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Case 72「ルキちゃんママの授業参観」

「あっ… ああっ… あっ…」

(ジョロロロロロロロロロロ…)

ネルルと一緒に夏祭りに行ってから1週間と少しが経ったある日のこと。ボクはセンセイと一緒の日課のジョギングの帰り、家の玄関の前でおしっこを漏らしてしまった。


「センセイ…」

「うふふ。我慢できなかったのね。この後シャワー浴びよう。」

「うん…」


こうしてボクは手洗いうがいの後、シャワーを浴びに行った。


シャワーの後は朝ご飯だ。

「そういえば未青くん。未青くんこの間の授業の振り返りはした?」

「うん。」

今日はクルルスさんの魔法授業の日だ。ボクは少なくとも復習は欠かさない。だって、魔法の勉強をするのは楽しいから。


制服のコスプレ衣装に着替え、クルルスさんを待つ。


(ピンポーン)

ドアのチャイムが鳴った。クルルスさんが来たと思ったボクは、玄関に駆け寄る。

(ガチャ)

「お邪魔します。未青くん。おはよう。」

「おはようございま…?ルキちゃん?」


なんとクルルスさんの後ろには、ルキちゃんとそのお母さんがいた。


「未青ちゃん。来たよ。」

「こんにちは。あなたが未青ちゃんね。私、ルキの母親の『サイザ・ファイックス』です。ルキから話はよく聞いているわ。」

「こんにちは… ボク、赤砂未青です…」


なぜここにルキちゃんとサイザさんがいるのだろうか。ボクは授業を前にそれを聞くことにした。

「お伺いしたいんですが、なぜ今日ここにいらっしゃったんですか?」

サイザさんに会ったことは過去2回あるが、本格的に話すのは今日が初めてだ。

「それがですね… ルキがどうしても未青ちゃんの家に行こうだのお母さんを久しぶりに未青ちゃんに会わせてあげたいって言い出して…。」

「せっかくバイトもないから遊びに行こうと思って。そしたら玄関でクルルスさんとバッタリ会ったんだ。」

「でも今日はお勉強の日みたいね。迷惑だったかしら。」


すると、クルルスさんが口を開いた。

「でしたら、未青くんが授業をする様子を見ていきますか?未青くんが普段どんなことをしていたのか、見てみるのもどうですか?」

「じゃあせっかくここまで来たなら見て行こうかしら… 待ってください。未青『くん』ってどういうことですか?」

「ああ…。未青くん本当は男の子なんですよ。(苦笑)」

「そ、そうなんですか?制服の衣装とても似合ってます。とても可愛いわ。」

サイザさんも、ボクがスカートを履くことがあることを受け入れたようだ。だが…

「あ… ありがとうございます… ルキちゃん…」

「なに?未青ちゃん?」

「サイザさんに話してなかったの?ボク本当は男だってこと…?」

「うん。」


ルキちゃんはサイザさんに、ボクが本当は男という事を話していなかったようである。

「何してるのルキちゃん~!これ本当に大事なことなのに~!」

「ごめんごめん…(苦笑)お母さんったら初めて会った時の未青ちゃんの浴衣姿で女の子って判断しちゃって…」

「説明すればいいのに… 実際ボクお寿司屋さんで会った時ズボン履いてたし男子トイレに駆け込んだんだよ。」

「ごめん説明するタイミング逃したっきり忘れてた… その時お母さん『未青ちゃん男の子の格好も似合ってるわね』としか言ってなくて…」

「なにしてんのルキちゃ~ん!」

クルルス「まあ、ルキちゃんも上がりなよ…」


こうして、ルキちゃんサイザさんが見守る中で、授業が始まった。


「未青くん。昨日の復習はした?」

「はい―」


やっぱり魔法の勉強をするのは楽しい。途中ルキちゃんが

「あーこれやったー!」

と口を挟んでサイザさんに窘められる一幕もあったが、それもまた楽しい。


「サイザさん、この魔法は知ってますか?」

「はい。しばらくは使っていないですが。完全にマスターするのにちょっと苦戦した思い出がありますね…(苦笑)」


しかし、授業が始まって40分近くが経った時のことだった。

(あ…)

