退屈
三題噺もどき―はっぴゃくさんじゅうはち。
明日から、学年末テストが始まる。
先週はほとんど学校に来ていないようなものだし、今週も明日からずっと午前中で帰ることになる。これなら学校にくる必要性があるかどうかという感じだが……まぁ、あの子に会うためだと思えば。それと、進学するため。
「……」
その学年末テスト前の最後の授業。
まだテストが終われば春休みまでの授業はあるが、ほとんどないに等しいんだろう。
教師曰く、これが終われば来週は次に向けての準備とか、少し先に進めておくとか、自習になるとか、2日間はクラスマッチでつぶれるからな。……クラスマッチなんてしなくてもいいと思うが、まぁ私は写真部として色々回るつもりなので、その間にこのクラスのバレーの試合が終わっていればいいと願っている。
「……」
まぁ、何でもいいんだけど。
学年末テストという名目ではあるが、結局ただの期末テストだし。
少々範囲が広い上に、中間テストのメイン5教科にプラスして、副教科が入ってくるだけだし……その副教科の内一つは、今、担任が目の前で答えを教えているようなものだし。
「……」
ここをこうやって出すから、こう答えて……って。
ご丁寧にプリント渡された上に授業をしてくれている。
しかも確かこの教科の前の時間自習が入っていたと思うのだが……。
「……」
この担任が言うには、他の教科の勉強に集中してほしいという事らしい。
まぁ、いつもこうだったから、これではテストの意味がるのかどうか……そこは成績を付けるのはこの担任なので問題はないんだろう。
宿題の提出状況とか授業態度でつけるらしい。でも、夏休みの課題とか教科書の事ばかりだったし、調べて書いていいと言われた上に、提出期限一番遅かった教科だ。
……だから先輩に選択授業これ選んだ方がいいと言われたのだけど。
テストが楽だし、課題も楽だから。
「……」
まぁ、だからというか。
なんというか。
そもそも、そこまで難しい教科ではないのだ。ほとんど暗記問題みたいなものだし、単語とかを覚えてさえいればどうにかなるようなものだから。
「……」
それで、この授業内容だと。
暇にもなるし、眠くもなる。
一応、まだ午前中の授業なんだけど、なぜか眠くなる。
昨日は別に夜更かししていないんだけど。
「……」
なんとか船を漕がないようにと、手は動かそうとしてみる。
教室ではなく、移動先の教室なので、少し足先が冷たい。指先も冷えてはいるが、もうこれは末端冷え性のせいなので、教室の寒さは関係ない……こともないのか。
「……」
教壇で話す教師の声を邪魔しないように、筆箱を漁る。
何かないかななんて、考えながら。
すると、入っているはずのないものが視界に入った。
「……」
なぜが筆箱の中に入っていたえんぴつを取り出して、くるくると回している。
これなんで入れたんだろうとかぼんやりと考えながら、くるくると。
たまに美術の授業で使うけれどそんなで入れるかなとか、くるくると。
というかあまり見覚えがない柄のえんぴつなんだよなと、くるくると。
「……、」
あ。
そうか。
そういえば。
「……」
この間、昼休みにあの子に借りたんだった。
それこそ美術の授業があって、それで借りたのだ。
返したつもりだったが、1本底の方に入っていたのか。
「……」
中身が見えるように、ネット……じゃないな、メッシュ状になっている筆箱を今は使っているのだけど、他ので隠れていたのか。
あとで返しに行かなくては……まぁ昼休みがあるからその時でいいか。
少し遅れたくらいで何かを言うような子ではないが、まぁ、いつも通り持ってきているお菓子と一緒に返すとしよう。
「……」
早く授業終わらないかな。
お題:夏休み・えんぴつ・ネット




