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Case 71「ネルルも一緒の川祭り」

(まだかなーネルル…)

今日はいよいよ川祭りの日だ。今年はネルルと一緒に周る。家の前でボクとセンセイはネルルを待つ。


~回想・カレンデュラ~

ルキ「未青ちゃん未青ちゃん。」

未青「ルキちゃん?」

ルキ「今日川祭りじゃん。だから未青ちゃん、よかったら私と一緒にお祭り行かない?」

未青「ああごめん!今日友達と一緒に行くって約束したの!」

ルキ「分かった。でもお祭りの場所で会えるといいね。」

未青「うん!」

~回想終わり~


しばらくすると…

「未青ー!」

「あ、ネルル!」

ネルルが家にやってきた。

「未青これ(浴衣)選んだてたんだ。」

「うん。可愛いでしょ?」

「あ、ああ。」

「ネルルの浴衣もかっこいいよ。」

ネルルの浴衣は白地に藍色の模様が入った、この間写真で見せてもらったのと同じものだった。見るからにボクくらいの男子が着そうなものだ。

「ありがとう未青。それにしてもさ…」

「なに?」

「なんかさこれ、俺の彼女って感じに見られそうな気がするな…」

「大丈夫だよ。友達って言えば。」

「それで済むならいいんだけどなあ…」


ネルルは目のやり場とか、いろいろとちょっと困っているような感じだった。


「じゃあ、行こうか。」

「うん。フレインさん、今日はよろしくお願いします。」

「はい。よろしくねネルルくん。」


3人で遠詠川(おんえいがわ)の河川敷まで行く。思えば、ボクが遠詠川(おんえいがわ)の河川敷に行くのは、去年の川祭り以来だ。春になってからまた朝のジョギングを再開したが、遠詠川(おんえいがわ)までは行っていない。


「ボク遠詠川(おんえいがわ)は去年の川祭り以来だなぁ… ネルルは?」

「俺もそうだなぁ… その時以来だなぁ…」


いろいろおしゃべりしながら歩き続け、ボクたちは遠詠川(おんえいがわ)の河川敷に着いた。

「そうだネルルくん、プラルはいつ頃来るの?」

「ああ…(癒師の)仕事が終わったら来るって言ってます。今電車乗ってるタイミングだったかなー…?」

「分かった。」

「とりあえずネルル、屋台回ろうよ。晩ご飯はもう食べてきた?」

「いや。俺、屋台で済ませるの前提で食べてないんだけど… 未青は?」

「実はボクもなんだよね… ちょっとお腹空いちゃった…」

「じゃあ屋台で何か買うか。」

「うん!」


とりあえず、3人で露店や屋台を回ることにした。花火が上がるまで、まだまだ時間がある。


ネルル「うーん。どこも並んでるし迷うなあ…」

未青「とりあえず、あそこの、周りほど並んでいないたこ焼きにする?」

ネルル「そうするか。俺歩いててめっちゃ腹減ってきた…」

未青「うん。ボクもお腹空いた…(苦笑)」


ボクたちはたこ焼きの行列に並んだ。どこも行列はあるが、ネルルの言う通りそのたこ焼きの行列は、周りにあるかき氷やわたあめ、牛串の行列ほど長くはない。


(それにしてもこの世界の屋台の定番メニューってなんなんだろう…)

