第7話 学校へ。
本日も1話更新。
そこから一分も経たずに打ち合わせをしていたヨメナたちが戻ってきた。打ち合わせといってもヨメナは部外者でそれに回復させるだけなので、立ち位置や場所などを教えてもらっていたくらいだろう。
このまま冒険者育成学校へ移動することになった。というわけでリデアとはここでお別れである。今日冒険者は基本新人をスカウトしに見学へ行くのでギルドを利用する人はかなり少なくなるが、それでも利用する人はいるので、残って仕事の続きというわけだ。
冒険者育成学校までは特に何も起こらず、五分ほどで到着した。校門で門番している男に挨拶をし、本来なら身分証明が必要なのだが、今回はヨメナ、更にはゲオイル先生もいるので顔パスとなった。
会場ではすでに様々な街や国で活躍する冒険者パーティーが集まっていた。今年は集まった数が例年より多い気がする。
「ではヨメナくんは指定の位置でお願いします」
「分かりました。ティア、何かあったら急いで呼んでね」
「了解です!シア様は私にお任せください!」
ヨメナは俺を降ろし、ティアの手を握ったことを確認して、依頼に行ってしまった。
「ではお二人はこちらです」
俺たちが冒険者たちの席の中に混じって観戦するというのは物騒ということで、案内されたのは、冒険者たちが観戦している席から少し離れた席へ案内された。
「こちらなら安全でしょう。それにそちらにもう一組来賓がいらっしゃるので、シトレアちゃんもきっと暇な時間を過ごさないで済むと思います」
「分かりました。ありがとうございます!」
「では私は用がありますので」
そう言ってその場から去ってしまった。
席の方へ向かうと、ゲオイル先生が言っていたもう一組の来賓がすでに席の方にいて、俺たちと同じような組み合わせでメイドと小さな女の子が仲良く話している。それを邪魔しないように少し離れた席についた。
「今日ママはでないの!?」
「出ないですよお嬢様」
「ふーん、でも戦うのを見るのは好きよ!早く始まらないかしら!」
あっちの席は随分と盛り上がっているようだ。それによく見ると娘の方は耳が少し長く尖っていて、エルフ、いや、あの長さならハーフエルフだろう。どちらしろこの辺りで俺たち以外のエルフを見かけるのは珍しい。エルフにあの赤髪は見たことがないので、恐らくエルフではないもう一人の親に似たのだろう。
それにしても活発な子だこと。そんなふうに観察していると、彼女がこちらの存在に気づいたらしく、俺たちをじーっと見つめてくる。そしてメイドに何か確認を取るといい答えだったのか、明らかに顔が嬉しそうだ。そして何を思ったか、走って俺たちに近づいてきた。
「私はフレデリア!貴方が私の妹なの!?」
はっ?今なんと?
「えーと、どなたか分かりませんが、シア様は貴方の妹ではありませんよ」
「シア?」
「シトレア様の愛称です」
「じゃあ貴方シトレアって言うのね!なら私の妹に間違いないわ!!」
そう言って俺に抱きついてくる。
いや、マジどういうことだよ。ヨメナが産んでたら俺が生まれた時に家に居ないとおかしいので恐らく違う。本当は双子で離れ離れになったなんてオチも無いだろう。
ならば腹違い?という事は父親、俺が何かやらかしてないとダメなわけで。
俺何かやらかしたか?
頭の中にある記憶を全力で開けつつ、彼女の特徴から当てはまる人物を探し出す。
そんな時だった。背後から足音が聞こえた。その音と共になんだか懐かしい声も聞こえてくる。
「子育てで忙しかったし、こうやって観戦するのも久しぶりだわ!」
「あ、ママ!!」
そう言ってその声の持ち主に抱きついた。
赤髪で活発な人物。そして顔の雰囲気も十分にマッチしている。今全てを思い出した。
英雄の一人、ガーネット。
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