている。


「しかしなんでこんなことをするのかねぇ」

「軍の上層部がこれ以上予算を減らされることを恐れてるんだろ」

「ああ、だから無駄に弾薬を消費しろってことか」

「まあ、あまり使ったことの無い銃も使えるし、鈍らなくていいんじゃないの」

「それもそうだな」


 実際、この射撃場は強制では無い。だがカイト達は自分たちでノルマを決めて撃ちまくっている。

 まあ、そんなことでもしないとだらけそうなのでほとんどの兵士がノルマを決めている。


「しかし海の上に浮かんでいるだけなのに当たらないもんだな」


 波によって左右にフラフラと揺れているせいで1発も当てれていないカイトが不思議そうに言った。


「変なことは知ってるくせにこういうことは知らないのか? 波には嵐でもない限りある程度の規則性があるからそれを読んで撃てばよく当たるぞ」


 レオンがまるで見せつけるようにバカバカ当てて数十秒でひとつの的を穴だらけにする。


「そんな波とかの規則性ってどうやって予測するんだよ」

「この辺の風とか海流とか調べて規則性を見つけるんだよ」

「分析だけはレオンに勝てる気はしないよ」


 3点バーストのライフルでは埒が明かないと判断したのかカイトがあるマシンガンを取り出す。


「あ、 なんだ? ものすごく重そうだな」

「ビーハイブっていう訳の分からない連射力でライフル弾を飛ばす武器だよ」

「へぇ、何キロあるんだ?」

「5キロ」

「随分と重いな」

「連射の反動で標準がズレないように作られてるからね」


 カイトがさっきから全く当たらない的に向かって連射する。

 ずだだだだだだだだだだだだだだだー

 と、弾を無駄遣いすると的がレオン同様穴だらけになる。


「あれ? 確か3点バーストって、反動による命中率低下と銃身が熱を持つのを防ぐためじゃなかったか?」

「この重量と反動を上手く逃がすバネ機構で命中率はあまり下がらない。熱の方は、ちょっと触ってみなよ」

「火傷しねぇか?」

「大丈夫だって」


 レオンが恐る恐る触ってみる。


「冷たいな」

「そう、冷蔵庫にくっついてるあの冷却装置を組み込んであるんだよ」

「組み込めるんならなんで他のには組み込まれてないんだ?」

「重くなりすぎるんだよ。こういう元々重くする銃ならともかく普通の歩兵に持たすには資金も重さも無理があるってわけ」

「なるほどなぁ」


 っと、ライフルに付いたスコープを覗き込んでド真ん中を狙おうとしていたレオンが何かを発見する。


「やべぇ面倒くさそうなの見つけちまった」

「何を見つけたんだ?」

「あのアントイ諸島の辺りに何か船泊まってねぇか?」

「どうせ令嬢か坊ちゃんがクルージングでもしてるんじゃないのか?」

「いや武装しているぞ。もしかして『共産主義』軍か?」


 その一言を聞いてカイトもスコープをのぞき込む。


「うーん、護衛の人たちっていうこともありそうだけどな」

「一応確認しておこうぜ。これでなにかなったら面倒くさすぎる」


 通信用の端末で少将に連絡を取る。


『おめでとう、あの辺には企業関連の船はとまっていない。また、武装を許可されている民間の船でも補給中の軍艦でもない』

「えっと、ということは」

『だからおめでとうなのよ。手柄が貰えて嬉しいんじゃないの?

 ついでにそのテロリストはあなた達で独り占めしていいわよ。横取りされないようにしてあげるから功績を手に入れるチャンスよ』


 それはつまり動くのが面倒臭いから片付けといてということですかそうですか。

 と、バカンスに諦めがついたカイトがそこら辺から弾薬と銃をかき集めてくる。


「さあ、どうしようかね」

「せめて企業の令嬢が捕まってくれてたら全員で動くだろうから、俺らの精神的にも肉体的にも楽なのに」

「仕方ねぇさ。暑苦しい野郎と海で遊ぶのもいい思い出になるだろうよ」

「はあ、とりあえず船探すか」


 もう、既に疲れ切っているレオンが辺りを見渡すと遠くに船を見つけた。恐らく観光客向けのものだろうが生身で泳ぐよりは遥かに早い。

 そして2人が船に向かって歩いていくとレオンがもっといいものを見つけた。


「おい見ろよ、あんな所に可愛い子ちゃんがいるぞ」

「ほんとだ爆薬を丸めて魚を乱獲してる気がするけどビキニ姿だから問題ないね」


 ビックバンクレイを小さく丸め海中で爆発させ、衝撃で殺した魚を丸焼きして女性陣に配っていたマイラに狙いを定めたカイト達は猛ダッシュで走り始める。

 

「あれ? どうしたんですか2人共。もしかして魚の匂いに釣られちゃいました?」

「説明するのはめんどくせぇからとりあえずついてこい」

「すまん、とりあえず手伝ってくれ」

「は? え? 何、なんですか?」


 わけがわからないなりに緊急事態だということを察して爆薬が詰まったリュックを担ぐ。


「お、やったね。これうちの軍の大型モータークルーザーじゃん」

「どっちにしろそんなに変わんねぇだろ」

「魚雷も撃てるし機関銃だって装備してんだよ。それよりあれの情報を集めてくれよ。俺じゃ権限が足りなくて軍のデータベースに入れねぇんだよ」

「OK、運転は任せたぞ」

「それで結局なんなんですか、これで水着の女の子と泳ぎたかっただけとか言ったら殴りますよ」


 3人でクルーザーに乗り込み、カイトが操縦を、レオンが情報を郡のデータベースや地方紙などから攫っていく。


「とりあえずアントイ諸島の方をそこの双眼鏡で見ろ」

「あれ? なんか──」



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