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虹の国   作者: 中原
21/26

21.絵

何処かわからない木製の建物の内部。キャンバスがいっぱいある所を見るとアトリエかな。

描きかけの黒髪の天使たち。紫色の瞳。

あそこに腰掛けているのは紫水さんだろう。

王様だった時のように明るい黄色の、けれど肩ほどで切った長さの髪。

紫水さんじゃない?

よく見ると服装が簡易過ぎる。

白いシャツと紺のズボン。まるで現代人みたい。

「そっちの世界は疲れるんじゃないか?」

急に話しかけられて驚いた。私はここに立っているんだろうか。

「お前みたいに魂がブレてる奴が馴染める訳がない。まるで俺みたいだ」

「紫水さんは、馴染めなかったんですか」

「俺が馴染めなかった訳じゃない。世界が俺を嫌いだっただけだ。

絵はいいよな。キャンバスの中に魂を逃がせる」

「そうですね」

18歳の私が下手でも絵を描いていたのはそういう理由だろう。

「俺はクロウと、向き合わなくちゃいけないんだけど」

まぁ向き合ってもりょ\(^o^)/だけで返されるかもしれないし……。

「死にそうな人が近くに居たら、それは怖いと思いますよ」

「そっか。

……そうだよな」

仕方ないか、と言ってルースさんは筆を置いた。


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