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Case 66「カレンデュラトイレ故障事件」

(玄関のドアを開ける音)

「おはようございまーす。」


ある日のこと、ボクはいつものようにカレンデュラへ行く。


すると…


(レクファニーの泣き声)

レクファニーちゃんが泣いている声が聞こえてきた。それも2階から。

(レクファニーちゃんどうしたんだろう… もしかしたらここに来る途中トイレに行きたくなってここまでずっと我慢したんだけど1階のトイレが使用中で、慌てて2階のトイレに急いだんだけど… って感じ?)


ボクは2階へ行く。泣いているレクファニーちゃんが心配だからだ。


「おはよー。」

2階へ行くと、セレちゃん・ルキちゃん・ハミンちゃん・マリーユさん・ベルーザさんが総出で、泣いているレクファニーちゃんを慰めていた。レクファニーちゃんたちがいる、ドアが開いている状態のトイレの便器の前には水たまりが広がっていて、レクファニーちゃんが履いているショートパンツのお股の部分はぐっしょりと濡れているのが分かる。


セレスティーヌ「あ、おはよう未青ちゃん。」

未青「おはよ。レクファニーちゃん、 間に合わなかったの?」

セレティーヌ「そうなんだけど、実はね…」

セレちゃんはこう続ける。

「1階のトイレが壊れちゃって…」

「ええっ!?」


それは衝撃の一言だった。なんとボクがいつも使っている1階のトイレが壊れてしまったというのだ。

「今どんな状態?」

「うん。水が全く流れない状態。下手に無理やりやったら水浸しになっちゃうかもしれないってベルーザさんが言ってて…」

「そ、そうなの?修理は頼んだ?」

「修理は頼んだよ。でも夕方までかかるって…」

「そうなんだ… それでレクファニーちゃんは1階のトイレに駆け込むはずが急遽そこ(2階のトイレ)に駆け込むことになって、それで…」

「まさにそんな感じ。だから今日ごめんね。未青ちゃんにも不便かけちゃうかも。」

「不便なのはいいとして、もし働いている最中に緊急事態になったらどうしよう…」

「それだよね… 絶対未青ちゃん間に合わないよね…」

「うん…」


ボクは以前、仕事中にどうしてもトイレが我慢できなくなり1階のトイレを使おうとしたが使用中でその2階のトイレまで急いだが間に合わず便器の目の前でおしっこを漏らしてしまったということがあった。

またその時のようなことが起きないか、それが心配だった。


(マリーユにシャワー室へ連れていかれるレクファニー)

「でもどうしてもだったら、お客さん用のトイレ使っていいってベルーザさん行ってたし。」

「そうなの?」

「うん。ちゃんと張り紙をしてあるから。」

「分かった。」


ボクはその後更衣室で着替え、レクファニーちゃんもシャワーから出てきてカレンデュラの制服に着替えたところで開店前ミーティングだ。

ミーティングの内容は、もちろんトイレが壊れていることだ。


マリーユ「ごめん!今日一日みんなに迷惑かけちゃうことになって!もしヤバかったら今日だけはお客さん用のトイレ使ってもいいから!」

とマリーユさんは言っていた。


ミーティングが終わり、

(そういやここで働き始めてから1年以上が経ったけど、ここに入るのは初めてだなぁ…)

と思いながら、ボクは案内をしたことならあるお客さん用トイレに入ろうとする。


すると入口にこんな紙が貼ってあった。

「本日1階の従業員用トイレ故障につき、従業員がこちらのトイレを使用させていただくことがございます。あらかじめご了承ください。」

と。


それを確認したボクは仕事に戻る。


途中、

ルキ「ちょっとトイレ行ってくるね。」

未青「うん。」

トイレに行くというルキちゃん。そのルキちゃんはバックヤードに行った。ルキちゃんは2階のトイレに行ったのは確かだ。


(やっぱりみんなお客さん用のトイレは使いづらいのかな。)

とボクは思っていた。


それからしばらく後だった。

(あっ…)

ボクもトイレに行きたくなった。足は一旦は店舗スペースにあるお客様用のトイレに向いた。

しかし…

(やっぱりお客様用トイレは使いづらいや…)