なんてことを考えていると、ボクたちの番になった。


ネルル「たこ焼き…えーと3つ。」

屋台の主人「あいよ。」

屋台のおじさんが、パックに詰められた6個入りのたこ焼きを渡してきた。ボクたちはそれぞれお金を払う。


座れる場所を探すボクたち。

「とりあえずそこにする?」

ネルルは近くにあった長いベンチを指さした。

「そうだね。それなら3人座れそうだね。センセイもそこでいい?」

「うん。いいよ。」


ベンチに座れば食事だ。

「はい。センセイ。」

「ありがとう未青くん。たこ焼き食べるのなんていつぶりかなー…」

「俺たこ焼きはよく食べますよ。姉ちゃん前たこ焼き屋さんでバイトしてたので、よく作ってくれるんですよ。」

「そうなの?プラルがバイトしてたのは知ってたけどたこ焼き屋さんだったんだ… 私まだプラルの作るたこ焼き食べたことないなあ…」

「美味しいですよ。」


そう言ったネルルは若干得意そうな顔をしていた。


ネルルは食べるたこ焼きをSurprushサプラッシュで写真に撮る。

「ネルル。」

「なに未青?」

「ネルルって食べるものを写真に撮るの?」

「うん。いろいろと、残しておきたくてね。」

「そうなんだ。」

「じゃあ未青に貸してあげようか?」

「いいの?じゃあお願い。」

「うん。」


ネルルはそう言うと、Surprushサプラッシュを渡してきた。

ボクもネルルほどではないがSurprushサプラッシュで写真を撮ったことがあるから、操作方法は分かる。


「撮ったよ。」

「じゃあ未青の(Surprushサプラッシュ)に送っておくから。」

「ありがとうネルル。」


たこ焼きを食べ終えたボクたちは、また露店や屋台を巡る。


すると…

ルキ「あ!未青ちゃーん!」

「ん?あ、ルキちゃんにハミンちゃん!」

ルキちゃんとハミンちゃんに遭遇した。2人とも可愛い浴衣を着ている。


ハミン「ネルルくん… だよね?はじめまして。」

ネルル「はじめまして。あなたは… カレンデュラの店員さんですか?」

ハミン「私もルキもそうですよ。未青ちゃんと仲良くしてくれて、ありがとうございます。」

未青「ルキちゃんとハミンちゃんの他にも、あと2人いるんだよ。その2人もお祭りに来ているはずなんだけど…」

ネルル「結局今カレンデュラでは何人働いているんだっけ?」

未青「ボク・ルキちゃん・ハミンちゃん・レクファニーちゃんの4人だね。店で暮らしている転生者のセレちゃんも入れたら5人だけど。最近セレちゃん、お店で働き始めたんだ。」


