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23.目覚め
地上に帰ったらリリファルシアンさんが戻っていた。
「紫水、全然反省してませんわ……」
「おかえりヨウ君、春華。
あ、水に濡れても平気になったんだね」
「紫水、まだ目覚めないの?」
紫水さんがゆっくりと瞼をあける。
「泉に潜らなくても、過去反芻なんて何度もやってきたさ。
ヨウは何とかなったみたいだな。
毒が抜けたなら俺は行くぞ」
「紫水様、僕達と行ってもいいじゃないですか」
「俺は独りで飛んだ方が早い、後から来い。
何だか嫌な予感がする。クロウがろくでもないことを考えている気がする。
あいつが動くなんて異常事態だ。
じゃあな」
紫水さんは飛び立って行ってしまった。
「私もあと出来るのは、うちの老狼に走らせることしか……」
アリオスさんが温泉から出てやって来た。
「魔王の魔力はな。俺は耐性があるが。
純粋に寒い場所は堪える。
これっきりだからな、ちゃんと魔王を救って来るんだぞ」
「救うとは……
どうすればいいんでしょう」
「クロウが僕の考えがわかるように、僕もクロウの考えはわかる。
みんな、装備はしっかりして行こうね」




