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虹の国   作者: 中原
16/26

16.怖くない

どうして翠は怖くないのだろう、と思う。

ずっと誰と居ても怖かった。

クロウと居ても怖かった。

生まれたばかりの頃羽根をちぎられたせいかと思っていたが、羽根が戻っても怖かった。

息をつける場所など何もなかった。

翠とはたまたま森で出会った。

自分より力の強い妖精など厄介だから懐柔しておこうと思った。そしたら上手く行き過ぎた。

翠と出会ってからこんなに長く離れたのははじめてだ。いつも呼ぶ前に側にきてくれた。

捨てたのは自分からだったけれど、こんなに精神に堪えるとは。

……クロウに会いに戻ろう。

翠ならどうせ私が見守らなくても上手くやれるだろう。

教会を出ようとしたら、見えない壁に阻まれた。

「く、リリファ!」

「駄目ですよ、ルース。毒がまだ抜けていません」

「こんな場所に独りで居る方が毒じゃないのか」

「仕方ないですね……

紫水には4つ目のステージの用意をします」

「4つ目?

3つじゃないのか?」

「貴方の精神状態が悪いので治療です」

しまった。

リリファの泉はリリファルシアンの独壇場。

そこに入った俺が愚かだった。


「紫水様、大丈夫かなぁ」

紫水さんと戦ってから翠さんはずっと上の空だ。

「今度は翠の番ですね。私は寝てようかな。もう何もやる気もないですし」

ラズさんは布団の上でごろごろしてる。

「ラズにも来て欲しいな。数少ない友人じゃないか」

「私を売ったくせに」

ごろごろ。

「ラズ、髪の色が白に戻るわよ」

「髪が黒くたってお嫁さんも出来ませんし」

ごろーんごろろーん

「……」

未暗さんがラズさんの髪を撫でるとラズさんはすやすやと寝始めた。

「早っ、何したの」

「昔から眠いと悪態つく子だったのよね」

ラズさん、駄目なのでは?

「まぁ魔力の最大開放なんてしたら疲れるか。

しょうがない、今回は僕と春華で行くよ」

「え、そうなんですか?」

「あら、二人で危険じゃないの?」

「リリファに相談して危険のないルートにして貰ったんだ」

「そうね……

リリファルシアンさんも協力者なのだし。

わかったわ。行ってらっしゃい」

そうなんだぁ。

私は何の心配もなく扉を開けた。

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