女子大生
話は、少し戻ります。
勇子のリタイアのあと、愛は、まゆかと、アイスダンスを大学一回生まで続けた。
女子大生となった、まゆかは、たまたまシングルで出場するはずだった女子の代わりに出場して入賞できたので、シングルもやるようになった。
シングルでさんさんたる成績で、逃げるように、愛のアイスダンスのパートナーになったのにである。
げんきんなものである。
愛は、ドクター ヴィクター・フランケン・シュタインの手術で女子になる。
そして、家庭教師の喜多の地獄の特訓の成果で、「愛」は、「佐藤愛子」として、女子大生になる。
女子大生なった愛子(愛)
愛子(愛)は、複雑な気持ちであるものを手に取っていた。
既に裸になっている身体に重ね合わせてみたりした。
今まで、着てもいいと言われたとしても、着る気になれなかった女子のウェア。
愛のためだけに作られた女子のウェア。
もちろん、カラーは、ピンク色である。
愛は、意を決して、ピンク色の、水着のような女子のウェアに脚を通した。
鏡の前で、ウェアのスカートをめくってみる。
女子だ。
少なくとも、練習では、ウェアの下に下着を着用するのは自由だが、愛は、愛子として、水着のような女子のウェアを着るなら、下着の着用は考えられなかった。
そういう女子が居ないわけではないのでそれまでだが。
「今日から、一緒にフィギュアをやることになる佐藤愛子さんです」
愛子(愛)は、女子大生になって始めたことは、女子シングルという未知数なもののために、クラシックバレエと、ドリル(バトントワーリング)だった。
以下、「愛子」に統一。
まずクラシックバレエは、指導者と、他の女子たちを当惑させた。
いわゆるレオタードの下には、タイツ、タイツの下には、専用のパンツ(ショーツ)が暗黙の了解だった。
愛子のレオタードは、胸はパッドがついていたが、下半身は裏地すら貼ってなかった。
愛子は、それを直に着用して、ももの真ん中辺りまでの、自分のはだと同じような色のソックスを履いていた。
ドリルは、上がフリルが段々になっていて、下半身はスカートのないハイレグカットという更にきわどい特有なデザインのウェアだった。
他の女子は、タイツか、最低でもパンストを穿いているが、愛子は、例の、ももの真ん中辺りまでのソックスを履いているだけだった。
あと、言い忘れていたが、紫色の瞳は、カラーコンタクトで、茶色に変えた。
全く同じというわけにはいかなかったが、自分が愛であることを隠すため、それが愛子なのだ。
何か思い付かない限り休止になります。