そう思ったボクは、2階のトイレへ向かった。


(ふう…)

今回はそこそこ余裕があったものの、やはり1階のトイレが使えないというのはちょっと不便だ。


仕事に戻った直後のこと。

マリーユ(通信魔法(テレパシー)で)「未青ちゃんかハミンちゃん、ちょっと来れる?」

未青(通信魔法(テレパシー)で)「じゃあボクが行きます。ハミンちゃんここお願い。」

ハミン(通信魔法(テレパシー)で)「うん。」


マリーユさんに呼ばれたボク。マリーユさんがいるのは2階のトイレの近くだった。

「マリーユさん。」

「未青ちゃん。ちょっとここ掃除して。」

「はい。」


ボクはトイレの前着くや否や、先に来ていたレクファニーちゃんとともに掃除の手伝いを任された。そこには大きな水たまりが広がっていた。セレちゃんが2階のトイレまで間に合わず、ドアの前でおもらしをしてしまったというのだ。


「じゃあセレちゃん、シャワー浴びに行こう。」

(泣きながら頷くセレスティーヌ)


掃除を済ませたボクは仕事に戻る。

ハミン(通信魔法(テレパシー)で)「どうしたの?」

未青(通信魔法(テレパシー)で)「うん… セレちゃんがトイレ間に合わなかったみたいで…」

ハミン「そうなんだ。ルキもさっきトイレ行った時、ぶっちゃけちょっとヤバかったって言ってたよ。」

未青「そうだったの?やっぱり… ちょっと不便だね。」

ハミン「うん… 未青ちゃんは大丈夫?」

未青「今のところは…かな?」

ハミン「そうなんだ。頑張ってね。」

未青「うん…」


ボクの不安感は少し高まっていった。


その後、昼休憩中のこと。

マリーユ「悪いけど未青ちゃんもちょっと来て―!」

食事中にボクは呼ばれた。そのマリーユさんの声は2階の階段の近くから聞こえてきた。


階段を見てみると、そこには階段の中ほどまでおしっこがチョロチョロと流れてきていた。

(また誰か間に合わなかったのかな?)

と思って上を見上げる。そこには…


(ハミンちゃんじゃん!)

ハミンちゃんが階段の、2階まであと3段というところに立ち尽くしていた。そこには水たまりが広がっていて、階段の下までおしっこが流れてきている。


ハミンちゃんは仕事中にどうしてもおしっこを我慢できなくなって2階のトイレまで急いだが、2階まであと3段というところでタイムリミットを迎えておもらしをしてしまったのだ。


(涙声で)「1階のトイレ使えてたら間に合ったのに…」

とハミンちゃんは言っていた。


マリーユ「本当にその通りかもだよね。今日は本当にごめんね。ハミンちゃん。」

と、マリーユさんはハミンちゃんを慰める。


「未青ちゃんは私が戻ってくるまでお願い。」

「はい。」

ボクはマリーユさんに言われるがまま、ハミンちゃんが漏らしてしまったおしっこの水たまりを雑巾で片付ける。マリーユさんは戻ってくると分身魔法を使って分身し、手分けして水たまりを片付ける。

その水たまりを片付ける作業は階段上ということもあって、ちょっと時間がかかってしまった。


「お疲れー。未青ちゃん昼ご飯まだ食べ終わってなかったよね。」

「はい。」

「じゃあ食べ終わるまで昼休みは延長でいいよ。ごめんね休憩の途中で。」

「いえいえ。」


その後ご飯の続きを食べた後、トイレを済ませ午後の仕事へ。

「いらっしゃいませ。」


その午後の仕事の最中、

(あっ… トイレ…)

ボクの体に急に強い尿意が降りかかってきた。


客A「すいませーん。こっちお願いできますか?」

未青「はーい。只今ー。」


午後ということでお客さんもそれなりにいるから仕事は忙しい。おかげでトイレに行くことができない。


(早く一区切りついてよぉ… 漏れちゃうのに…)

とボクは思った。やっと一区切りついた頃には、ボクの膀胱はもう限界だった。


(急がなくちゃ…!)