というわけで、ここからはルキちゃんハミンちゃんを加えた5人で行動することになった。5人でヨーヨー釣りをしたり、バナナチョコを買ったりする。


すると…

「あ!ランデロックじゃねーか!」

「あ!トラウゾ!」


初めて見る男の人がネルルに話しかけてきた。ネルルの知り合いであることは分かるが…

「ネルル?誰?」

「ああ。俺の学校の同級生。」

彼はなんと、ネルルの通う私学校の同級生だった。

「どうしたんだよランデロック。お前彼女いたのかよ?しかもそんなに女子侍らせてお前らしくもないw」

「いや違うよ。こいつは俺の友達の『赤砂(あかさご)未青』で、背の高い人はこいつを引き取った癒師の人。で後ろの2人はこいつのバイト先の友達。」

フレイン「こんばんは。」

ルキ・ハミン「はじめまして。」

未青「ネルルとは… いつも仲良くしております…」

「申し遅れました。俺、『トラウゾ・ホヅーガ』って言います。」

フレイン「よろしくねトラウゾくん。」


突然のネルルの同級生との遭遇に緊張してしまったボク。なんて言おうか言葉が見つからない。

トラウゾ「こちらこそびっくりさせてすみません。皆さん夏祭り楽しんでください。じゃあ俺はこの辺で。」

フレイン「トラウゾくんもお祭り楽しんでね。じゃあね。」


トラウゾくんは最初ネルルを煽っているように見えたが、真面目な一面も兼ね備えているようだ。


「ねえ未青?」

「ネルル?」

「俺、そんなに目立つかなぁ…?」

「うーん… でもこんなに周りに女子いるし、そもそもボク男だし…」

「そもそもそこだよね。まあ本当に『友達』ってなわけで俺もそう言ったけど、それで乗り切れたかなぁ…」

「だといいけどね…(苦笑)」

「… そうだな。(苦笑)」


その後、

ハミン「ねえねえ未青ちゃん。次はわたあめ食べない?」

未青「いいね。ネルルもわたあめ食べる?」

ネルル「じゃあ… 未青が食べるって言うなら。」

未青「やったあ。じゃあ並ぼう。」

ネルル「ああ。」

ボクたちはわたあめの列に並んでわたあめを買い、他の人たちの邪魔にならない場所でそれを食べた。

ネルル「わたあめなんて俺いつぶりだろう…」

未青「ボクも去年はわたあめ食べなかったなあ…」

ルキ「私は毎年食べてるよ。ねーハミン。」

ハミン「うん!」


また露店や屋台を見て回るボクたち。すると未青が、

「お!射的あるじゃん!俺射的得意なんだよねー。」

「そうなの?じゃあボクもやる。初めてだけど。」

「うん!コツをつかめれば楽しいよ。」

フレイン「じゃあ私たち(3人)はここで待ってるね。」

「はーい。」

フレイン「射的、楽しんできてね。」


射的初挑戦のボク。射的の露店にも行列ができている。


「…」

「未青どうしたの?」

「ああ。上手くやる参考にしようと思って…」

ボクたちの番になるまでは10分くらいかかった。


射的の露店の主人「君、射的は初めてかい?」

未青「はい。」


露店のご主人にいろいろ教わりながら、ボクは射的に初挑戦する。魔法があるこの世界。「魔法銃」なる武器があるこの世界ではあるが、射的に使う銃は前の世界とさほど変わらない、コルクを用いたものだ。

射的の商品は全部お菓子だ。

(弾が外れる音)

(弾が外れる音)


3発中2発目。これがラストチャンスだ。ちなみにネルルはというと、すでに3発当てていた。

主人「さあラスト一発!」


ボクは(これが最後だ)と思いながら、弾を撃つ。

すると…

(コツン!)

一直線上にあるスナック菓子に見事命中した。


主人「おおお嬢ちゃんよくやったね!はい。これはお嬢ちゃんのだ。」

未青「ありがとうございます。」

(周りの拍手の音)


ボクたちはセンセイたちが待つ場所へ戻る。プラルさんも来ていた。

「姉ちゃん。」

「センセイ。ボク1つ当てられたよ。ほら。」

ボクは当てたお菓子をセンセイに見せる。

フレイン「やったじゃない未青くん!」

ハミン「もしかしてさっきの拍手って、未青くんが当てたののかな?」

未青「多分そうかも…」

ルキ「おめでとう。未青くん。」

プラル「ネルルは今年も全部命中ね。」

ネルル「えへへ。そうだ。」

未青「ネルル?」


ネルルはそう言うと、ボクにお菓子を1箱渡してきた。

「ネルル?いいの?」

「うん。これでちょうど俺も未青も2つになるから。」

「そうなの?ありがとう。ネルル。」


ネルルからお菓子をもらったボク。なんだかとても嬉しい。


さあここからはプラルさんも加わって6人でお祭りだ。みんなでお好み焼きを買って食べたり、ヨーヨー釣りをしたりする。


プラル「そろそろ花火が見えやすい場所に移動しようよ。」

ネルル「そうだな。」


みんなで花火が見えやすい場所に移動する。しかしその最中…

「ねえ姉ちゃん…」

「どうしたのネルル?」

「俺、トイレ行きたい…」

「分かった。ちょっとネルルトイレ行きたいみたいだから、フレインたちはここで待ってて。」

「分かったわプラル。」

ルキ・ハミン・未青「はーい。」


ネルルとプラルさんはトイレに行った。

フレイン「みんなはあそこのベンチで休んでようか。」

ルキ「賛成。」


ベンチに腰掛けた直後だった。

(… あっ…)

ボクもトイレに行きたくなってしまった。それも少し強めの尿意だ。尿意は人に移ると言うが、完全にその通りであると言えるだろう。


(でもここでセンセイに「トイレ行きたい」て言うのも恥ずかしいなあ… しかもセンセイまでここからいなくなったらプラルさん心配しちゃうかもだし、トイレの場所も分からないしこんでるかもしれないし、それに―)

そもそもボクは今短い浴衣を着ている。この姿で男子トイレに並べるかどうかは不安だ。


(とりあえずネルルが戻ってくるまでは我慢しよう…)

とりあえずルキちゃんたちとおしゃべりしたりして、ボクは気を紛らわせた。


しかし、いつになってもネルルとプラルさんは戻ってこない。

(やっぱりトイレ混んでるのかも…)

