第4話 依頼と初お出掛け。
シャワー浴びてる最中に給湯器のエラーがでて冷水を浴びる事になった東郷です。
この街レグナルトは、ジローナ王国の南西部辺りに位置し、王都マラードにも一つ街を経由すれば、二日ほどで到着する位置に存在する。
ある程度王都から近いことから物流も程よくあり、それでいて物件が比較的安く手に入りやすい為、お金がない郊外からやってきた新人冒険者や出稼ぎにとやってきた若いものたちにはとても人気がある。
そのため、街近くにある魔物が生息している森や草原などで、経験を積んでいないな新人冒険者たちが経験不足から判断をミスり、翌日死体として発見されたケースは少なくはない。
そしてそれを見兼ねて作られたのがこの街に存在する、冒険者ギルドが運営する冒険者育成学校だ。
この冒険者育成学校は名前から見ても分かる通り、冒険者を育成する学校で、新人冒険者の死亡率を下げる狙いをもって運営している。
冒険者が必ずしも一度は入学しなければならないという訳ではなく、基本的には自主性となっている。
ただ、比較的安い学費で一年間現役や引退した冒険者から話を聞いたり、実際に実践して見せてくれたりなど、為になるノウハウをしっかりと教われるため、今では半数以上の冒険者が入学したことのある冒険者になっている。
更に冒険者育成学校を無事に卒業さえすれば、冒険者になるための面倒な試験をパスでき、有料のところを無料で冒険者登録できるので、これも冒険者育成学校に入学するメリットの一つ言えるだろう。
前世の俺もこの冒険者育成学校にお世話になったものだ。
今日はそんな冒険者育成学校に俺とヨメナ、そしてメイドのティアが出向く事になっていた。ティアはもちろん俺の付き添いである。今回呼ばれた理由が、対戦形式の実技試験を行うらしく、その際に怪我をした者の面倒を見てほしいとのこと。
ヨメナは俺たちパーティーの回復や補助を殆ど担っていたので、魔力が尽きない限り手足が切断されても元の状態に戻してくれるだろう。
「やっぱりとても視線を感じます……」
「そうね、でもこれは有名になった者の宿命よね。仕方ないわよ」
「うーん、それもそうですけど……」
少し納得のいかない様子をみせるティア。しかし、今回ばかりは俺もそう思う。まあ、俺がすぐ強くなってヨメナに言い寄る奴は殺して穴に埋めるから問題ない。
「でも今回は私というより、シアがいるから様子伺ってる感じかしらね」
「確かに……前ヨメナ様と二人で市場へ出払ったときはこんなもんじゃありませんでした!」
「本当はあまり外に出したくないんだけど……ゲオイル先生に一緒に連れてこいって言われたから断れなかったのよね」
「ゲオイル先生っていうのは冒険者育成学校の時にお世話になった方でしたっけ?」
「そうよ、私たちクラスの担任をしてくれてたのよ。だから恩もあるし断れなくて」
そう言ってヨメナはため息をついた。
シトレアとして新たに生まれ変わって早二年と少し。以外にも家の敷地内から外に出たことなかったが、本日初めて出る形となった。
普通こんな年にもなって家の敷地内から一度も外に出たことない人はいないだろうが、俺自身色々あって精一杯だったことと、ヨメナに反発してまで外に出たい訳でもなかった。それに意外とおままごとが楽しくーーーーゴホンッ。色々楽しめていたしな。
それはそれとして、やはり外は外で楽しみがいっぱいある。俺が小さい頃(今も小さいけど)は、そこら辺に落ちいてる木の棒を拾ってチャンバラをしたり、夏は水辺まで出向いて良く泳いでいたものだ。
「シア、あと少しで到着するけど危ないから絶対私たちの手を離しちゃダメよ」
「はーい」
今日は冒険者育成学校の実技試験があるといったが、これは年に一回しか行われない貴重な試験だ。更にこの授業は各地から名の知れる冒険者がスカウトを目的として観戦しにやってくる。そのため、将来が未確定な新人にとっては無くてはならない舞台となっている。
しかしそれを逆手に取り悪い事を企む奴らがいる。新人冒険者に好条件を提示して、実際に入ってみるとそんな待遇はなく、ほぼ奴隷のように扱われる、というような事例も稀にだが存在する。そういう奴らは大抵街中でも問題を起こすので、普段より警戒が必要だ。
ヨメナもそれを知っているので、いつも以上に俺に気を遣っているのだろう。
そんな事を説明しているうちに冒険者ギルドの看板が見えてきた。
明日も同じ時間帯くらいに投稿します。
ブクマ登録高評価是非お願いします。あと給湯器のエラーにも気をつけてください。