ボクは必死でバックヤードに入り、階段を駆け上がる。

しかし2階のトイレは…

(鍵がかかっていてドアが開かない)


ルキ「誰ー?」

未青「ボクだよ!ごめんルキちゃん!もう我慢できない!」

ルキ「未青ちゃんごめん私もうちょっと時間かかりそう!だから未青ちゃん、お客さん用のトイレ使って!」

未青「わ… わかった…!」(チョロロ…)


トイレはルキちゃんが使っていた。少しチビってしまったボクは階段を駆け下り、1階のお客さん用のトイレまで大急ぎだ。

(未青の荒い息遣い)


やっとお客さん用のトイレに着いたボク。チビったおしっこでパンツが濡れている感じがはっきりと分かる。


お客さん用のトイレのうち、男女共用トイレのドアを開けようとするボク。しかし…

「うそ…」

そのトイレは使用中だった。パンツにはおしっこがジワジワと滲み出ている。


(トイレが流れる音)

トイレの中からトイレが流れる音がする。しかし、それと同時に…

(ヤバい…! 漏れちゃう… 漏れちゃう…!!)

(ジュウウ… ジュウウ… ジュウウウウウウウウウウウウウ…!!!!!!!)


ボクはとうとうおしっこを漏らしてしまった。それも、お客さん用のトイレのドアの前で。

(未青の目に涙が浮かんでいる)


(トイレのドアが開く音)

すると、トイレを使っていた人が出てきた。その人は20代後半くらいのエルフ族の女の人だった。

「あら。店員さん、我慢できなかったの?」

「す… すいません…」

スカートの上から大事なところを押さえていたから、スカートも何もかもびしょ濡れだ。


「いいのよいいのよ。貼り紙はちゃんと見たから大丈夫よ。他の店員さんには私が伝えておくから。おいで。」

「ありがとうございます…」


ボクはそのお客さんに付き添われながら、カウンターまで行った。他のお客さんにもおもらしの瞬間を見られていたから、かなり恥ずかしい。

ルキ「未青ちゃん?」

お客さん「すみません… さっきこちらの店員さんがおもらしをしてしまいまして…」

ルキ「すみませんこちらこそありがとうございます。未青ちゃん、着替えに行こう。」

未青「うん… お客様も本当にありがとうございました。」

お客さん「うふふ。どういたしまして。」


そのお客さんは会計をして店を後にする。ボクはその後シャワーを浴びに行き、替えのパンツ・パンスト・スカートに履き替える。


店舗スペースに戻ったボク。お客さん用トイレの様子が心配だ。ボクはお客さん用のトイレの様子を見に行く。


マリーユ「あ、未青ちゃん。ここの様子が心配で見に来たの?」

未青「はい…」

マリーユ「大丈夫だよ。ここの掃除はたった今終わったから。」

未青「よかった…」

マリーユ「これで未青ちゃんも仕事に戻れるね。」

未青「はい…!」


ボクは仕事に戻った。


そして午後4時頃、仕事が終わった。

ルキ「待って。バイトの中で結局今日1回もおもらししなかったのって私だけ?」

未青「そうだよルキちゃん。」

ハミン「いいな~ルキ~。私なんて階段あと3段ってところでやっちゃったんだよ。」

ルキ「ハミンはまだいいよハミンは。未青ちゃんなんてあろうことかお客さん用トイレで、しかもおもらししちゃってぐしょぐしょのところをお客さんに見られちゃったんだからね。」

未青「えへへ…(照)」


すると…

(玄関のドアのチャイムが鳴る音)

「すいませーん。」

ベルーザ「はーい。」


家にトイレの修理業者がやってきた。

マリーユ「これで明日からまた大丈夫だから。みんなお疲れ。」

とマリーユさんは言っていた。


家に帰ったボクは、今日あったことをセンセイに話す。(ハミンちゃんとかのおもらしは伏せた上で)

フレイン「そうだったの?いろいろ大変だったね。」

未青「うん… それでボクおもらししちゃったから…」

フレイン「でもよかったわね。そのお客さん優しい人で。」

未青「うん。」


次の日。

(未青がトイレを流す音)

1階のトイレは完全に復旧していた。

未青(安心に満ちた表情)

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