トウドウ・ナコ《その二》
わたしが生き返ってからは大変な事がたくさん起きた。
王様や騎士さん達がなんでかわたしとシャロンの言いなりになってしまったのだ。
もちろん止めて欲しいと何度もお願いしたけど、全く聞いてくれなかった。
それと何だかすごく眠たくて気が付いたら寝てしまっている事があって大変だった。
でも、そんなことより大変な事が起きた。
シャロンに告白されてしまったのだ!
お風呂で二人っきりの時に愛してるって言われて、わたしも変な気分になって、思い出すと頭が爆発しそうになる。
どうしたらいいのかな。
わたしもシャロンは好きだけど、でもその好きは友達としてで……もしかしたら違うのかも?
わたしも、愛してる……のかな?
あれからシャロンは何も言ってこないけど、どうすれば……ううぅ……。
そ、それより変身とか、黒い人の事だ。黒い人はいったい何者だったんだろう。私が起きた後、みんな何にも教えてくれないし。兎さんはやっぱり神様がくれた贈り物なのかな、すごくかわいいけど、どうして変身できたんだろう。うーん。
召喚したものは送り返せないみたいだし、キャパシティもまた一杯になっちゃった。でも、これでシャロンの足手まといにはならなくてすむかな? 一緒に冒険出来るよね。
だから安心してシャロン。
わたしはシャロンにふさわしい女の子に……じゃなくて。
わたしはシャロンの隣を歩けるように頑張るから……どっちもあんまり変わらないかな。




