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第8話 英雄ガーネット。

お待たせ致しました。



英雄ガーネット。彼女との出会いはこの冒険者学校だった。あの時は色々あったが結局俺たちの仲間となり、それから何年も俺たちパーティーの攻撃の要として一緒に旅をしてきた。彼女の持つ剣は繊細かつ丁寧な剣捌きをみせるゲオイル先生とは真逆の、豪快で力でねじ伏せるような大胆な剣捌きをしている。それなのに見た目はどこかの貴族ぽさがありそんなに筋肉質では無いため、巷では怪力お嬢様と恐れられていた。


そんな彼女が俺の子供を連れているわけ。一つだけ思い当たる節があった。


前世で一度だけあったんだ。ヨメナと思って襲ったらガーネットだったてことが。あれは本当にまずかった。


その日はゴブリンの群れの駆除をして、その祝勝会として皆んなかなりのお酒を入れていた。そのせいもあってか俺たち夫婦の部屋に迷い込んでガーネットが寝ていた。


そうなったらどうなるか分かるだろう。俺たちは夫婦。そういう行為も普通にするわけで。間違っていたし始めてしまったわけです。ぶっちゃけ途中から酔いが覚め始めて少し違和感はあった。しかしその時の欲に従ってしまい、朝方まで祝勝会の片付けを最後まで残ってしてくれていたヨメナに完全に繋がっているところを見つかって大激怒。二人して巨大な拳骨を喰らい、暫く口すら聞いてくれなくなった。

ヨメナは良くも悪くも目立つので、数日もすると俺が浮気する最低な野郎だとか街で噂がたった。勘違いによるものではあったけれど側から見ればただの最低な野郎なので、それを受け止めた上でガーネットと共にそれはもう何度も謝り色々媚び売って許してもらったっけ。


でも本当の地獄は此処ではなく、街から出てパーティーだけになった旅路だった。話しかけたら答えてくれたり、逆に話しかけたりしてくれるのだが、明らかにヨメナの機嫌の悪さが最高潮だった。次の街についてからも。流石にまずいと思ってみんなに相談した結果、目には目を、歯に歯をという事ですぐさまその日にそれを決行した。一日で完璧に戻った訳ではなかったが、朝から夜まで真摯にヨメナに寄り添い続けて通常のヨメナに戻った何という感じだった。


まあ、間違いなくこれが俺の人生の中で一番のやらかしだったわけで。恐らくある街付近でガーネットのこの娘を見せると、たちまち俺が炎上するに違いない。絶対にあの街には近づかんでおこう。


でもまさかあの一夜で妊娠してるとは……

今思えば俺が死ぬ前の数ヶ月たまに体調悪そうにしてた気がするけど。あいつの事だから少し珍しいなとは思っていたが、そういうことだったのか。


ヨメナは流石にガーネットが妊娠して俺との子を生んだことを知っているだろうから、当時の反応とか少し気になったりする。そこにもし俺が居たら睨まれてたに違いないが……。


「ガーネット様……!?」


ティアが目を大きく開けて驚いているが、そういえばティアはガーネットに会うのは初めてらしいので当然といえば当然か。


ガーネットは飛びつく娘、フレデリアを上手くキャッチして腕に抱き寄せた。


「いきなり来たらびっくりするでしょ」

「ごめんなさいママ、でも私の妹見つけたのよ!みて、あの子がシトレアって言うのよ!」

「シトレア?ああ、なるほどね。狐耳のメイドさん名前は?」

「あ、はい、ティアと言いますっ」

「ごめんねうちの娘が」

「い、いえ。それよりシア様がガーネット様の娘の妹だなんて……」

「いや、普通そうなるよね。でも取り敢えず皆んなで席に座って落ち着こう?それから色々話すよ。それに観てごらん。そろそろ闘いが始まるみたいだよ」

 

そう言って微笑んだ。

お読みいただきありがとうございます。

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