ボクの体に尿意が走った。

クルルスさんの魔法の授業が始まってから1年以上が経つ。さすがに前と比べて授業中にトイレに行きたくなったら言い出せるようにはなったから授業の席上でのおもらしの頻度も減ったが、今回みたいに人がいると、恥ずかしくてトイレを言い出すことができない。


トイレを言い出せないまま15分が過ぎた。1時間の休憩まであと少しというところではあるが、それまで持ち堪えられるかどうか不安だ。


(早く終わって… トイレ… トイレ…)

授業を聴いていることはできているものの、ボクの脚は完全にソワソワしてしまっている。膀胱の痛みもとても強い。


そしてついに…

(ジュ…)

パンツに少しチビってしまった。ボクの膀胱に残された時間はあと少し。「授業が終わるまで耐え抜くんだ」という一心で、ボクは膀胱括約筋に力を入れ続けた。


しかしそれとは裏腹におしっこがパンツに少し少し滲み出ていく。

それからさらに2分が経過したところで、ついに…

(ジュジュ… ジュジュ… ジュ…ジュ… ジュウウウウウウウウウウウウウ…)

(ビチャビチャビチャビチャビチャビチャ…)


あと少しで休憩というところで、ボクは席上でおもらしをしてしまった。


サイザ「え!?」

クルルス「あらら…」

サイザ「未青ちゃん… 大丈夫!?」

(未青が首を横に振る…)

未青「すいません… 我慢…できなかった…」

ルキ「お母さん…」

サイザ「どうしたのルキ?」

ルキ「未青ちゃん、おもらし珍しいことじゃないの…」

サイザ「あらあらそうなのね…」

クルルス「じゃあ未青くん、シャワー浴びて着替えたら続きやろうか。」

未青「はい…」


サイザさんがルキちゃんの一言から何を察したかは分からないが、深入りしてくれなかったことがちょっと嬉しかった。

(ありがとうございます。サイザさん…)

なんてことを思いながらボクはシャワーを浴びに行き、別の制服のコスプレ衣装に着替えた。


席に戻ると授業は再開。それから20分ほどで授業は終わった。


「では、今日はこの辺で…」

「未青ちゃん、また明日ね。」

「うん… サイザさん、今日はありがとうございました…」

ルキちゃんとサイザさんは家に帰っていった。ボクがおもらしをしてしまったからか、空気はちょっと微妙だった。


次の日。カレンデュラ。

未青「いらっしゃいませー。」


お店に来たお客さん。それはなんと…


サイザ「あの、未青ちゃんは今いますか?」

ルキ「お、お母さん!ここ!ここにいるよ!」

未青「はい…」


サイザさんだった。どうやらボクに会いたくて来たのだという。


「ねえ未青ちゃん。」

「はい。」

「昨日は授業の様子を見せてくれてありがとう。それと、私たちがいたせいでトイレ言い出し辛かったのかしら?本当にごめんね。」

「あ、はい… こちらこそびっくりさせちゃってすみません…」

「また、授業見に行ってもいいかしら?」

「はい!」(満面の笑み)


サイザさんはまたボクの授業を見に行きたいそうだ。ボクもとても嬉しいから、断らないわけがない。またサイザさんがボクの授業を見に来てくれる。それがボクには嬉しかった。


「楽しみだわ。もし授業ある日で来ても構わない日があったら教えてね。」(家の電話番号の書かれたメモを渡すサイザ)

「はい!」


帰ったら早速、次の授業の日を再度確認しようかな。

-新しい設定付き登場人物-

サイザ・ファイックス(Sizer=Phicks)

ルキの母親。40歳。

職業は癒師で、癒師歴は25年。

性格:基本的に優しいが、意外と厳しい一面もある。

身長:約157cm

誕生日:10月11日

趣味・特技:裁縫・テニス・自転車

好きな食べ物:炊き込みご飯

苦手なもの:毛虫・集合体のほぼ全般

一人称:私

トピックス:ルキの目の前でおもらしをしてしまった過去がある。

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