その不安が、脚の冷える感じとともにボクの尿意を加速させる。


(ヤバい… もう漏れちゃう…)

そうこうしている間に、ボクの尿意は限界になった。浴衣の上からルキちゃんたちにバレないように大事なところに手を添えながら、ボクはひたすらおしっこを我慢する。


(ジュジュ… チョロロ…)

痛む膀胱。パンツにも滲み出てきた。


(出ちゃう… ネルル早く戻って来てよお…)

もうネルルが戻ってきたところで間に合うかすら分からないくらいになってきている尿意。


すると…

「お待たせー。」

ネルルが戻って来た。

「いやーマジで男子トイレも行列してて、漏らすところだったよ…」

「ネルル… それは大変だったね…」


ネルルの話に答えた直後のこと。

「じゃあ未青。もうじき花火だから花火が見やすいところに移動しようよ。」

「…」(俯きながら脚をモジモジさせている)

「未青?」

(出ちゃう… 出ちゃう…!!)


(ジュウウ… ジュウウ… ジュウウウウウウウ…!!!!!!!)

(ピチャピチャピチャピチャ…)


ボクはネルルに見られながら、とうとうおもらしをしてしまった。


「…」

およそ15秒でボクのおもらしは終わった。パンツもスパッツも浴衣のお尻の部分もすっかりぐしょぐしょだ。


「フレインさん… 未青が… 漏らした…」

「あらら。未青くんおしっこ我慢してたのね。」

センセイもベンチから地面におしっこが落ちる音で気づいていたようだ。

「ごめんなさい… いろいろ迷っちゃってトイレ行きたいって言えなくて…」

「いいのいいの。あそこで着替えよう。」


ボクはセンセイに、物陰に連れていかれた。

「あー浴衣もすっかりびしょ濡れだね…」

「…」

「でも大丈夫。」


センセイはそう言うと、家から替えのパンツとスパッツ、それに新しい浴衣を転送してきた。しかも浴衣は今着ているのと同じものだ。

「こんなこともあろうかと思って、今朝複製魔法でコピー作っておいたんだ。」

「今知ったよこれのコピーあるの。」


迷彩魔法をかけられ、着替えるボク。

「いいよー。」

「はーい。」

センセイに帯を結んでもらうと、ボクは迷彩魔法を解いた。


未青「お待たせー。ごめんね待たせちゃって。」

ネルル「じゃあ未青、移動しようか。」

未青「うん!」

ハミン「行こう行こう!花火もうすぐでしょ?」


ボクたちは高台の方に移動した。そして…

「間もなく花火が上がります。」


(ヒュ~…ドーン!)

空に花火が打ちあがった。ネルルはSurprushサプラッシュで花火を写真に収めている。


(きれい…)

とボクは思う。ボクはしばらく花火を見ていた。


(次々と空に花火が上がる)


花火の打ち上げが終わると、


「じゃあ、店も一通り周ったし、そろそろ帰ろうか。」

「そうだね。」

ボクたちは家に帰る。


「じゃあね。ネルル。ルキちゃん、ハミンちゃん。」

「うん。おやすみ。未青。」

「ああ。ルキちゃんハミンちゃんはまた明日ね。」

ルキ・ハミン「うん。」


次の朝。

(ぐしょ…)

おねしょをしてしまったボク。朝ごはんの後部屋に戻ると、Surprushサプラッシュに通信の通知ランプがついていた。


(なんだろう?)

電源を入れると…


「!」

それはネルルが昨夜撮った、花火の写真だった。とてもきれいに撮れている。

「ネルル、花火の写真ありがとう。」

と、ボクは返信した。

-新しい設定付き登場人物-

トラウゾ。ホヅーガ(Trauzo=Hozuga)

ネルルの私学校の同級生。15歳。

性格:飄々として砕けた性格だが、根は案外真面目。魔法使いであり、癒師資格取得勉強中。

身長:約168cm

誕生日:5月2日

趣味・特技:バスケットボール・モルック・サーフィン

好きな食べ物:餃子。お祭りの屋台でも真っ先に餃子の屋台を探すほど。

苦手なもの:複雑な計算

一人称:俺

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